Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
たとえ世界が壊れても、もう一度、君に会いたい――
この作品の脚本は野崎まどさん…
2017年に放送された「正解するカド」や、2019年に放送された「バビロン」を手掛けられた方です。
監督は『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』の伊藤智彦さん。
キャラクターデザインはアニメ版『らき☆すた』や『けいおん!』を手掛けた堀口悠紀子さんが参加されています。
思い返してみると、作画やSEに劇場版SAOっぽさは感じられましたし、何より『けいおん!』寄りのキャラデザが個人的には高ポイントでした。
「お前はきょう方三か月後、一行瑠璃と恋人同士になる」
京都に暮らす内気な男子高校生・直実(北原匠海)の前に、
10年後の未来から来た自分を名乗る青年・ナオミ(松阪桃季)が突然現れる。
ナオミによれば、同級生の瑠璃(浜辺美波)は直実と結ばれるが、
その後事故によって命を落としてしまうと言う。
「頼む、力を貸してくれ。」彼女を救う為、大人になった自分自身を「先生」と呼ぶ、
奇妙なバディが誕生する。
しかしその中で直実は、瑠璃に迫る運命、ナオミの真の目的、
そしてこの現実世界に隠された大いなる秘密を知ることになる。
世界がひっくり返る、新機軸のハイスピードSF青春ラブストーリー。
公式HPのSTORYを引用させて頂きました。
公式サイトのTOPページに「この物語(セカイ)は、ラスト1秒でひっくり返る――」と記載されている通り、特に後半に入ってからは急展開の連続でした。
現実世界は常に一つだけなのですが、記録を媒体としたいくつもの仮想世界が、現実との境界を曖昧にするんです。
公式HPのSTORYにも記載されていましたが、瑠璃を救うということは記録…歴史の改ざんに相当することになります。
過去にも歴史の改ざんを悪とし、それを防がんとする勧善懲悪作品はそれなりに手がけられてきたと思います。
だから、この作品で描かれている改ざんも一歩間違えば糾弾されて然るべきなんでしょう。
でもこの作品が土俵際で踏みとどまれたのは、思いの純粋さにほかなりません。
加えてシステムの強制介入による正しい歴史への自動修復が行われただけでなく、キチンと然るべき処置が執行されましたから…
動機は極めてシンプル…
だからこそ微塵も揺らぐことなく初志を貫くことができたのでしょう。
ですが、初志を貫く代償は決して小さくはありませんでした。
数えきれないくらいの失敗で体はすっかり満身創痍です。
それでも諦めなかった…
描かれてはいませんでしたが、何度も折れた心を繋ぎとめながら繰り返し続けたのでしょう。
そして何より自分を微塵も厭わなかった…
その結果がラスト1秒だったのでしょう。
ここで描かれていたのは、これらを丸ごと包み込むような情景でしたから…
納得のラストだったのではないでしょうか。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
上映時間98分の作品でした。
公式サイトのトップページには、聖地巡礼などこの作品に関するいろんなバナーが貼りつけられています。
でも個人的に一番気になったのはヒロインである一行瑠璃の1/8スケールフィギュアでした。
サイズは全高22㎜と記載されていますが、きっと22㎝の間違いですよね^^;
アニメの雰囲気をフィギィアで再現するのが難しいキャラデザだと思いました。
もう販売は終了していましたけれど…
引き続き、時間を作って劇場版の作品の視聴も進めたいと思います。