「神様になった日(TVアニメ動画)」

総合得点
74.7
感想・評価
755
棚に入れた
2237
ランキング
880
★★★★☆ 3.4 (755)
物語
2.9
作画
3.8
声優
3.6
音楽
3.7
キャラ
3.2

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

「Charlotte」を経て

 麻枝 准氏が脚本を手掛けた「Charlotte」は不満の残るものであり、次作である本作はそれが
どこまで払拭されているか興味があったのだが、結果としてはより不満の残るものになって
しまった感じ。

 展開に関しては前半はギャグ中心で固めて、後半にシリアス展開になるというお馴染みのもの。
 前半は後のシリアス展開への伏線を張る部分であり、かつギャップでよりシリアス色を
強めようという試みなんだろうけど、ここでの積み重ねがあまりうまく行っておらず、そのために
後半に全然活きてこない。
 単体としてコメディとして見る分にはそれなりに観られるものではあったと思うけど。それでも
個人的には面白いというレベルには至らなかったかなあ。
 野球回があったことに関しては、麻枝 准作品のお約束といった感があったけど。

 「Charlotte」で不満だった大きな要素の一つが主要キャラを動かすためのキャラ、組織、
イベント、設定を唐突に放り込んでくるところにあったのだが、本作も同じく。
 ブロット作りでこういった役回りを作ること自体は他作品でもあることなんだけど、不自然に
ならないように事前に仕込みがあったり、主目的を果たした後もフォローがあったりするのだが、
そういったところがおざなりだから、メタ的な事情が露骨に見える不自然なものになってしまう。
 逆に前半に出張っていたレギュラーキャラがキーポイントとなる箇所ではまったく必要のない
キャラになってしまうのも、これまた相変わらず。
 特に本作では伊座並 杏子の扱いがひどかった感があるが、他の国宝 阿修羅、神宮司 ひかり、
天願 賀子なども含め、「本当に必要なキャラだったのか?」という感が。

 キャラの感情の変化などの描写もされていないので、主役の成神 陽太の思いを寄せる相手が
伊座並から佐藤 ひなに代わったのも、そしてひなもまた陽太を好きになっているという流れが
さっぱり理解できず。
 まあ好意的に解釈すれば一緒に楽しい夏を過ごしたから好きになった、ということなのか。

「Charlotte」は展開がどんどんインフレ化していき、最終的にはとんでも話になってしまった
感があったが、その辺を反省点としたのか、本作は逆に終盤になるとこじんまりとした展開に。
 ただ地に足のついた障害もの、介護ものになったかと言うと、逆に前半からの余計な設定が足を
引っ張ってチープなものにしてしまっているような。
 この終盤においては陽太の行動も首をかしげるようなものばかりで、結末もなんだかなあという
感じ。

 なんだか批判ばかりになってしまったが、絵やキャストの演技は良かった。
 演技に関しては、特に佐倉 綾音氏が演じた佐藤 ひなの手術前後の演技の違いは印象に残る。

2020/01/27
2023/04/23 加筆・修正

投稿 : 2023/04/23
閲覧 : 538
サンキュー:

6

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