esso-neo さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
予想は裏切られた
かつてはあの旧劇場版として終わったエヴァがこうして新劇場版となって帰ってきた。10年以上も前のことだな。あのとき驚いて今はなき横浜109で見たのはいい思い出だ。
ただ思っていたのは、あれが庵野監督自身をありありと写していたのなら新劇場版は皆がいずれ忘れるエンターテイメントとしてその結末を飾れば良いだろうと思っていた。
破でシンジは見せなかった顔を見せて、Qで色々と不満を感じつつもラストシーンでこれは大丈夫だと確信していた。
そしてシンで結末を見てみれば、それは大丈夫以上の結果となっていたのだ。
驚いた。好き放題をされながら、見ていて満足が得られる。この作品だけでなく、NHKのプロフェッショナルでさえ楽しませてくれる。綾波はSFにおいてのアンドロイド枠に収まって、シンジの背中を押したり、旧劇場版で停滞していたものがさらに前進して新しい答えを生み出した。エヴァが新しいとはたいして思ってない。しかしアニメーションワンダーとライムスター宇多丸が言っていたモノから真逆の、それこそマイナス宇宙から引っこ抜いてきたようなもので前向きな気分を引き起こされる。狙ってた新しさってそれか?
行こうって言われて行きたくなるようになればそれはいい作品でいい芸術で良いエンタメだ。
不満点は、もっとマリの自慢してもいいなとも思うが、計3作の登場でパワフルに駆けつけて、奥さんは楽しげに漫画描いてツイッターに上げてるし森見登美彦も「成就した恋ほど退屈な話はない」とも言ってるから、まぁこのぐらいでもいいのかな。
あーよかった。この世には何か得体の知れない救いみたいなものが、ちゃんと転がってるかもしれない。