元アニメーターのオジ さんの感想・評価
1.7
物語 : 1.0
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 1.0
キャラ : 1.5
状態:今観てる
古典を見習うべき
今時では珍しい部類に入る古典的な《正統派ファンタジー物》。
だからといって表現方法まで古典的にする必要は無かろうに…。
せっかくのアニメ化なのに原作ゲームのデモよりも動きも表情も固いというのは狙ってる訳ではあるまい。
《正統派》という呪縛にスタッフが囚われているのだろうか?
作画はそれなりにきちんと描き込んではいる。
しかし、正直に言ってそれが活かされてるとは言いがたい。
とにかく表情が固いのでキャラが生き生きとしていないのだ。動きも違和感がある。
スタッフが《騎士の動き》を知らないからだろう。
剣や鎧等の小道具はそれなりにしっかりと描き込まれてはいる。
が、動いた途端にそれらの重量感が消え失せる。
《西洋の騎士の戦いは初動を遅く、しかしインパクトの瞬間は最速で》というのが作画の基本で、ただ速い動きを描くだけでは嘘臭くなってしまうのだが、本作品は正にそれで重要な見せ場である戦闘シーンが実に軽々しく見えてしまう。
若いスタッフはロードス島戦記を知らないのかな?
もう30年以上昔の作品だが、騎士の剣や斧、ナイフや細剣で武器の重量感や切れ味をしっかり描き分けているのだ。
30年前に出来た事が今出来ないはずはあるまい。
作画スタッフの更なる精進を望む。
声優陣はゲームからそのまま引き継いだのだろうか?
安定感はあるが、その分新鮮味は感じられない。
そしてOPEDを含むBGMだが、全体的に薄っぺらく聞こえる。
もしかしたらゲームの音源をアレンジする事なく、そのまま使っているのかも知れない。
とりあえず3話まで観たが、残念ながら高い評価は与えられない。