いこ〜る さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
バイク小僧たち
原作未読につき、話が面白いのか好みなのかはわからないが、このトーンでやってくれるならそれだけで見続けられる!と思えるほど完璧な1話だった。
緻密に計画された色彩構成、
SEを多用しつつBGMを決めに使う音響、
役者に抑えた演技をさせた演出など、
集中度の高い画面を見せてくれて全く飽きなかった。
特に主人公の心象と彩度を連動させたフィルムグレーディングは見事で、サッと画面に色が差すだけで物語の始まりを予感させ、最小限の変化でありながらとても情動的だった。
さて、
主人公の世界が広がり明るさが増した来たらどうなるのか?
若干の不安を感じつつも、この丁寧な作りでいけるなら大丈夫かなと思う。
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見終わった!
さてこれをどう評価したらいいのか・・・
ひとことで言うなら、
『最初に思っていた感じと違う』
となる。
違ってはダメなわけじゃないので、そこはニュートラルに評価したいが、初回に感じた私小説的な文学性は4話くらいまでで影を潜め、それ以降は小熊・礼子の風来坊コンビのバイク譚に変容してしまったのは残念だった(いやそれより、そもそも5話以降はお話が面白くないのが最大の敗因か?)。
小熊も礼子も、なりが女子高生なだけで本質は男なのが後から見えて来る構成も良くない。「こりゃ参った!おじさん一本取られちゃったよ」と思わせてくれたらまだ良かったのだが、なんか生意気なバイク小僧の話になってしまい万事休す。
まあそれはアニメの責任じゃなくて原作がそうなのだろうけど、だったらアニメも始め方を考えないといけないよなぁ…と思う。
ただ…
自分も学生時代、原付を乗り回していた人間だから、作中に描写されていたバイクの自由さやカスタマイズする楽しさ、ツーリングの冒険感などはとても懐かしかった。
さてこれをどう評価したものか・・・