プラ さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
物語の起伏が気持ちよかった
一言で言えば、「思春期の女の子の性に関する切実な思い」といったところか。
序盤はザ・青春、中盤はドロドロ、終盤は吹っ切れ。子どもと大人の狭間にいる思春期の高校生が、目一杯に生きる姿が描かれる。
主な登場人物は 5 人。主人公は和紗、幼馴染の泉に思いを馳せる高校二年生で、文芸部に所属している。その友達は百々子、文芸部の中でいちばんの常識人に見える、和紗の相談役。文芸部部長は曽根崎、色恋沙汰はご法度という勢いのオカタイ女子高生。ミステリアスな雰囲気の本郷は、作家の卵。同じクラスの菅原、一人だけ大人びているように見える元子役。
まさに十人十色のメンバーで構成された文芸部。活動内容は・・・官能小説の音読。性描写を文学という切り口から学ぶ彼女らだったが、「セックスがしたい」という菅原氏の発言によって、彼女らは動き出す。今まで文学としてとらえていたはずのセックスが、自分にとって向き合わなければならない身近な存在であることに突然気付かされたのであった。
ずっと抱いてきた幼馴染への想い、突然生まれたクラスメートとの恋、決して叶うことのない先生への恋心。序盤はザ・青春!!という感じのストーリー。見ていて爽快感があったし、何より和紗の恋が実って、なんだかとても嬉しかった
。
しかし、である。菅原氏が泉への略奪愛を企てているような爆弾発言をする。ここからドロドロした展開に・・・
本郷は、密かに思いを寄せていた先生をなかば脅迫するように、ラブホテルへと連行。自分の成長のために、処女を捨てる決意をするも、未遂に終わる。
百々子は菅原氏の異変にいち早く気付き、和紗に警告をしたのだったが、それは和紗を心配しているわけではなく、なんと菅原氏への嫉妬だった。
トドメは、クラスメートの妊娠発覚による退学。これにより、男女交際禁止令なるものが発令され、曽根崎たちカップルが退学になってしまう。もちろん曽根崎たちはまさに純愛という恋愛をしていたが、本郷と先生がラブホテルに入っていったのを目撃したところを、別の誰かに目撃されてしまい、不純異性交遊をしていたと認定されてしまった。
一度はバラバラになりかけた部員たちであったが、曽根崎退学騒動でもう一度団結する。思春期を思いっきり楽しむ権利を奪わないで欲しいと、再び一致団結。高校生だから、子どもみたいなことをするな?まだ大人じゃないんだから、責任を持てないことをやるな?人生で二度と来ない高校生を目いっぱい楽しんで、何がいけないんだ!!と主張しているかのよう。
ひと悶着あったものの、最終的にみんなそれぞれの幸せを見つけて、思春期という季節を存分に楽しんでいた。
・・・ラストシーンのところは少々詰め詰めだったが、最後まで飽きずに見ることができた。テンポは良かったと思う。
OPとEDは爽やか。とても似合っていた。
作画も問題なし。今までで見たことない感じだったけど、かわいかった。