Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
完全新作、まだ誰も知らない雛見沢へ
この作品の原作はTVアニメ版第1期くらいまで視聴しましたが、それ以降は未視聴です。
今回の放送に先駆けて「無印」が再放送されました。
ところが、「ひぐらしのなく頃に 解」は放送されなかったんです。
「解」以降にも「礼」「煌」「拡〜アウトブレイク〜」といったOVAが制作されていますが、少なくても「解」を見なきゃこの作品の全容が分からないんじゃ…と思っていました。
ですが第2話でタイトルに「業」が付くこと、そして第4話まで放送されてようやく本作が完全新作であることが明らかになるという放送開始後に情報が少しずつ解禁されてようやく頭の中で点と点が繋がりました。
正直第1話を見た時、頭の中は?マークだらけでしたから…
都心から遠く離れ、色濃く残る自然に囲まれた集落──雛見沢村。
かつて、ダムの底に沈むはずだった村は、
今もなお昔と変わらない姿で、
転校生・前原圭一を迎え入れる。
都会で暮らしていた圭一にとって、
雛見沢の仲間と過ごす賑やかでのどかな生活は、
いつまでも続く幸せな時間のはずだった。
一年に一度行われる村の祭り、綿流し。
その日が来るまでは…。
昭和五十八年、六月。
ひぐらしのなく頃に。
日常は突如終わりを告げ、
止まらない惨劇の連鎖が始まる──。
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
今回の物語は全5編で構成されています。
「鬼騙し編」「綿騙し編」「崇騙し編」「猫騙し編」「郷壊し編」
「繰り返す」という点だけ見ると「解」に通ずるモノがあると思いますが、本質は似て非なるモノでした。
「解」ではゆかりん演じる古手梨花が運命に翻弄されながらも唯一無二の未来を、ほっちゃん演じる羽入と一緒に掴み取ろうと藻掻き苦しみました。
運命を受け入れて前に進むのが古手梨花の選択した道だったから…
ところが今回はどうです…?
「繰り返し」に「意志」が介在するんですよね。
これは運命に抗っている訳でもなければ、現状を何とか打開しようとしている訳でもないんです。
全てがそうではありません…
物語の後半に進むにつれ、その傾向が色濃くなったということです。
従って「繰り返し」に関する設定は既定路線から大幅に逸脱していますが、物語の展開という切り口でみると、実に興味深かったと思っています。
無数の欠片の広がる世界を見ました。
一つ一つの欠片に記憶と歴史が刻まれているのだとか…
元々はバラバラの欠片なんかじゃなかったのかもしれない。
だって、繋がりの片鱗だって見えたのですから…
でも「繰り返し」によって形が変わってしまったのだとしたら…?
そう考えると本来あるべき姿から大分形相が変わってしまっているように思えてなりません。
そんなに都合のまかり通る世界じゃ無いと思うんです。
意志を介在させた代償がきっとあるんじゃないかと思っています。
強制力の働いた先に何が待っているのか…
今回の物語の終わり方から勝手に類推してみました。
まぁ、完全新作なので今後の展開なんて知る由もないんですけどね^^;
キャストは無印からの継続なので、安心・安定感が半端ありません。
作画もほぼ従前通りと言ったところでしょうか。
個人的には、原案・監督を竜騎士07が同様に務めている「おおかみかくし」のキャラデザを担当されたPEACH-PITさんだったらもっと嬉しかったですけどね^^;
でも今更キャラデザが大幅に改善されたら視聴者側が戸惑ってしまうかもしれませんけれど…
オープニングテーマは、亜咲花さんの「I Believe what you said」
エンディングテーマは、彩音さんの「神様のシンドローム」と「不規則性エントロピー」
3曲とも志倉千代丸さんが楽曲を提供されています。
ひぐらしと言えば島みやえい子さん、というイメージがありましたが、志倉千代丸さんの楽曲も作風にピッタリな上、格好良かったと思います。
2クール全24話の物語でした。
今後に展開について少し記述しましたが、続編に位置する「ひぐらしのなく頃に卒」が21年7月に放送されることが決まったからなんです。
これがあるから最終回のエンドテロップって楽しみなんですよね~
2作合わせて「卒」「業」ですか…
次がシリーズ最終作になるかもしれないので、気合を入れて視聴したいと思います。