テナ さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
絶望の先にある救い
普通では治せない怪病の先生のお話。
あまり期待しないで、見始めましたが面白かったです。
私は1話を見て結構期待出来そうに思いました。
医者の話ですが、医療用語なども一切なく物語も難しくなく、どの話も素敵だと思える話です。
1話目は大人気子役の女の子の話なのですが。
彼女は眼からマヨネーズが出る病に悩まされます。
彼女の症状は感情を表に出せないストレスからくるものでした。
私達もストレス社会と言われる環境で生きています。
マヨネーズはともかく精神的には他人事ではないかもしれませんね。
気を使うし、言いたい事も言えない時もあるし、疲れちゃう。
そうしたストレスがマヨネーズとなり彼女の眼から流れてしまう。
甘かったり、苦かったり、辛かったりと眼から調味料が…
そこで、ラムネは2つの薬。
この急須で入れた飲み物を飲むと素直に言葉を吐き出す薬。
自分の気持ちを溜め込むのではなく吐き出してストレスを治療する。
もぅ、1つは調味料を止めるコンタクトレンズ
彼女は自分の気持ちを母に伝えてしまう。
原因は家庭環境にあるのですが母に自分の気持ちを伝えられない彼女は急須の効果で自分の気持ちを強制的に吐き出すも、それが嫌になり耐える事を選んでしまう。
それが調味料を止めるコンタクトレンズ…
でも、それは調味料が外に出ない代わりに彼女の中で爆破して彼女の身体は侵食されてしまう…その受け皿として彼女の母の持ち物を身代わりにする事に。
母の持ち物は娘に無理やり仕事をさせて稼いだお金で買ったのは高級な服やアクセサリー…
娘には食事の半額の更に半額になった弁当しか与えないのに自分だけ良い生活を送る。
娘が調味料の件で病院に行く時についても行かない…心配すらしない…寧ろいつまで休むのかと文句すら言う。
最低な母だと思います。
多分、娘は別に良い物が欲しかったわけじゃなく当たり前の日々。
お母さんと楽しく会話したり、手作りのご飯を食べたりするそんなごく普通の幸せ。
なのに母は変わってしまった…
でも、娘と高級なアクセサリーや服を天秤に掛けて、母が娘を選んだ事に私は安心しました。
まだ、この親子はやりなおせる。
母としての気持ちは失われてなかったと。
この様に、この作品では沢山の患者さんが出てきます。
どうしようも無い浮気野郎、自分の夢を諦めさせようとされる少年、現実を受け入れられない母、友だちとの事で悩む少年、戻らない現実を受け止められない母などなど。
でも、決して全てがバットではなく何かの救いがある。
それは大きな救いから小さな救いまで様々な大きさだけど、その救いがあり最後はよかったと思えるエピソードが沢山あります。
見てよかったと思える作品でした^ ^