saitama さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
効果音へのこだわりが感じられる、ここから始まるスーパーカブ愛
これだけ観ればスーパーカブの仕組みを学べる…かも。
1話を観て驚いたのはとにかく効果音。
そして、この1話の中ではドビュッシーも効果音と呼んでもいいかもしれない。
セリフでも音楽でもなく、とにかく効果音。
ここへのこだわりが凄い。
若干、音を強調しすぎている感もあるが、まあ、アニメだからそれもそれで有りかと。
あと、当然だけどスーパーカブのエンジン音も、あの単気筒独特の音。良い。
四輪派でバイク乗らないからスーパーカブの取説がそんなところに入っているとか知らんかった…。
スーパーカブの魅力が今後どんどん伝えられていくのだろうな。
正直、物語や声優は評価しようがないので2話以降でじっくり楽しみたい。
ただ、効果音だけで、ここまで観ていられるのは、自分の年齢なのか、アニメのレベルの高さなのかは不明なので、とりあえず、音楽の評価は効果音に限定して1話での感じとしてのもの。
なんにせよ、ゆるキャン△1期くらいに、自然な感じで山梨やスーパーカブの魅力を伝えてくれることを願いたい。
■3話まで視聴
少しずつバイクが充実化されていく。
いろいろと手に入るのは、出回る数が多いカブならではかな。
原作ありきなので何だが、設定が若干ヘビーというか、それを強調してるきらいはある。
バイク描写はとにかく細かい。3Dレンダリングしているのだろうけど、細かい。
一方、背景は雑なのと細かいのがバラバラ。
予算あるだろうからメリハリがついていると言えば、まあ、そういうことなのだろう。
コメリやスーパーおのは実名だし、かなり細かい関係各所まで許可取ったんだなぁ。
ドライバーとスパナの使い方とか、そういう描写も手抜きがない。
緻密さを各所に感じられる。
■4話まで視聴
相変わらず、カブ運転の細かい所作がとことん作り込んでいる。
エンジンスタートのキックの動きとか、もはや…。
そして、主人公がどんどんカブに乗りなれているのが、こうした所作からもわかる。
それが伝わるのって、本当に凄い。
バイク部分だけは、変態的に描写が細かい…笑
オイルの汚れとか…あー、あるある。
で、相変わらず、バイクと背景の一部以外は、作画がいい意味で力が抜けている。
顔の作画とかも、こういうものだと納得すればいいけど、レベル低くない? と疑うことも…笑
なんにせよ、自然体で、ホンダ以外は変なビジネス臭もなく、素晴らしい。
ホンダはEVに舵を切るらしいけど、カブのエンジンこそホンダの本質ということを、このアニメは教えてくれる。
カブだけが本田宗一郎のDNAを、現在のホンダのなかで唯一引き継いでいるかも、とアニメを見ながら思う日々。
■5話まで視聴
相変わらずというか、バイクと一部背景描写以外の描写が適当すぎる…苦笑
人物描写の適当ぶりが酷かった。
あと、今回は肝心のバイクで炎上するだろうな…。
{netabare}
最初のコケ…物理的にあの速度の登道でああいった跳ね方もコケ方もしない…。
下りならまだ現実味あったな…。
それか、登道ならリア荷重が課題になるので、ずるっとリアが滑るコケ方が普通。
そもそも登りでのコケばかりだけど、下りの方が登坂路は危ないのだが…。
第一、最初のコケの時点で、あんなにバイクが跳ね上がる速度をもし出せていたのなら、あの大きさの岩に当てたらフロントホイールがすでに逝って終了している…。その後もなんどもけっこうな岩に当ててる。現実味がない。
走行にしても、もっと未舗装登坂路面をバイク描写程度には細かく描くべきだったかと。
そもそもなんのスポ根????
バイクで未舗装路登道の難しさを描くならトルクバンドを低回転に出来ないことを描けばよかったのに…。小型二輪スーパーカブだと型式にもよるが、だいたい5000〜5500rpmが最大トルク。だから、トルクバンドをその辺りにしたまま走行しないといけない事をアニメ表現すればよかったのに…。
ホンダ、監修するならそこだろ…。
脚本書いた人は、基本、バイクもクルマも動く機械のことをまるで理解してないことはこの回でわかった。
最後にボアアップとか改造にまで触れてるんだから、トルクバンドを利用した走り方くらい説明したところで専門的とはならないだろうに…。原付2種改造の方がよほどマニアックなのに。
{/netabare}
まあ、駄目回もたまにはあるか…。
ちなみに1963年8月4日と8月20日の登頂話は事実。
こういう部分はもっと細かくリアルに情報出せばよかったのに…とは思う。
■6話まで視聴
前回と打って変わって淡々と話が進む回。
多分、最近web原作を読んだせいか、アニメ版はあっさりと感じた回なのかも。
波乱なく、webとは少しだけルートに違いがあったのも、その理由か。
でも、バイク描写は相変わらず細かくて、あっという間に30分が過ぎた。
バイク乗りが羨ましいと思う。
レンタカーでロードスターでも借りてドライブしたくなった。
毎回、このアニメを見るとオープンエアドライブを楽しみたいなぁと思う。
今回はほぼ全部自分が通ったことある道だけに、とくにそれを強く感じたかもしれない。
■7話視聴
最高時速25kmまでで牽引可能か…。知らんかった。
トルクあるカブならではなネタだ。
でも自賠責保険…、あとロープって道交法で大丈夫だったか?
それにしても、相変わらず、人物描写だけはイマイチというか、力不足というか…。
でもそれを超えてカブ描写や背景描写や音楽が良いから観れちゃうんだよな…うーむ。
■10話まで視聴
まさかのワイドショーで問題作として取り上げられるとは…。
アニメに目くじら立てるなよと言うコメンテーターの意見もわかるが、
正直、ここまで設定で現実描写していたら、基本の交通法規を無視したら批判されるわ。
しかもホンダの名前までアニメのクレジットに入っているし。
それにしても、ダントツ1話がピークで、それ以後はいまだ1話を超える回がまったく無いのも…。
{netabare}
10話の雪道走行、乗り出しにスリップくらいした方が良かったなぁ。足ブレーキはありだけど。
せっかくチェーンを取り付けたのだから、その前との比較描写は入れても良かったのに。
監督はバイクや4輪に詳しくないんだろうな…。そこが本当に惜しい。
{/netabare}
ノーヘル走行描写は、まあ、道路じゃない場所だろうから、あり気味のグレーかな。
私有地なら問題ないけど、そういう訳でもなさそう。たぶん、スキー場?
まあ、雪で地点特定できないならではの、ノーヘル描写だな。
これは目くじら立てなくてもアリかな。
この辺の塩梅含め、やっぱり監督は知識足りなすぎなんだろうな…。
■最終話まで視聴
最終話は良かった。1話ほどじゃないけれど、このシリーズ中2番目に良い中身。
終わってみれば、色々惜しかったというか、原作者と制作陣のバイク知識の未熟さ満点。
とはいえ、スーパーカブに視点をおいたのは悪くなかった。
ちまたでスーパーカブ人気が高まったのだから、これはこれで影響力あったと言えるし成功。
個人的には100点満点で言えば65点の及第点って感じ。
具体的には1話だけなら95点、1&12話なら90点。1~3&12話なら80点。
で、全話なら65点という印象。
最初の1〜3話、12話と、それ以外の話数との原作&脚本のレベル差が大きすぎたのが原因かな。