砂粒と嵐 さんの感想・評価
4.3
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
筋肉の進研ゼミ漫画
筋トレを始めたばかりだったので視聴しはじめたら、普通にアニメとしてめちゃくちゃ面白かった!
女の子たちがジムに筋トレに行く中でイベントが起こり、その都度筋トレ講座のコーナーが挟み込まれる、という構成。
彼女らのモチベーションとか嘘くささとか「これの良さをアピールしています」がまったく隠されていない感じが、まるで筋肉の進研ゼミ漫画みたいな感じ。
しかしただの進研ゼミ漫画に留まらないのは、全体のギャグや細かい演出のうまさゆえ。
エロとギャグのバランスを取って全体のカラーを決める、そのパッケージングがうまいという印象。
また図解や説明が本気でわかりやすいので、学習効果が高められてる。
筋肉講座のコーナーをちゃんと演出で区画することでテンポがうまれているし、ギャグの効果も高まっている。
それからやっぱりいちばん言われているように、OPとEDがめちゃくちゃにいい!
歌詞も曲も歌い手も天才だと思う。
萌え系の系譜なのかな〜という最初の印象通りエッチな描写はしているんだけど、女の子がみんな健康的なので、湿っぽさがない。
それも、金髪ツインテ八重歯ギャルでムチムチ体型のひびき、色白で華奢かつしなやかな筋肉が美しい明美、バキバキアスリート体型の彩也香、スラッと引き締まったボディを惜しげもなく曝け出すジーナ、全体的にやわらかそうで顔にも体にも大人のエロかわいさを醸し出す里美先生、とタイプの違う女の子たちがみんな魅力的。顔と体つきと性格と声の4点で描き分けされている。
一般的な萌えアニメでは「弱さ」を愛でる方向に行きがちだけど、これは筋肉アニメだから全員の強さ、それもフィジカル的な強靭さが思いっきり肯定されていて、それゆえ筋トレ仲間としての爽やかな関係性や、明美とひびきの間のライバルのような感情がさながら少年(ギャグ)漫画のような雰囲気で描かれ、感慨深さすらあった。
それから見逃せないのはこの作品の一番の見どころと言っても過言ではない、街雄さん。過剰に善良な笑顔と嘘みたいな筋肉が合体した最強のネタキャラ。表情とアクションに乏しいので、ほとんど石川界人の声だけで細部のリアリティが表現されてる。
私はこの作品で石川界人の凄さを改めて発見させられた。いちいち言葉の端々のニュアンスでウケようとしてる感じがめちゃくちゃ良い。ギャグの表現やメリハリ付けがもともと得意なんだと思う。また界人くんは音圧高めのキャラに配役されることが多いけど、街雄さんはこれまた本当に嘘くさい穏やかな声音で喋るので、新鮮でめちゃくちゃ面白かった。
ひびき役のファイルーズあいちゃんも、本当に声が可愛いし演技力あるし叫びも綺麗だし最高。推し武道のえりぴよ役の時も可愛かったし、これからがたのしみ。