Acacia さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
原作を愛しすぎてこじらせた人が作った映画かな?
ネトフリで視聴。
自分が一番好きなドラクエは?と訊かれたら、
I~VIIIまでしかプレイしていませんがVと答えるぐらいには
原作に思い入れがあると思います。
また、今作が公開当時大変不評だった事で、視聴前から
オチを知ってしまっている事もレビューの前提となります。
率直な感想としてはタイトルの通りです。
最後の最後まではしっかりドラクエしていて、
天空シリーズのオーケストラ劇伴と映像美の世界観構築。
脚本の構成。等々、最良の出来だったのでは?と思います。
唯、今作を作った人は恐らくドラクエVが好き過ぎるんでしょうか?
称賛、作品愛を溢れる程、心に抱え、
賛美歌を美しく胸から吐き出した挙句、口から零れてしまう愛故の
「でもドラクエって結局〇〇だよね」といった現実的、メタ視点。
作品を愛する小さな仲間内で漏らすだけでも異端扱いだったりするのに、
大衆(観客)が、一人ひとりが抱えた記憶やイメージに対して
垂れ流す様に熱く語って、一方的に突き付けてしまった。
この空気を読まない行動、
解らなくてもないですが、特に日本人の文化には
受け入れられない傾向が強いのかな?とは思います。
個人的にはSFCでのレトロなグラフィック世界が
凄まじいCG技術により、私自身のイメージを凌駕する
広大な景観を観れただけでも大満足です。
ゲームでは1~2分もあれば歩き終わるサンタローズの
雪景色なんて感動の極みでした。
今作は、終盤で方向性やメッセージが大きく変わります。
オチを事前に知っていたこともありこの様な感想となりますが、
多分、知らなくても感じ方はある程度は同じだったのではと思います。
ドラクエ好きなら観て損はない出来ではないのかな?
と、勝手に思います。