テナ さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
リア充になる為に
弱キャラの友崎君がリア充を目指す物語です。
リア充とはなんだろう?
一言にリア充とは言えリア充の定義は年齢やら世代でリア充の定義が変わるものですが、この作品の友崎君のリア充としても目標がしっかり決まっている点はかなり良く最初の掴みも中々良かったと思います。
学園ライフを充実したものにし、リアルを神ゲーにする。
わかりやすく学生らしい目標だと思います。
で、最初にマスクを付けた笑顔の練習ってのが出てきました。
実は、私は影響を受けやすいタイプなので…
2021年1月も世の中はコロナパニックで皆さんマスクをしてましたよね。
そこで、私もやってみました。
せっかくマスクもしてますからねww
そして、姿勢…これは普通に健康面でもいいと思うので^ ^
で、葵が言うには「垢抜けたね」とか言われたら成功らしいですけど…私は未だに言われませんwww
それ以外にも葵の言う事は偉そうだけれど的を得て居ますし聞いてて納得する場面もあり、提案を通す意味もなども面白く飽きずに見られましたね。
友咲君も徐々に成長が見えてくるので、その辺りも丁寧に展開されているような気がします。
成長を感じたのはアタファミのプレイ中のトラブル。
彼は好きなものを馬鹿にされたってのもあるとは思いますが、やはり許せなかったのは努力の否定。
たかがゲーム。
ゲームって相当努力が必要なのです。
単純に楽しむ遊ぶを目的とするならベストですが、ゲームにハマると極めたくなるのです。
作中で言うなら格ゲーですが格ゲーのコンボを決めるのは練習量が必要です。
コンボを1つ2つを覚えても対戦相手によってはすぐに読まれます。
だから幅広いコンボが必要になります。
せっかくCPUやトレーニングモードでコンボを決められる様になっても対人戦は甘くなく最初は対人相手では決められない事もあり対人相手に練習する事も必要になってきます。
じゃ、対人相手にコンボの練習をしたら?
コンボを決めさせて貰えないので練習になりません。
経験値にはなりますしチャレンジはするべきですが頭にコンボを叩き込んだ状態でないと難しいと思います。
見る事も練習とは言いますがプレイに必至になり過ぎるので相手の動きも見きれないと言うのも多々ありますし…
彼がノートに聞き写した攻撃範囲。
その範囲内を理解してると隙を見て攻め返せたりも出来ます。
流石に友崎君の様に全キャラ覚えるとかは上級過ぎてますが…
このようにゲームで勝つには相当な努力が必要です。
これは本当に例なので極めてる方は他にも沢山の努力をしてらっしゃいます。
何が言いたいかと言うと…
あのコンボ1つでもどれだけ頑張って居たかと事です。
コンボを繋ぐ難しかさ、それも対人で更にランキング1位の友崎から取った一回
だから、趣味や他人が何かに努力した結果をよく解らずに否定を口にするのは誰だって腹が立つものですよね。
否定も肯定も個人の考えだと思うので、どう思うも自由だと思いますが、それを頑張ってる人やその事を、好きな人に向けて悪意ある言葉をぶつけるのは違うと思うのです。
と、まぁ〜そう思うだけで私があの場にいても友崎の様に発言出来なかったと思うのですw
でも、友崎は努力の意味もアタファミの面白さも解ってるから庇うことも出来るし怒ることが出来る。
それを発言出来るのは友崎君の成長した証だと思います。
1話の友崎ならきっと傍観者でいた気がします。
だから最初に成長の成果を感じたエピソードでした。
次はミミミの話し。
彼女は葵に勝ちたいけど中々勝てず何をしても2位で1位には葵がいる…
2位って凄いですよね?
でも、ミミミは満足していません。
だから、努力する…ボロボロになりながら…
それでも2位…葵は越えられない…
ミミミは1位になりたい訳じゃないんです。
順位なんかより大事なのは葵に勝つ事。
彼女は言います。
「大好きなはずなのに、なんでこの子は、ずっと練習やめないの?とか私の事を思うならさっさと辞めてれでばいいのに、空気を読めと思ってしまう」
この話しを聞いて私なりに答えをだしてみました。
練習を辞めないのはミミミが頑張ってくれるから…葵が頑張れるのはミミミが頑張ってるから自分も負けられないから…彼女が目標にしてくれるなら彼女の為にも1位で居続ける…いつか越えらるかもしれないその時まで。
だから、妥協なんて出来ない…妥協をして勝ちを譲ったとしても、ミミミは喜べないから手加減出来ないのは相手を認めているからこそ、自分に勝ちたいと努力している人に対して失礼に当たるから…だから彼女はミミミの前に立ち続けられるのかもしれません。
さて、物語のヒロイン葵について。
彼女はたまに友崎君に対して言い過ぎな部分がありますが、そこにはしっかり筋があり正論だと感じます。
確かに彼女は世渡り上手だと思います。
私は彼女の提示する友崎への課題と意味には納得させられる部分があるし、友崎も成長したのも彼女の力が大きいです。
彼女が居なければ、弱キャラ友崎くん、は友崎くんは教師の隅っこでポツンと座ってアタファミをして最終回を迎える事になったでしょう。
今ある現実は彼自身の努力はありますが彼女の力はやはり大きい。
ただ、作中でもピクニックアップされた課題「告白する事」
確かに学生のリア充って彼女がいるってのもリア充の定義ではあるみたいなのです。
私も友崎と同じで好きでもない人に告白するのには抵抗があります。
菊池さんは凄く可愛い子ですね。
でも、好きでもない人に告白しても失礼だし……成功したとして上手く行くな?ってのもあるけど。
私は友崎の告白しなかった姿に安心しました。
この違和感に気付いてくれた事に対して。
駅での会話、友崎と葵の会話。
友崎君は自分で考えて発言していく。
それに対して葵から返ってくる言葉には「対策」「攻略方」「コントローラーを握ることを辞めた」などの単語を含めた言葉。
この時に感じたのは葵は「ゲーム感覚で友崎を見ていたのかな?」って思いました。
彼女はプレイヤーで目標を提示する。
次に友崎と言うキャラにアドバイスする。
友崎はアドバイスを含め目標を達成する。
葵は目標達成の優越感を得る。
まるで……育成ゲームの様な……そんな感覚に見えてくるのです。
葵はやりたい事を幻想で勘違いだと言う。
進む事を放棄すると言いますが、果たしてそうでしょうか?
確かに目標を決める事や達成する事は生きていく事に必要なものです。
でも、その目標を目指す事も、やりたい事だと思うのです。
それだって人生に必要もので決して幻想でも勘違いでもない。
それは間違えなく今を進むのに大切な事のハズなんです。
友崎君は優しいです。
駅での別れ際、彼は最後は自分が弱キャラだらと言います。
でも、それは弱キャラでしょうか?
確かに1話の時点では弱キャラだったかもしれない……でも、今の友崎君は弱キャラでしょうか?
弱キャラが告白の課題に違和感を持てますか?
弱キャラが違和感を口に出して言えますか?
弱キャラが菊池さんからの「話しやすい」に自分で考えて行動できるでしょうか?
友崎君がこの事に気づけた事も私は彼が成長しているからこそ気づけたのだと思います。
さて、最終回を見て思ったのが1番強キャラなのは菊池さんではないでしょうか?
私は彼女の話を聞いた時に凄いと思いました。
彼女は凄く大人しい女性ですが、しっかり相手を見ている人です。
相手の事をしっかり見ていて、意見をしっかり聞く事が出来る。
そして彼女は気付いている気がする。
友崎が伏せた「とある人」が誰なのか。
友崎の「とある人」への気持ちも。
彼女の「大切にしてあげてくださいね」の一言には友崎が気付いていない感情にも多分気付いている気がします。
そして、彼女の言葉はしっかり友崎くんの背中を押すものでした。
そして、友崎くんの答えは良いものでした。
これは一件二人の関係が元に戻った様に思いました。
でも、友崎くんは「人生と言うゲームを楽しむ事」を教えるそうです……つまり
今まで、友崎君は葵に教えて貰ってばかりでした。
アタファミ意外は負け続けでした。
彼は人生攻略を続けて行くそうですが、それと同時に彼はチャレンジャーなのです。
ただ、教えられるばかりではなく教えて「やりたい事」の証明をして葵に認めさせる。
彼は弱キャラからチャレンジャーになった様な気がします。
このレビューを仕上げる前にTwitterで作者さんが「本当にやりたい事」を言葉にして、描ききると呟いていました。
作者の考える「本当にやりたい事」とは何なのか、その辺りにも期待したいですね。
そして、これは私の推測なのですが、2期が来そうな気がします。
Twitterで冒頭が「アニメ1期は終わりましたが」って表記から始まったいました。
わざわざ、1期と呼ぶのですから作者には2期の話も来てるのかな?と考えてみたりw