フリ-クス さんの感想・評価
1.5
物語 : 1.5
作画 : 2.5
声優 : 1.0
音楽 : 1.5
キャラ : 1.0
状態:途中で断念した
方言監修すら入れておらず、評価以前の問題
アニメの関西弁は、
ネイティヴのそれとはけっこう違っているのだけれど、
それでも一応のリアリティは確保できています。
『ゆるキャン』の犬子(豊崎愛生さん)なんか、
言葉は大阪でイントネーションは京都山手のちゃんぽん弁、
しかも言葉選びにときどき『?』がつきますが、
耳にやさしい関西弁としてきちんと成立しています。
豊崎さん自身は、
徳島出身だけど大阪芸術短大を出ていて、
その気になればバリバリのネイティヴでも演れるはずです。
だけど役作りの段階で、
それをマイルドに消化させて役作りしてるんですね。
それに比べて、この作品の戸松遥さんは……
気持ち悪くて聞いていられない。
役作り以前に、日本の方言として成立していないんです。
戸松さんは愛知県出身で関西圏ではないし、
ふつう、こういう場合はアフレコ時に
『方言監修』という人が付きます。
だけど、EDクレジットをどれだけ見てもそれがない。
キャストでは鈴村健一さんや小山力也さんが関西在住経験ありだけど、
まさか、自分の役もある大先輩に、
あの~これどう演ったらいいんですか、なんて聞けるわけもなく。
だから「適当に関西っぽく演ってよ」という音監の指示の下、
ほんとうに、適当に演るしかなかった。
で、なぜかそれがOKテイクになってオンエアされちゃった。
こんなの、モノづくり以前の問題でしょ。
制作のGOHANSは先日、
あからさまな模倣盗用で東京BABYLONを制作中止にした会社です。
はっきり言って、制作管理ができていません。
戸松さん自身は、とてもいい役者さんです。
だけど、受けた仕事・相手か悪かった。
『へえ、アニメの芝居ってこんなもんでいいんだ』
なんて誤解を与えないためにも、
僕的には視聴をお勧めしたくない作品です。