プラ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
人間がカースト下位の世界で
ここは人間が敗れ去り、「異形」がカースト上位にいる世界。人間は彼らの補色の対象となっている。人間にとってはディストピアだ・・・異形というのは人間主観の差別的表現である。この世界では人間はカーストの下位であるので、以降「妖人」とする。人間が捕食対象であることを除けば、我々の目から見てもだいぶ平和な世界である。豊かな自然の中で妖人たちがごく普通に暮らしている。
森の中に棲む守り神であるゴーレムは、森で起こる食物連鎖にも関与することなく動物たちの生態系を見守っている。人間も例外ではないので、人間を手助けしたりはしない・・・はずだった。ある日、彼は人間の幼少女の生き残りを見つけてたところ、その子に懐かれてしまった。感情のないと言われるゴーレムにも愛着がわいたのか、彼女に「ソマリ」という名をつけ、人間がひっそりと住む集落まで連れて行こうと決意する。
人間がカースト下位に押しやられて長い時間経っており、旅の道中でソマリのことを人間と疑うような妖人はほとんどおらず、目立ったトラブルもなく旅は進んでいく。
ただ一つ問題があるとすれば、ゴーレムの寿命が近いことであった。千年ピッタリ生きると言われてるゴーレムであったが、残りの寿命はあと一年ちょっとであり、その身体にも少しずつガタが出始めていた。
終盤、ついに二人にピンチが訪れる。治安の悪い地域に泊まった時、ソマリが人間であることがバレてしまう。ギャングたちに追われて、ゴーレムの体も壊れかけ、ついにここまでと思われたところ、ゴーレムが暴走する。守護者とは思えないほどの凶暴ぶりを発揮し、あらゆるものをなぎ倒していく。最終的には守るべき存在のソマリに引き止められ、いったん活動停止する。
物分かりの良い同行者たちに救出されたゴーレムであったが、片腕を失っており、千年よりも前に息絶えそうであった。ソマリを最後まで送り届けられないことを悟ったゴーレムは、彼女のもとから去ろうとするが、ゴーレムらしからぬ「愛情」という感情が生まれたのか、満身創痍でもソマリに添い遂げることを決意。
アニメは旅の途中で終了する。続きが気になる感じの終わり方であった。