STONE さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
とりあえずの簡単な感想
キャラ名は固有名詞ではないので、以後は中の人の苗字を付けて表記してます。
原作は未読。
「はたらく細胞」(以後、無印と表記)のスピンオフだが、基本的設定や世界観が無印と
同じでも、体の持主の健康状態の違いによって展開や内容がガラッと変わってしまうのは
なかなか面白いコンセプトだなと。
不摂生が体内でどういった影響を及ぼすのかを改めて描かれると結構怖いものがあり、
生活習慣改善啓蒙作品にもなり得るような作品。
内容が暗いため、それに合わせて作画のタッチも暗め。
ナレーションも無印では能登 麻美子氏の癒しボイスであったのに対して、本作は
津田 健次郎氏の重々しい声で、作品世界の暗さに拍車を掛けているような感じ。
無印ではナレーションに合わせてテロップが出たりするが、本作ではそれはなし。専門用語が
多い作品なので、このテロップは引き継いでほしかったところだが。
無印以上に危機的状況が強い分、ディザスターもの的な部分は無印より面白かったりする。
もっともその解決方法はキャラの活躍による自然治癒より、外部治療によるものが
多かったりするので、他力本願感が強かったりしたけど。
逆に細胞達の日々の暮らしを描く、日常系的な部分は無印の方が上かな。
主人公である榎木赤血球を主軸に、働くことの意義やその使命感などが描かれる。
その趣旨は作品世界内ではごもっともだと思うし、他作品でもキャラの無私無欲な行動を
素晴らしいこととして描くことは多々あるが、本作のタイトルに則してブラック企業に
当てはめると単なる洗脳にしか見えないところがなんとも。
2021/04/08