pister さんの感想・評価
1.0
物語 : 1.0
作画 : 1.0
声優 : 1.0
音楽 : 1.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
心が貧しくなる
4話までの感想{netabare}
今期アレななろう系アニメがこれともう一本あって両方共1話切りしたのだけど、さすがにどっちか片方は見といた方が良いかな?となにを血迷ったのかこっちを4話まで視聴。
ということで原作未読、前情報一切ナシ。
一度1話で切った理由は…他の方も指摘されてるけど「大賢者のスキルで頭痛治す方法探らないの?」という疑問や、主人公の親父へ対する不遜な態度。
あと冒頭の隠しダンジョンの説明で「到達不可能」と言って天空都市が映るんだけど、雲で隠されてるでもなく丸見え状態で、それって「隠し」?
そういうのは「多くの冒険者が目指す場所」で隠しダンジョンと言うのとは…う~ん?
そしてなんといっても師匠に会って獲得したスキルの使い方が宝の持ち腐れ状態、大賢者にしてもそうだけど。
「宝クジで3億当たったらどうする?」に「うまい棒を腹一杯食う」しか思いつかない様な、ミジメというか夢が無いというか、発想の貧困さが見てるこっちの心を貧しくする。
要は得た力に対してシミったれてる。
だったら最初はめっちゃ弱くて使い道無さそうなスキルにして、そこから「そんな使い方があったのか!」と拡張する方向にできんもんかねぇと一瞬思ったが、そんな知恵無いかー、そっかー。
それでも目一杯好意的解釈をすれば、現代からの転生でないだけマシなのかも?
もし転生してこれだけノータリンだったら元居た世界の義務教育を疑う所だったかと。
そして2話。
冒険者になるための英雄学校への入学金のために冒険者の仕事をする、については高卒と大卒みたいなもんか?と思ってそこは違和感は無かった。
大卒で新聞記者になるためにバイトで使いっ走りをする、みたいな?
むしろ見続けてみると、冒険者ギルドの連中はゴロつき(平民出)ばっかりで、英雄学校は貴族が行く所ときちんと描き分けがされてる…と思う。
単にギルド連中に煌びやかな衣装をデザインするのが面倒なだけだった気がしないでもないけど。
そうは言っても2個目のクエスト、ビッグラビットの討伐が結構な命懸けで、ローラは男爵家のエマを殺そうとしたのか?と穿ってしまう展開。
後で「依頼人から聞いてたのよりも巨大だった」とかのフォローがあっても良かったんじゃね?
そんなことよりなにより…オリビアは隠しダンジョンで罠にはまって今も生きているということを隠しとかなきゃいけない理由って…提示されてたっけ?
オリビアから私のことはナイショにしてと言われてもないし、「隠しダンジョン」ってのも勝手にそう呼んでるだけで、世間に公表すると消滅するとかいう設定もこれといって語られてない。
「隠しダンジョンって名前だから隠さなきゃいけないんだよ」と言われても困るぞ?
扉を開ける合言葉「俺だけ入れる隠しダンジョン、こっそり鍛えて世界最強」だってあくまで合言葉、事実を言ってる訳ではないのでメタ的にはアジャラカモクレンでも急急如律令でも構わない。
呼び方で事実が決定される訳ではない、そういう言霊のようなものがある世界って訳でもないみたいだし因果がアベコベ。
というかオリビアが入ってる時点で「俺だけ入れる~」じゃないじゃん。
これまた目一杯好意的解釈で「ノルは腹黒キャラで他者より優位性を保つため秘密にしてる」と考えようにも、2話最後ギルド連中(平民)と和気藹々と食事をしてイイ話ダナーみたいな流れになってて、違うみたい。
スタッフが意図的にゲスを描くならまだしも、無自覚なゲスって結構キツいぞ。
3話、ギルドではスキルをホイホイバラしたのに学校では明かしてない?というか尋ねられてない??
そして序盤散々貴族の階級差を見せ付けといて剣術の先生が傭兵出。
生徒達はみんな貴族なワケで、お色気を振り撒いても玉の輿狙いとしか思われないんじゃ…。
でもって公爵家のマリアによる準男爵家アゲ。
ん?ノルの家が準男爵になったのってどの時期?親父の代?
ま、まさか、それより前で親父がその名誉を損なう行為をしてノルは軽蔑してるっていう、1話での不遜な態度の理由が明かされる展開が…まさか、まさか、あるのか!?
単にマリアが身分で差別しないイイ娘ちゃんなのを描きたかっただけだと思うけど…期待はしないけどもしあったら褒める準備はしとこう。
と、ここまで色々ツッコミ入れつつ見てきたけど4話、さすがに疲れたかも?w
見る作品間違えたかなぁ?回復ナントカを見るべき?
一応書くとラッキースケベのスキル、アクティブとパッシブの違いくらい前もって設定しとけ…って、転生者じゃないからギリ許容範囲か。
呪いや解呪がどうこうの前に人のステータスをホイホイ覗き見て咎められないのか、それでいてルナはローラにペナルティのことを隠してたって?
よく分からん。
弱気癖もよく分からん、実際に寿命縮めるんだからビビるのは普通では?それを笑いのネタにするのは…だったら異性と一線を越えられない主人公の方がよっぽど弱気癖な気が。
というかそれってスキル?性格じゃなくて?つまり書き換えられるってこと?うわ怖っ。
ハーレム自慢大会に出場で次回へ続く~で、どういう競技なのかも分からん(勝利条件とか)のでそれが明かされる次回までは見る。
そっから先は…う~ん…。
と、以上が内容(話)についてで、作画については──。
アニメスタッフはオリビアが微動だにしないことに「作業が少なくて助かる」と「動きが無くてツマラン」、どっちに思ってるんだろう?
なんか前者…なるべく手間をかけたくない、みたいな消極的さを感じる、この作品に限った話じゃないけど。{/netabare}
6話までの感想{netabare}
5話、ルールが全く想像できなかったハーレム自慢大会、いざ本編始まって説明されたが…意味が分からない。
大会の意図が分からない、主催者は何がしたかったのか分からない。
フェミがどうこうに関しては触れたくないのでそこは無視するにしても、結局頑張ったのはエマ、ルナ、ローラで、ノルは何もしてない(※)。
そしてマリアが呪いに苛まれてるのは公にされてるの?秘密にしてるの?
周囲の態度からして後者っぽい(学校で呪いが原因で倒れたら先生が慌てたし)んだけど、そうであるならステータス覗き見したノルが咎められない、それどころか賞賛されるのが気持ち悪い。
公爵家の秘密を知ったとして命を狙われてもいいくらいだと思うのだが…。
そもそも…逆じゃね?
「英雄学校で男爵家だからといって差別しなかったから助けようとした」とのことだが、むしろ差別バリバリされて「アイツ気に入らねー」と思ってる中、それでも呪いのことを知ったら助けないワケには行かなかった、の方がドラマになりそうな?
そっちの方がノルが一肌脱いだ感出るし(※)、マリアが改心してデレるってことで、なぜ惚れたかの説得力も高かったのでは。
「差別して気に入らないアイツを助けるかどうか」と葛藤したり、周囲のヒロインから「なんであんなヤツ助けるの」とプレッシャーかけられたりするシーンを入れたくなかったのかな…ストレスに弱いから。
ラッキースケベの元祖かどうかは知らんが代表作の“トラブル”だって、自分を殺しに来たヤミを身をもって庇ったから云々って話だったろうに…。
※
本編では「人を助けるのって気持ちいい~」と言ってたが、お前何も苦労してないじゃんってどうしても思ってしまう。
実際に苦労したエマ、ローラ、ルナが報われたかどうかには無関心。
鈍感系主人公というのが一時期叩かれてたけど、これはそれのアップグレード版に思える。
周囲に気を配らない、無関心、無神経。
主人公だけがそうってことではなく作中のキャラクターがみんなそう、意思が無い、案山子か衝立のよう。
“異世界チート魔術師”のドラゴンブレスで死んだ娘やいつの間にか居なくなった双子と同じ、作者やスタッフがそのキャラになったつもりで書いてない、感情移入してない。
新人監督&ベテラン声優の現場だと、そういう時結構声優側からツッコミが入る「ことがある」らしいが(そりゃそうだわな、感情移入できなきゃ演技もし辛かろう)、この作品ではどうだったんだろう。
──と、以上で「5話で断念」として総評めいたものまで書いてたのだけど、6話が比較的マトモになったと聞いてついつい視聴しちゃいました。
ってことでの6話なんだけど…ああ、面白くもなければ不快でもない、ただただつまらないだけでした、味の無いガム。
いや不快な部分はあったか、手コキシーン、そんなことより他にやることあるだろ?と。
マリアの呪いの件はあれで終わり?呪いをかけた呪い師の残党が居るとか師匠に罠かけたのも同じだとか、そういった展開はナシ?
細かいこと言えばゾンビってそんなん?同期放送の“キングスレイド”を見てるせい(あっちではアンデッドになったら戻せない)ってワケではないだろう、もっとこう別の状態異常は無かったのかな。
原作5話までの段階で「主人公に共感能力無いっすね」とでも言われたのか、慌ててそういうエピを入れた感、感情無いクセに何が「わかるわ~」だか。
まぁ虎丸って名前は“異世界スマホ”の琥珀よりはほんのちょ~~~~~~っとだけマシか。
一応次回も見るか…こんな感じで最後までズルズルと見ちゃうのかなぁ?{/netabare}
8話までの感想{netabare}
あはは、何を言ってるのか分からないw
先に8話、ドリアードのドリちゃんの本体は木で、人間と交渉するため、また「こういう姿にすれば同情を引ける」と交渉を有利に進める為に幼女の姿を形成したんだよね?
(最初は立体映像かな?と思ったが接触してたので実体はある模様)
もしくは人によって別の姿に見える系かも?
で、そんな相手に「幼馴染の昔の姿にソックリなんだ、放っておけない」と言い出して助けようとするのはまんまと術中に嵌ってしまったとしか見えず、実はドリアードの方が悪者なんじゃないか?とさえ疑ってしまった。
要は「主人公イイ奴ダナー」や「イイ話ダナー」という感情が一切湧かない、そこに執拗なキスシーン見せられても全然嬉しくない。
以前の感想で書いた「マリアの性格逆にして、最初はイケ好かないヤツにした方が良かったのでは?」と同じく、こっちも逆にして、最初ドリアードは見た目化け物で、助けたら美少女の姿になったってした方がマシだったんじゃないかなー?
これもこれでしょっぼいけど、本編よりはマシな気が…。
ってか人間描写がうっすい、薄っぺらい、深みがない、怒ったり喜んだりする感情表現は作り手の都合によって操作されてるだけで自我が無い。
そしてギルドの受付嬢対決、もう意味が分からん。
7話の段階で意味不明で8話で明かされるのかな?と思ったがそんなことは無かった。
これは…個人的には気にしてなかった部分(※)だったのに、気にならざるを得ない状況に作り手側が墓穴掘ってるような?
余計なこと言わなきゃなんとなくで流せてたのに、変に言い訳して逆にボロが出る感じ…見ててちょっとツラい。
※
自分は気にならなかった箇所を、他の人が「違和感ある」「ここがおかしい」と指摘することで、「そこは私は気にならなかったなぁ→何でだろうなぁ→ああ無意識のうちにこう解釈してたんだ」と感想が浮かぶ。
あくまで他人のツッコミを受けて気がつく程度で自発的に言い出すこともできないし、特段面白い箇所ということでもない。
ってことで、閉鎖的なアニコレで言うのはあんまり良くなさそうだけど、以下はそうやって他人の感想を受けて引き出された感想になります。
まぁキッカケとなった感想はようつべだし大丈夫かなー?
まずローラがノルに惚れた件、理由が無さ過ぎて理解できないって声があったのだけどそこは自分は気にならなかった。
超有望なスキルを持ってることを知って、コイツと親しくしとけば…あわよくば結婚できりゃ将来安泰ということでデレてるんでしょう。
ノル本人の人格は無視でスキル(≒年収)に惚れてるだけで、もしノル以上に強力なスキルを持つ男が現れたらキモオタハゲデブであってもそっちに乗り換えるんでしょう(作者が出さないので安心)。
果たしてそれが視聴者に好感持たれるキャラかどうかは疑問だけど、そういう人も居るよねー、と。
英雄学校行っておきながらギルドで活動、これも突っ込まれてたけど個人的には2話の感想で書いた通り。
もう少し違う言い方すれば、英雄学校卒しか受けることのできない上位のクエストがあるんじゃねーの?と思えば、まぁそこまで変じゃないかなと。
また高い入学金を設定して上流階級しか入学できないようにしてることから、既得権益というか…例えばギルド新設しようとしたら英雄学校卒じゃないと認可が下りないとか、そういう仕組みなんじゃねーの?と。
そもそもギルドがどんな運用形態なのか不明で、そこら辺のヒントを7・8話で見せてくれるかな?と思ったが全然でした。
それとLPの回復量・消費量の基準の適当さと主人公のいいかげんな態度、実はこれも私はあんまり気になってなかったり。
というより今後次第?
というのも欲求を満たすとパワーチャージって…その時々で違わない?
貧乏人にとっての10万円と富豪にとっての10万円では重みが違うでしょう、食事やエロだってそう。
で、「エロいことしてエネルギーチャージ」をネタにしたものとしては“ダイミダラー”が一歩突っ込んだエピソードをやってて、それが頭をよぎる。
{netabare}「ずっと乳揉みやってたら飽きちゃってパワーが溜まらなくなってしまった!」って内容で、オチはオナ禁で解決というもの。{/netabare}
そんな感じで、LPの回復量もその瞬間の体調や精神状態で上下するんじゃねーの?と。
そして回復量が不安定であるせいで、消費する際もそれが高いのか安いのか判断できないんだろう、と。
けど、だ。
もしそうであるなら、大金を手に入れてLP回復した後でそれがニセモノだったと知ったらLPは減少する?
8話のドリちゃん(幼女)でLP回復して、その後ドリちゃんは実はバケモノでしたーってなったらLPは減少する?
そこら辺を無意識のうちに気にしてたので、ドリちゃんの正体明かす順番逆にした方が良かったのでは?という発想が浮かんだのかも。
また、LP=幸福度と仮定すると、大量に消費すると得体の知れない不安感が襲ってきたりして?ハーレム要員に囲まれてるのに激しい孤独感に見舞われたりして?
そこまで行ったら躁鬱だかパニック障害の類になるけど、作中で語られる代償が代償になってないのでそれくらいやっても良いんじゃねーかなー、と。
とりあえず「その時の体調や精神状態でLPの回復量は変動する」の説明をしっかりやってくれたら有難いんだけど…無いのかね?
ってかそうでないと8話Cの妹に踏まれるネタが意味不明じゃない?
コレって「普段のイチャつきでは回復量が落ちてきたので新境地を開拓しなければならなくなった」という前提があればこそ成り立つネタでしょ。
ハッキリ明確に、常により強い刺激を受けないとLPは回復できないって設定にしたらちょっとは面白い展開になりそうなんだけどなぁ…。
そして最後は、主人公は全てが満たされ何をやっても無感動・無感心になってしまい、LPの回復もできなくなってひたすら退屈に苦しみながら死へと向かう、な~~~んてオチが来たら神アニメ認定しても良いんだけどなぁ。
「なろう」でよくあるらしい“エタる”現象を間近で見てる作家達はどう思ってるのか聞いてみたい気もあるし。{/netabare}
9話感想{netabare}
あーあ言わんこっちゃない。
折角それまで気にならずにいたのに余計な描写入れたせいで違和感が生まれてしまうアレ、前回の感想で指摘したそばからこれかw
オーディン(ギルド名)に所属してるから他のギルド所属の冒険者とはライバル?はて??
ノルはてっきりバイト的ポジションで守らなきゃいけない職務規定みたいなものは無く、そん時の気分でホイホイ仕事先(ギルド)を換えられるんだと思ってた。
オーディンで仕事してるのはあくまでローラの顔を立ててるだけで、実際その気になれば担当受付を換えられるのはこの前見せたばかりだし、ギルド自体もその程度の扱いじゃないの?と。
そうでないと英雄学校との兼ね合いがおかしくなるし(例えばギルドで遠征に行くことになって学校通えなくなったらどうするの?とか)、そもそも──
この作品の根幹である隠しダンジョンでの成果物をギルド通してないじゃん
隠しダンジョンの存在すら報告してないんだぞ?国にも。
これが背信行為にならない設定をこっちは想定してるワケで、それに比べりゃ別ギルドの垣根を越えてトモダチーとかやられても「何を言ってるんだ」状態。
ギルドに義理立てするようなこと何一つしてないじゃないか。
更に、事件を解決して称賛されるオチはもう、なんかもう…殺人犯が、被害者の遺品を落し物として警察に届けたら表彰されて喜んでるみたいな気持ちの悪さ。
オレTUEE系・チート系って得てしてそういう匂いを醸し出してるモンだけどこの作品は顕著。
個人的に勝手に対になってる作品(対極という意味ではない)と目してる“回復術師~”の様に気持ち悪さを見せる目的の作品ならまだしも、この作品はそうじゃないでしょ、多分。
気持ち悪いのを見せ付けて「これは美談だ」「感動しろ」と迫られても…ねぇ?
せめて、せめて以前から(ずっと前の回から)他ギルドと競ってる──依頼が被ってて先に達成した方に報酬が払われるとか、それこそ「隠しダンジョン」を先に発見したギルドに探索の権利が与えられるとか──描写でもありゃあ良かったのだが。
というかそうい描写があった体で話を作ってる。
もっと言えば他の作品の印象だけを引っ張って来て、設定は引っ張って来れてない。
どうせ「ギルドとはなんぞ?」というのを真面目に考えずに“ダンまち”のファミリアの設定とかを漠然と頭に浮かべてそのまんま書いちゃったんでしょ。
これを業界では上っ面をなぞっただけと言います。
前回のドリちゃんの扱いといい(もし蜂や狼が美少女に変身できる能力持ってたらどうしたのっと)キャラが上っ面しか見ないクズ揃いで、設定も同様というのは…ある意味統一が取れてるのか?
原作者はどうか知らんけどアニメスタッフがバカ揃いとは思いたくない(“シャチバト”から目を逸らしつつ)ので、意図的に徹底してるのかなぁ?
キャラを人ではなくただの駒としか思ってない辺りはよく描けてると思います。
それはそうとこの回の作画、アクションシーンが酷かった。
動きに溜めが無いっつーか、アクション映画のメイキングの殺陣の打ち合わせシーンみたいな…体に力が入ってなくて動きをなぞっただけの様だった。
“エクスアーム”はコンテ撮だからいいとして(良くない)、こっちは完成品って体なんだよね?{/netabare}
10話感想{netabare}
温泉回。
序盤女子生徒達の「覗きなんてノルが阻止してくれるよね」「ねー」は、信頼してるのではなく御し易いザコとして圧をかけてたんじゃないかな?
なんでそう思ったのかは後述。
これを「女子から全幅の信頼を寄せられてる」と解釈したらこの作品見るのホント辛いと思う。
そして、それと対比するように今度は男子達から覗きに誘われ、それを断ったら裏切り者だと追い掛け回されるという展開。
いや待てって。
こういう同調圧力嫌い、ホント嫌い、覗きの是非なんかどうでもいいと思えるくらい嫌い。
「あーお前参加しないのね、んじゃ部屋に残ってろ、女子にはナイショな」で、そこで更にノルが「いいや言いつける」と返したら総括されたってことならまだしも、ただ参加しないだけで裏切り者って…。
しかもその後、男子生徒は先生に見つかってしまったのにも係わらずクラスの女子の裸に対する情熱を語り出して…なんなの?それをノルにも理解して欲しかったの?
その熱弁の中に女子側の意思が全く考慮されてないのがまた気持ち悪い。
先生に見つかった時点で例え女子の裸を見ることに成功したところで“覗き”は失敗だろうに…女子にバレてはいけないってのが条件じゃないのか。
もしバレても構わないという気構えであるなら当事者の意思(その後自分がどういう扱いをされるか)も考慮すべきだと思うのだが、一体何を考えてるのかサッパリ分からない。
女子の方には公爵令嬢が居るんだぞ?これまで貴族の階級格差を語ってたのは何なんだよと。
まぁこの作品いつもこうなんですけどね、なにかキャラが意見を言う時はそれ以外の人間の意思は無い扱いで話が進む。
作者は一度に複数の感情を処理することができないみたい。
で、結局この回はクラスの女子と男子から同時に同調圧力をかけられ、女子の方を選んだだけの話だったような?
主人公に実直さや誠実さなんてものは無く、単に日和見しただけでいつもの様に中身は空洞のままとしか感じなかった。
とはいえ、これはアニメスタッフも分かってて意図的にやってるんじゃないかな?と思うフシも。
これまでノルは鑑定眼で散々人のプライバシーを覗き見してて、そして今回の前半、ピクシーの性質を見抜くエピソードをやることで「鑑定眼で覗き見られたら嫌がるヤツも居る」という印象を視聴者に強く植えつけました。
ここまで前準備をした上で、女風呂覗きに対し「ズルして覗くなんて罰当たりですよ」と言わせたのは…ワザとじゃない?
そうでなきゃピクシーの一件を入れた意味が分からない。
制作側から「さぁみんなで『お前が言うな』とツッコミ入れましょう」って意図が込められてたんじゃないかなー?
もっと言えば「俺だけ入れる隠しダンジョン、こっそり鍛えて世界最強」、これってズルじゃないのかい?とか。
こういった主人公ヨイショ系…ヨイショって言葉使ってる時点で意味が重複するけど「主人公は周囲の連中に担がれてるだけなのでは?」って感情が芽生える。
この作品は特にヒロインズが空虚で、主人公スゴイスゴイと口では言うけど、その実主人公に対して感情・関心を向けることは無い。
鑑定眼されて怒ったり恥ずかしがったりもしなければ、例えば9話冒頭「風の餞別」(多分凄い高価)をプレゼントされて「ダンジョンで拾った」と説明されただけで「どこのダンジョン?」「どうやって手に入れたの?」とそれ以上追求しようとはしない。
注意されたり勘ぐられたり、そういうのってストレスに感じるのかも知れないが、それを排除しちゃったら「主人公に興味が無いっぽい」「お仕事で愛想を振り撒いてるだけのキャバ嬢みたい」にしかならないって。
そして思うのは──
本命の男は他に居て、ノルは都合のいい金ヅルとしてテキトーに煽ててるだけ
という疑惑。
8話のドリちゃんなんて正にソレだったしローラは最初からそう解釈してたけど、他のキャラもみんなそうみたい。
で、今回の感想の冒頭に戻るんだけど「覗きなんてノルが阻止してくれるよね」って発言も、そう言っとけば都合良く動いてくれるという打算で圧をかけただけなんじゃないかなー、と『その部分に関しては』素直に受け入れることが出来たり。
さすがに最後のご褒美シーンは気持ち悪かったけど、これも…人じゃなくてモノ扱いされてるだけと思えばまぁ…。
誰も本気でノルのことは愛してなくて、それでLPが回復する(=自覚してない)なんて惨めで哀れでいたたまれなくて涙を誘うが、どこまで意図的なんだろう…スタッフ分かってやってると思うんだけどねぇ。
ここまで来たら最終回は「隠しダンジョンでズルをしてたのは知ってたけど黙ってた、そっちのが煽て易いから」「いい人だけど、お付き合いするのはちょっと…」って神展開を期待してしまうが、無いよなぁ、さすがに原作付きじゃあ…。{/netabare}
11話感想{netabare}
なかなかに興味深いなぁ。
前回の、ピクシーに鑑定眼を使う(=覗き見する)エピソードをわざわざやっておいて同じ回の後半に「覗きは良くない(キリッ」と言わせたのと同様、作品への皮肉めいたものが見えたり見えなかったり。
ノルが師匠に助ける決意を伝えたら「好きな女の子の情報散々集めといて、結局告白できずに他の男に取られて泣きじゃくるタイプだよねー」と言われたり、隠しダンジョンの扉を開ける合言葉「オレだけ入れる隠しダンジョン、こっそり鍛えて世界最強」を聞いて「その合言葉、ノルの人生を宣言してるみたいだね」と言われて「一人称がボクだったら完璧かもね」とマンザラでもないご様子だったり。
いやいや、それ褒め言葉じゃない、褒め言葉じゃないってw
キャラのキの字っぷりがよく描けてる、特に主人公の。
これは原作からそうなの?アニメオリジナル?
と褒める(褒めてるのか?)トコロは以上で以下ツッコミ。
スライム料理、産地偽装どころか材料不明の食品を商品として出すとか正気か?
ってかこの世界ではスライムがどういう存在なのか分からないのでピンと来ない。
「材料は何なのか隠さなきゃいけない」ことから逆算して考えることはできるけど…黙ってヴィーガンに肉食わせたりイスラム教徒に豚肉食わせたようなモン?
もしくは地溝油?
主人公が常識ナシなせいで「いくら隠さなきゃいけないモノといっても常識の範囲内だろう」と好意的解釈するのが難しい。
「黄金スライム食べてみたら美味しかった」って、犬のフンをかりんとうと言って喜んで食ってそうじゃん?
いやホント、これまでに常識のあるキャラって描かれ方をしてたらこんなの突っ込み入れずに笑って流せたんだけどねぇ。
で、この作品と私の感性が決定的に合わない部分…2話の感想でも書いたけど、隠しダンジョンを隠さないといけない理由ってあったっけ?
これが解消されない限り「主人公は人間のクズである」って前提のままだし、作中良い人みたいな扱われ方をされる度に気持ち悪さが増す。
そして「きっと明かせない重要な理由があるんだろう」と思ったら…エマにアッサリ明かしおった!
しかも何?その理由が危険な目に遭わせたくなかっただって?
おいおいエマは2話でビッグラビットに殺されかけたじゃん、入学金稼ぎのギルドのバイトに付き合ったせいで…とっくに危険に晒しといて何を仰る?
しかもその2話では6年前に「死ぬまで一心同体だ」の約束の確認をしてるワケで、隠しダンジョンを隠してたのはそれに背くことだとしてエマは…怒らんのかい!
これじゃあノルのことなんて心底どうでもいいと思ってるとしか映らんぞ?
…。
2話の出来事なんて覚えてないか、5分前も覚えてないみたいだし。
6年前?6秒前の間違いだろ。
更に恐れてたことに、「なんで隠しダンジョンをこれといった理由無しに隠しておいちゃいけないの?」→「これこれこいういうことが起きたら責任取れないでしょ?」の実例が発生。
合言葉で入り口が開くってことは合言葉で封印してるとも考えられるワケで、『内部に居る強力なモンスターが解き放たれたらどうするの?』。
分かってるのかな?見た目オリヴィアとはいえこれモンスターでしょ、町にまで来ちゃったけどどうしてくれるん?
鬼太郎とかでよくあるじゃん?ガキが悪戯でお札剥がして封印されてた妖怪が暴れてさぁ大変ってヤツ、あれと被る。
予めダンジョンの場所明かして冒険者なり軍に見張らせておけばこんなことにはならなかったかも知れない。
ノル以外ではとても手に負える相手じゃないので明かす意味が無かったとでも?
どうせ大した被害は出ずに解決して、ひょっとしたら称賛されるオチで終わるんだろうけど、そうじゃないだろ、未来予知者じゃないんだから。
先の展開を知ってる作者に動かされてる感バリバリ、だから中身の無い空っぽなんだって。
未来なんか分かりっこない人間の「備え」が無い、いつでも最善手と取らなければいけないとは言わないけど最善策を目指そうという素振りが無い、それでいて最善の結果になるんだから気持ち悪い。
いっつも思いつきで行動する、オリヴィアを救いたいんだもそうだし。
いやでも、それでも、次回、鬼太郎に説教されるような展開があるかも知れない。
もしそれが来たら多少は見直す…かな?
ゴブリン?と毒クッキーのエピは何が面白いのか分からなかった。
渡辺直美はタイミングが悪かったとしか言い様が無い、スタッフが一番肝冷やしてるんじゃないか?{/netabare}
12話感想{netabare}
そもそもはロクな備え無しに「師匠を助けるんだあ」で偽師匠を解き放ったのが悪い。
いつものことだけど主人公の無策のせいで余計なピンチになってるだけで、それで場が盛り上がるかと言われたらう~ん…だし、無策を反省するどころか「結果的には前よりも良い状態」になって終わるモンだからご都合主義感が酷い。
ローラの勤めるオーディン(ギルド名)はかつて伝説の冒険者オリヴィアが所属してたことを誇っていなかったっけ?
偽師匠との対決時は「伝え聞いてるだけ」でオリヴィアだと気付かなかったんだと解釈できるけど、その後本物との感動のご対面…はしないのか!?
「オリヴィアは実は生きてる」と伝えたらローラは喜ぶだろうとは一切考えなかったワケか…総評の方にも書くけど「隠しダンジョン」を隠しておかないといけない理由が無い時点でそれを思いつかないのってどうなんだ。
やっぱその…何も考えない=他人への気遣いも考えない=クズ、だよ。
クズなのに良い人扱いなのがもう、う~んう~ん…。{/netabare}
総評(これだけ読めばいいかも){netabare}
この作品の一番致命的なポイント、そして作品全体のダメポイントの象徴だと思ってる点──
・「隠しダンジョン」を隠しておかないといけない理由が、無い
意味も無く主人公が隠してるせい(実際は隠してるとも思ってない、それすらも考えてない)で問題が発生・被害が拡大する展開ばかりで、しかもそれを解決することで「結果的には前より良い状態」になる。
人ん家に火をつけて消火したら家人から大絶賛される、みたいな。
殺人犯が、被害者の遺品を落し物として警察に届けたら表彰されて喜んでる、みたいな。
作品そのものが想像力貧困な自作自演。
これで主人公がゲスキャラとして描かれてるならまだ良いのだけど、イイ人として描かれるもんだから気持ち悪さが果てしない。
ダメ親父をディスらせることで常識人ぶらせといて実は主人公が一番キの字という地獄の世界。
それでも「隠さないといけない重大な理由があるのだろう」と必死に好意的解釈をしてたが、それも11話であえなく否定、何も考えてないことが明らかに。
作品全体の象徴と表した様に、ホントに何も考えてない。
それぞれのエピソードが繋がってないというのも結構辛かった。
司書の内定を奪った貴族とオリヴィアに罠はめたのと聖女に呪いかけたのと虎丸の相棒をアンデッドにしたのと奇行種の黄金蜂生んだのと怪盗とクラス男子にドーピング材を与えたの…その他モロモロ、どれかは共通の黒幕とか用意しない?
そもそもこのタイトルだったら隠しダンジョンの存在を秘密にし続けるためにアリバイ作りに奔走するとか、疑いを持ったヤツをコロコロするとかじゃないのかい!
「オレだけ入れる隠しダンジョン、こっそり鍛えて世界最強」を悪いことだと思ってない、いや思ってるかもだけどほんのちょっぴりアクドイかな?程度で悪びれることも無い、後ろめたいとも思わない。
5分前の出来事は覚えてないし5分後の出来事を想像できない。
倫理観のおかしいキャラを描いてるのではなく素で倫理観が欠如していて、バイトテロをする人の脳内ってこうなってるのかな?ってのが味わえます。
そういう意味では貴重なのか?{/netabare}