プラ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ディストピア・サスペンス
能力者が集められた孤島にスパイとして送りこまれた主人公・ナナ。言い渡された任務は、いずれ人類の敵となり得る能力者を殲滅すること。読心術の能力を持ったナナが、能力者に立ち向かい、一人ずつ消していく・・・
てっきり、無能力者が無能力ながらにリーダーシップを発揮して、能力者たちを束ねていくヒーローものだと思っていた。能力者がその能力を使って世の中に役に立つキレイな世界ではなく、無能力者からは煙たがられる存在であった。能力者が無能力者を支配する構造になりかねないことに危機感を覚えた無能力者たちと能力者たちの間で戦争が起こった過去すらあるらしい。
そんな過去があったが、人類の敵とたたかうための戦闘兵器として能力者は集められ、孤島の学校で共同生活を送っていた。それに危機感を覚えた政府関係者?秘密結社?がナナを送り込んだ。ナナには端末が支給されており、「推定殺害人数」の情報が表示され、その情報をもとに能力を探りながら、能力者たちの殺害を着実に進めていく。
ナナと一緒に島に来た人物がもう一人いる。彼の名前はキョウヤ、不死身の能力を持つ。燃やされても、毒を盛られても、切り刻まれても、すぐに復活する。ナナとは違い、彼が来た(送り込まれた?)目的はいっさい明かされなかった。
ナナは一人ずつ手をかけていくが、その都度「人類の敵」にやられたと言って、その場をしのいでいた。それに疑いを持つキョウヤは、しだいに人類の敵ではなく、島の人間が犯人であることに気付き始める。真っ先にナナを疑ったが、決定的な証拠は得られず。
島では過去にも能力者同士で殺し合いが起こっており、その生き残りの「先輩」がまた島に戻り、ナナを利用して何かを企てようともしている。
着実に任務を遂行していくナナであったが、ヒーリング能力を持つミチルとの間に友情が芽生えてしまう。ミチルのことに関して、冷静さを失う場面も多々あった。そんなミチルも推定殺害人数:十五万人の能力者であってが、いつの間にかミチルを守る方針に切り替えようとしていた。
そんな矢先、ナナではないもう一人の殺人犯にミチルが狙われる。ナナは今までの殺人の贖罪とでも思ったのであろうか、犯人に刃物を刺されながらもミチルを守り抜き、息絶えようとしていた・・・そこに逃げたはずのミチルが戻ってきて、自分を守ってくれたナナのことを「良い人」だと言い、治癒能力を使ってナナを快復させた。しかし、能力を多く使った代償にとして、自分の寿命を使い果たし、ミチルは亡くなってしまった。
ようやくできた心の拠り所を失ってしまったナナは、今後任務を遂行できるだろうか。任務事態に違和感を覚え、反抗するのだろうか。キョウヤや先輩の目的も含め、今後の展開が楽しみである。続編に期待!!