CiRk さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
オリジナリティのあるストーリー
全人類が石化し、3700年の時を経て原始時代に戻ってしまった地球に目覚めた主人公が文明を立て直していく話。
基本ジャンプ系アニメは合わない自分が楽しく見られた数少ない作品の一つ。
科学に興味があれば、主人公たちがゼロから色んなものを開発していく話には惹かれるはず。
{netabare}
この作品で一番評価している点は、サルファ剤や電話などの制作を長パートにわたって行い、見ている側もその場にいるような達成感を感じられる点。
しかも、長パートで作業ばかりしている話なのに、全く退屈せず、楽しくみられる点。こういう短調作業を面白く見せられている点は本当にすごいと思います。
ご都合主義だ、と批判することはできますが、個人的にはご都合主義でも楽しさのほうが勝っていれば、それでいいと思っているのでそこでマイナスイメージにはなりませんでした。
更に、科学だけでなく、ストーリーもしっかりしています。
主人公の父の過去回想、主人公がゲンにコーラを作って置いていくシーンや、ゲンが主人公の誕生日を祝うシーンはとても気に入りました。中でも特によかったのが最終回のレコード。無難にお涙頂戴的なセリフを父に言わせるのではなく、歌を流すというのは本当にセンスあると思った。お涙頂戴のセリフはないものの、そこまでの話の積み重ねと迫力のある歌でベタなセリフを言うより断然感動できる上、綺麗に一区切りをつけられていた最高の最終回でした。
キャラがブレない点も評価点。例えば、主人公は泣く描写をしないことで、強い心の持ち主であることを表せています。泣いた方がシーン的には映えそうでも、キャラの性格を優先しており、かなりいいと思いました。
上で言ったレコードのシーンで父が、お涙頂戴的なセリフを千空は求めてないだろうとわかってるから、もっと千空に有益なことを残すのも、泣かせることよりもキャラの性格を優先していて、よくできてます。
そして、敵となる司も、主人公と対立する理由(現代社会を憎む理由)がしっかりしており、単なる悪役ではなく、しっかりと感情移入のできる悪役でした。
ところで、相手に対抗するために科学を発達させるというのは、まさに人間社会ですね。
{/netabare}
今から肝心の対司戦をやっているであろう2期を見ますが、楽しみです。
3/24レビュー 4/26レビュー訂正