退会済のユーザー さんの感想・評価
3.3
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
デュエム-クワイン・テーゼ
未来から来たAIと歌唱エンタメ用アンドロイドによる未来改編譚。
途中散々文句言ってしまったが、見終わった時点での正直な思いとして、この作品が好意的に受け入れられた現状を嬉しく思う。
ターミネーター2ですらもう30年前。OPがベタベタなアニソンな時点でお前らジジイに向けた作品ではないって言っている。文句言ってる連中だってどうせ第1話から違和感バリバリだっただろ?作者のポジショントークを間に受けてしまった方々はお疲れさまでした。
物語の楽しみ方にも幅が出てきたということ。画面に映るエモさだけを受け取って自己の感情の動きを楽しむだけでいい。整合性?なにそれ美味しいの?SFなら。物語とは。脚本とは。普通なら。自分が理解出来ないものを許せないって思ってしまう時点で残念ながらすでに老害なのだ。これでいいって思う人がいる以上、その人たちへ向けた作品ってだけ。
もう我々ジジイはアーカイブ同様にガチガチに考え方や常識や思考回路が凝り固まってしまっている。囚われた価値観に風穴を開けてくれるVivyのような存在が必要なのは、もしかして我々なのかもしれない。そういう意味でも時代に即した作品なのだろう。
溢れ出て止まらない疑問や不満をこねくり回すより、
せめて旅を終えた凸凹コンビの幸せな今後に想いを馳せよう。
悪口ばっかり書いてると色相濁るよね。
気づきを与えてくれた彼らにせめて感謝と祝福を。
1話My Code -歌でみんなを幸せにするために-
2話Quarter Note -百年の旅の始まり-
{netabare} 博物館にて保存されるレベルのレガシー個体があんな雑な運用されるんかいとか稼働用途の割りに高すぎる運動性能とか色々なツッコミどころと、リゼロばりのクサイ長月節で凍る背筋に耐える必要はあるが、その辺に目を瞑れば設定は面白いので継続。3話からは他の女性キャラも出てくる様なので、シグルリで見せた高レベルのキャッキャウフフが発揮されることも期待できそう。
なぜディーヴァなのか、と言う理由づけは素晴らしかった。『一か八かじゃなくて1か0か』といった上手いこと言ったゼ感ありありのドヤ台詞もマツモトの巧みな演技でクサみは低減。演出がいちいちクサイのはメインターゲット向けのチューニングなんでしょう。
ただ距離の近い子供を作者の都合でわざわざ殺すってのは好きではない。でも今はああやってキッズにもわかりやすい形で見せないとすぐに掘り下げが足りないって文句言われる世の中だからなあ。81 {/netabare}
3話A Tender Moon Tempo -星たちとの歓談
{netabare}2話で1エピソードな作りか。たった100年の中で歴史が変わるような出来事もそうないだろうし、一つの事件をじっくりやれるしで良い塩梅。SF作品というより未来設定の推理モノに近いか。真面目にSFやっても売れないのはゲキドルが示したからSF要素は雰囲気だけにしたのは好判断というか長月氏には緻密な設定は向かないしキャラ勝負で正解だと思う。
そして何が何でも引きの部分にこだわるところが長月氏の真骨頂。人間は未完成のものに惹かれるという心理学の悪用みたいな胸糞マーケティングのような姑息な手法は好きではないが、現代の熾烈な競争を生き残るためには致し方ないところか。
あからさまにガンダム大合唱不可避な展開を持ってきたことは個人的に絶賛する。カブリ避けを意識するあまり不自然で強引に歪な話にするよりかは『王道』『スタンダード』『オーソドックス』の方が好ましい。エステラの理由も目的もまだ不明だが、自身の影響力を行使するにあたり最悪な方法こそが最大の効果を産む。死を恐れないAIなら自然な発想。ただの話題狙いか、あの設定ありきでああするしかなかったのかは次回みないとわからん。119{/netabare}
4話Ensemble for Polaris -私たちの約束-
{netabare}AI設定と2話1エピソード構成がいい感じで功を奏してますね。AIを使ったSFというと世界観を緻密に作り込まないといけないという思い込みがありますが、これはそこを見事に逆手にとった発想の着眼点が素晴らしい。『これAIだから』で済ませられる何でもありの振り幅が許される。もしかしたら異世界よりラノベ向きな題材かも。古典でよくある感情獲得ストーリーだと説得力が求められるが、ある程度感情を持ったAIという今作の世界観だと好きなタイミングで『これAIだから』って場面が差し込めるのでかなり作劇の自由度が高い。『感情』というのは知らない者はいないがハッキリ定義出来ていない曖昧な概念でしかない。感情とはこういうことだからこれは完全に間違っている!とは誰も言えないのであっさりと煙に巻くことが可能になる。これはやられた。SFマニアからはボコボコに叩かれることを承知で勇気を持ってこの企画を進めたことは賞賛に値する。AIモノSFとして観ればツッコミポイントが常時加算されて凄まじい勢いで積み上がってしまうけれども、だからこそ『ああ、これはSFが主題ではないんだ』と気付かされる。悪く言えばファッションSFだがそれでいい。今時誰もガチのSFなんか求めてないんだから。今はちょっとでも理解出来ないとすぐ切られちゃうからね。よくやったなあと思う。
2話1エピソード構成もいい。3話で微塵も匂わせてなかった要素が4話で急に出てきて一気に収束に向かう。ここも普通の構成でやると無理矢理な後付け感を感じるが、このスパンでやることで強引さに気づきにくくしている。長月氏の本領は引き芸と言える程にそういう意味での設計の巧さは抜群なので、この形が氏の本領が十分に発揮できる理想のスタイルなのかもしれない。今のリゼロアニメは正直ファンでないとキツい形になってしまっているが、これはゲストキャラを使う事により新鮮味が保たれるので、この構成はかなり氏にフィットしたスタイルなのではと思う。
OPも歌モチーフということでやたらと気取って高尚ぶったものにすることもなく、ベタベタなザ・主題歌で親しみやすい楽曲なのも好印象。作品内容と同様に『伝えたい』『届けたい』という思想が楽曲にも表れている。本当にいい作品だと思う。
SFオタは発狂するだろうけど無視でいい。これはSF風ラノベなんだから。145{/netabare}
5話Sing My Pleasure -あなたを笑顔に-
{netabare}「これって○○だよね」ってのはあまり言いたくはないけど、エヴァガだよね。(※個人の感想です。)
マツモトの話が100%正しいと仮定して、史実の改変ストーリーをやるにしても悪者をやっつけてスカッとする話でも成立すると思うんですよ。たいていこういう話はそうだったから今の時代に合わせてのこの構成なんでしょうけど、そろそろみんな飽きてるんじゃないですかね。泣ける作品=良い作品って風潮はもうそろそろいい加減にして欲しい。昔はCM爆撃のゴリ押しだったのが今ではネット民ですらもそうなのだから教育の賜物なのか。
お話は続きなのでまだなんとも。どうせ後付けのちゃぶ台返しが待ってるので考えてもしょうがない。今後テロリストをどう使うのかは興味あるんだよな。191{/netabare}
6話Sing My Pleasure -あなたを愛する-
{netabare} ガッバガバ……………細かいことは!いいんだよ!
ペッラペラ……………細かいことは!いいんだよ!
SFとしてとかもう何も言う気にはならないしどうでもいい。
既視感しかないとか切り貼りが雑とかそんなのもどうでもいい。
馴染みのない方には新鮮なんだと思うし86よりは遥かにマシ。
でもね。これだけ気になる。
シスターズってすごい優秀な個体なんじゃないの?
ビビもそうだけどなんでそんなスゴイ個体がその辺で雑な仕事してんの?
最初はなんとか飲み込んだけど毎回これだと流石にひどい。
セリフ一行だけでもいいから言い訳してよ。頼むから。
ただでさえ毎回違和感ばかりなのに。
毎回脳内補完するのもう面倒だよ。
かわいそう!かわいそう!かわいそう!
わかったから。もういいよそういうの。
最後のオチをどうするかは気になる。364{/netabare}
〜10話
{netabare} オフィーリアの媚び媚び萌えキャラにはドン引きというか爆笑したが、話はこの手の作品の様式美に則ったテンプレ展開の安定感は嫌いじゃなかった。やっぱりオフィーリアみたいな萌えキャラがウケてるみたいだから長月センセはやっぱりキャッキャウフフの才能があるんだと思う。攻殻のパンドラみたいなキャラ強めな作り方だったら傑作になったんじゃないのかなあ。
しかしながらOP曲が良すぎる。特徴的な歌唱もクセになる。ただ作品の世界観とは合わないような気が。キャロチューみたいな意識高めの名曲気取りな高尚っぽい楽曲の方がマッチしていたのではないかとは思うのだがどうなんだろうか。 485{/netabare}
11話
{netabare}1クールしかないのに欲張っちゃったなあ感が。勿体無いなあ。
鉄板ネタの数々にキャラクタードラマを持ちこむ手法だと老害はキッシカーンでスッカスカーだと憤慨するしかないのだが、それこそがこの作品でやりたかったことでしょう。SFとして観ちゃうと尺無いわりに無駄なシーンが多すぎるけど、昔と同じことをやってもしょうがない。現代に合わせたアップデートってことかな。設定の羅列を見せられてもあらすじばかりでわからなあーいつまらなあーい掘り下げガー感情移入ガーになってしまう。今はとにかくキャラが最優先。でもビビをあんなデザインにしたのは名言言わせてキリッキリッしたいのかと思えばそんなことはなく。これならビビも普通に萌えキャラにして100年…孤独…切ない…なんで…どうして…でビビ本人をもっと不幸な目に合わせて『がんばえー』にしたほうが良かったんじゃないのかなあ。ウマ娘だって中身はいつものアイドルアニメで、結局は『がんばえー』だったから売れたわけで。
多分これはアイドルアニメと違うアプローチでアニソン楽曲が売れるのか、ということをやりたかったのかな。長月氏は萌えアニメにはしたくなかったんでしょう。もういい加減諦めたらいいのに。587 {/netabare}
12話
{netabare}SFだと思って鼻息荒くしないで観れば完走出来そう。ガワが違うリゼロ、エヴァガやアビス程度だと思えば娘には勧められるかな。なまじSFっぽく見えるしそれっぽいことやろうとしたところが噛み合わなかったかも。メインキャラのマツモトをキューブにしたことでメカを描くことを避けられたのはいいんだけど、未来の施設なんかをガッツリと見せちゃったから背景美術のセンスの無さが露呈、塗りだけでも絵的に古臭さを感じてしまう。
それを考えるとやっぱり虚淵さんは上手いんだよなあ。楽園追放にしてもガルガンティアにしても未来の風景を描くことを企画設計段階で完全に排除してるからメカだけで済んじゃう。あれでSFを名乗っちゃうんだから大したもの。美味しいとこどりの盗人根性極まりない凄まじい効率主義。ビジネスマンとしてみれば本当に優秀な方だと思う。作家性なんか微塵もなくても組み合わせのセンスだけで独自性を出して生き残ってるのほんと凄い。
長月さんは悪い意味で真面目。ツイッターでの応答は新しい文化とも考えられるけども完全に悪手。答えるたびにボロもでるし作品内で語れやとしか思われない。多分ネームバリューの客寄せ起用程度で、企画に対してあまり発言権は無いのかもしれない。ちょっと同情する。
よくあるオチかな〜まあそれしかないわな〜と思わせて、全部潰しときました残念!
か〜ら〜の〜お得意のループ。
リゼロも先細りでシグルリもコケての正念場。最後のオチで全てが決まる!
ここは期待したいところ。636{/netabare}