ユージン さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
原作再現度たけーなオイ
前作から主人公を一新することで今作から観始めても楽しめるように作られている。
前作では史実とは異なり、ご都合主義でスズカの復活が描かれたが、今作ではマックイーンの復活もエピローグでやんわり触れる程度に留め、前作ほど大幅に脚色はされていない。
目に土が入るスカーレットや4話での雑コラ新聞、マックイーンの落鉄等にも元ネタがある。
最終話のモブ観客のセリフ「帝王は皇帝を越えたかもしれない」「天才はいる、悔しいが」はJRAのキャッチコピー。
今作を調べれば調べるほど前作に比べて更に史実の再現度が上がっていると感じる。
正直なところ初見では「また怪我かよ」とうんざりして観ていた。
怪我からの復帰というドラマは1期でも描かれていたし、今作では主人公のテイオーが3回も骨折する。
ネイチャも怪我して登場するし、ブルボンも骨折する。仕舞いの果てにはマックイーンも故障する。
もう常に誰かしら怪我をしている。学園はウマ娘の教育環境を見直した方が良い。見直してください。
足のアップに謎の緊張感が漂うアニメだが、流石にこれだけしつこく怪我を描かれると観ている方にも免疫が出来るというもの。
しかしこれが全て史実通りだと言うのだからもう何も言い返せない。
ヒールムーブで黒い刺客と言われていたライスが実は心を痛めていたと解釈したり、
逃げ馬で有名なターボが逃げていたのではなく、テイオーを追いかけていたと解釈したり、
史実を拾い上げつつ、それらを巧みにシナリオに落とし込む形で、目標を失ったテイオーが奮起していくドラマとして仕上がっている。
制作にあたって競走馬のことを徹底的に調べつくしたであろうことがうかがい知れる。
これだけこだわって作られては批判など言えたものではない。
私は10話で涙を流しながらツインターボ師匠に心の中で土下座するしかない。
しかし11話丸々百合回はいかがなものか。確かにそれまでずっと辛い展開だったけども。
最近のアニメでは百合をやらないといけない法律でもあるのだろうか。
最後のライブシーンもとても素晴らしいアニメーションだった。
でもそこはやっぱり1期では描かれなかった「うまぴょい伝説」にしてほしかったところ。
私は密かに期待して心の中でパン1でワイン片手にペンライトを振る用意をしていただけに少しだけ残念だった。
「俺の愛馬がっ!!」
残りはゲームでということか。販促にもぬかりのないアニメになっている。
ところで現実世界の競馬では負ければお金を失う訳だが、
ウマ娘の世界ではどうなのかと思っていたら、
髪を失う人々が描かれていた。
*当方競馬に関して無知な為、誤った記載、認識があった場合はご容赦を