横比較無用ノ介 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
鮮烈な記憶という束縛
中学1年の早春、大雪の中、1年ぶりに君に会いに行く。
もうすぐ僕は遠い町に行く。二度と君に会えないような気がする。
君に渡そうと思った手紙は風に飛ばされてしまった。
雪のため、電車は容赦なく遅れる。それでも僕は電車を乗り継ぐ。
もう日付は変わろうとしている。君はもう待っていないかも知れない。
やっと着いた目的の駅。君は待っていてくれた。
思春期の鮮烈すぎる思い出。そして思い出に縛られ続ける主人公。
この年代の感性は、人生の中で特別なものだと思う。
自分も数十年前に聞いた音楽から、未だに離れられないでいる。
現代の音楽が、昔に比べ劣っている訳ではないのは理解できても、
あの頃のような感動は湧いてこない。
とは言え、進まなければならない。
たとえ、どんなに遅い歩みであっても。