シボ さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
馴染みのない音に引き込まれました。
普段ほとんど聴く機会のなかった箏の世界の話です。
先輩の3年生が卒業して残された倉田武蔵(たけぞう)一人になって
しまい廃部寸前の筝曲部。
そこへ周りから不良と恐れられている新入生の久遠愛(くどう ちか)と
箏の家元の娘で琴の天才少女として有名だった鳳月さとわが
入部することから始まる青春、部活物語です。
弱小の部員達が徐々に結束して全国目指して必死に努力する。
まさに王道ストーリーなんだろうけど、
響けユーフォニアムとか凄いハマったので
こういう熱いアニメってもともと大好きなんでしょうね。
(この音とまれの水色のタイトルロゴとか、
なんかユーフォが浮かんじゃいます)
そしてユーフォでもそうだったんですけど、原作では
想像するしかない演奏を実際に聴けちゃうってのが熱いんです。
序盤の見せ場。
部の存続をかけての「龍星群」の演奏。
あまり馴染みのない箏の
迫力ある音に生徒じゃないけど凄いって一気に引き込まれました。
やっぱり人の心に響く演奏をするって生半可なことでは無理だと
思います。
それが出来た部員達には、絆を壊そうと入部してきた
来栖 妃呂(くるすひろ)の嘘なんかでは崩れません。
武蔵の優しさに触れ改心した妃呂はその後メッチャお気に入りキャラに
なっちゃいますけどね~。
さとわが体調崩して家で寝込んでた時に来た愛の優しさも素敵でした。
黙って帰った後、台所に卵がゆ。
一晩見守って、何も言わずに帰るなんて、カッコよすぎて
惚れちゃいますよ~~。
スプーン一口食べて涙するさとわに
今まで一人でよく頑張ったね~って観てるこちらが泣けちゃいます。
武蔵と妃呂。さとわと愛、三角関係とかも特になくて
全力で応援したくなる関係性も良かったな。
これから全国を目指すうえでのライバル校となりそうな
姫坂女学院や明陵高校との出会いを絡めつつ、
全国への道のりの厳しさや部員達が助け合って
更なる努力していく熱いストーリーが展開していきます。
それにしてもおじいさんの想いがある愛や先輩との思い出がある武蔵は
頑張れるのはわかるけど、
3バカ(さね、みっつ、光太)が必死になってくらいついてく姿に
実は彼らが一番凄いのかもって思ったりしちゃいます。
やっぱり愛の深い優しさにさとわだけでなく
みんな惚れちまってんだな~。
そして1期のクライマックス
関東地方の高校の箏曲部が出場する「関東邦楽祭」
熱いライバル校の後、いよいよ時瀬高校の演奏。
愛の本番前のケガで序盤から音が乱れるハラハラな展開、
みんなが動揺する中、今まで遅れをとってた光太が救うなんて!
そして実は一番の努力家で天才なんじゃないかって愛の一音。
全員が復活しての演奏に震えたよ~~。
それにしても「龍星群」「久遠」どちらも素晴らしい楽曲でした。
弦のたわみで微妙に音の響きが変化したり
箏の曲ってこんなにも引き込まれる楽曲ばかりなの?
そして彼らの演奏に心を動かされていく
実は凄い人感ありありの滝波先生。
(やっぱり成長する部活には顧問の実力は必須ですからね)
もちろん2期も続けて視聴中です!
それにしてもつくづく思うのは
前に観て感動した「ボールルームへようこそ(社交ダンス)」
とか自分の中でまず、接点がない世界の素晴らしさに触れられるのが
アニメの良さなんですよね~。
そういう意味でもこの作品は
好きな熱い青春ものって事だけでなく全くの未知の
世界が広がったって意味でも良いアニメでした!