いこ〜る さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
洋画テイスト
人工知能『AI』という人ならざる者を通じて『人』を語るヒューマンドラマ。だと思われる。
初回はあまり感心しなかったが、だんだんと面白くなってきた。
見終わった。
海外SFドラマっぽくてなかなか面白かった!
vivyが何歳の設定なのか不明ながら、少なくともローティーンではないし、ステゴロ暴力AIとマツモトが評したように、かなりマッチョで萌え要素がないキャラ設定が新鮮だった。
(*なのでアーカイブ空間でのセーラー服姿が違和感が凄くて笑えるのはご愛嬌だ)
副題にもある『歌』がどのように作品に関わるかが後半からはっきりし、それが『心』という抽象概念を定義する指標に使われたのはお見事。
当初は「アニソン売るための仕掛けかな?」くらいに思っていたので、あまり世の中斜に構えてるのもよくないなと、反省させられた。
キャラ的にはマツモトとエリザベス(サルベージされた方)が良かった。
特にマツモトはかなり難しい役どころだったが、CVの福山潤の好演もあって、バディ物におけるお喋りな相棒というポジションにピッタリはまり、物語のエンジン役として大活躍だった。
作画の見せ場としては『歌』と『アクション』の二つの選択肢があったと思うが、圧倒的にアクション寄りだった。特に対人戦闘の動きは素晴らしく、さすがは“進撃”のWIT STUDIO。面目躍如の出来だった。
それに較べ歌唱シーンは最新のアイドルアニメ(“ラブライブ”など)レベルには届かず、そのノウハウの無さが露呈した感じだ。楽曲は皆良かったので、そこはやや残念だった。
総じてとてもよくできたヒューマンSFだったと思う。
テーマは古典的だし、未来から人型の超技術が歴史を変えるためにやって来るなど、名作SFのエッセンスが多用され、新規性は乏しいかもしれない。
しかしそれを補って余りあるシリーズ構成の巧みさと、甘さを排した硬質な物語の魅力。さらには要所を締めた作画とロマンティックな楽曲の良さで、とても見応えのある作品になっていたと思う。
脚本が長月達平だったせいで「また“戦翼のシグルドリーヴァ”みたいなんじゃないのか?」と懐疑的になった人は多かったのではないだろうか(私はそうだった)。こっちを先に見てたらそんな低評価しないのに、とも思ったが、コレを見て次が“戦翼”だったら大炎上したかも知れないから、これで良かったのかもw
++++++++
以下、視聴途中の感想です畳んでおきます。
{netabare}
4話
マツモトが時を渡る存在なのがよくわかるラストがなかなか面白かった。前回vivyに助けられたテロリストの若造が、リーダー的なおじさんになっているのもいい。
双子を使ったミスリードはよくある仕掛けだが、AIでそれをやるのは反則のような、だからこそミスリードとして成り立っていて上手いような…。
3話は面白かった!
いきなり15年過ぎている物語の進め方は上手い。そういうタイムスパンの話なのだと視聴者がスッと理解できるからだ。
これはちょっと期待して良いかも!
(↑手のひら返し)
1話・2話
自分的には今のところイマイチだ。
全体の雰囲気は洋画テイストとでも言うのだろうか?アメリカのTVシリーズ、もしくはハリウッド的なものを感じる。
まず設定からして洋物だ。
主人公兼ヒロインがマッチョめな大人の女性(型のAI)。
凸凹コンビのバディもの。
ティディベアが毒舌(←こんな映画があったよね)。
ほら!めちゃハリウッドくさい。
これが一般的な日本のアニメだったら…
主人公は引きこもりのオタク。
バディを組むのは女子高生。
AIはロリ型アンドロイドで毒舌。
という感じになるだろうか?
どっちを見たいかは設定だけじゃ決められないけど、
こんだけ日本的な定番から外しているのだから、相応に力が入ってなきゃ困るわけで、実際かなり力作だと思う。
思うが、せっかく日本的な定石を外したのに、あちらさんの定石にはめてしまったのは感心しない。
そう!たぶんそこが気に入らないんだ。
とはいえ物語は始まったばかり。
もうしばらく追いかけてみようと思う。
{/netabare}