ハニワピンコ さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
テレビ本編のいい所を上手く映画化した導入編
あらすじ
革命事件の後、任務に戻ったチーム白鳩
近頃、王室関連ばかりをピンポイントで狙ったスパイ狩りが行われ、それに王室内部に内通者が絡んでいると見て新たな任務を受ける
帰ってきたことを実感できるような出来にしたという製作のコンセプト通り、初っ端から大胆潜入 トンデモアクション カーアクションなどなど…
キレキレないつものプリプリのアクション
そして、テレビシリーズでは案外無かったチーム白鳩全員での活躍も見れて、本当に帰ってきたことを実感できました
それでいて、テレビシリーズでも濃密に描かれていた人物描写も健在で、新キャラビショップを使った、アンジェの本編より深く描かれるシャーロットな一面など、1時間の映画の尺の中で、テレビシリーズ以上の描写が上手く収まっています
また、ビショップという人物を様々な事や情報から間接的に描写 説明するという手法が上手く、肩苦しい侍従長のチェスで見えた焦りがただの人物の描写だけに留まらず、ストーリー進行の鍵になっているのも良かったですね
マジメに生きてきた人間が、スパイという仕事が退屈な人生に生きがいを産んでくれるというよくある話だけれど、それをスパイに言うという構図が面白いし、色々と複雑な関係だからこそ多くは語らず、チェスで語り合うというやり方も、今までの深い描写があったからこそ見せることが出来たシーンだと思います
OP映像と曲は満点
曲調は少し明るめになっていて導入編らしい楽曲でした
銃声、剣の弾く音、車の走行音、などの拘っている音響が映画館でも光っていてとても良かった
チーム白鳩の活躍やアクションを見る映画としてとても良い出来で、テレビ本編の濃密な心理描写 人物描写も、上手く60分以内に収まっており、本編良いところを上手く映画として落とし込んだ、プリンセス・プリンシパルの映画化としては満足度の高い出来だったと思います
映画だからこそ出来るようなスケールの大きい内容ももちろんあったらいいなとは思ってますが、それを導入編で求めるのは早計ではないかと考えています
続編の第1章目は本編のいい所を上手く映画として落とし込んだ、悪く言うならば"置きに行った"作品として十分ではないかと思います