Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
限界を、ぶち破れ―――
この作品の原作は未読ですが、アニメ化されているTV本編とOVA作は視聴済です。
エッシャーのだまし絵を彷彿させる抜け出せない無限ループ…
第2期前半クールは、苦しみと痛みの連鎖は永遠に続くんじゃ…という不安さえ抱かせる展開の連続でしたが、後半クールに入り、ようやくこの無限回廊に見えてきた僅かな綻び…
もしかすると、度重なる死に戻りのせいで新たに綻びが生まれたのかもしれませんけれど…
スバルがその綻びを見逃さなかったのか、それとも引き寄せたのか…
後半クールでは大きく物語が動くこととなります。
一番変化したのはスバル陣営でしょうか。
エミリア、ロズワール、ベアトリスにラム…
登場人物だけ見ると正直あまり変化は感じられませんが、それは見た目だけ…
中身は全く別モノと言えるほど劇的な変化がありました。
それぞれのキャラがもう一歩深い部分で繋がることができた…
それが画期的と思えるほどの変化をもたらした、と言っても過言ではありません。
苦しい時、自分に限界を感じた時、周りに助けを求めたくなります。
ですが、今回スバルは自助努力を積み重ね、人と人との繋がりをより強靭にしました。
よく知らない助っ人に頼るのではなく、己自身を磨き続けた結果、勝利を導いたんです。
事実、決して楽な道のりではありませんでした。
多くの仲間が藻掻き苦しみ、正気の沙汰ではない光景を目にしたのだって一度や二度じゃありません。
エミリアに王選を勝ち抜いて貰うという本来に目的からは少し外れている気もしますが、これもきっと踏む必要のある段階なのでしょう。
最終話まで完走してスバルやエミリアを取り巻く状況が好転したことは間違いないと思います。
ですが、王選を始め正直おざなりになっている部分があるのも否めないと思います。
私が一番気になっていること…
それは、いつ大天使レムりんが目覚めてくれるか、ということです。
今回の後半クールなんて眠りっ放しだったじゃありませんか!
あぁ…白鯨戦の頃が懐かしく感じられます、
物語の展開上、必要な分は待ちますが早くレムりんの元気な姿を見せて欲しいモノです。
それと、能登さん演じるエルザ…
彼女も得体の知らないままですね。
腸狩りが大好きなことくらいしか分からないですから…
忘れちゃいけないのが、TVアニメ版第1期で散々な目に合わされた「怠惰」担当の ペテルギウス・ロマネコンティ。
第1期の印象があまりにも強烈だったので、そのままのイメージで定着していましたが、100年ほどの昔の彼はまるで今とは別人のような感じだったんです。
どうして彼があんなにも変わってしまったのか…
起点となる部分は描かれていましたが、そこから彼がどうして落ちていったか真相は闇の中です。
きっと私の知らない世界線もまだまだきっとあるんだと思います。
先のことは分かりませんが、ただ一つ分かっていること…
それは、これまで以上の苦しみがスバルを待ち構えているということです。
途中まで原作を読んだ友人の感想なので間違いないと思います。
今でも十分苦しいのに、これ以上の苦しみなんて想像が付かないです^^;
オープニングテーマは、前島麻由さんの「Long shot」
エンディングテーマは、nonocさんの「Believe in you」
1クール全12話の物語でした。
話はとりあえず一区切りついた感じがありますが、物語としては全然途中の段階です。
第3期が制作されるのを信じて待っています。