Nine さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
「競技」を描いた不世出の傑作
この作品の何がすごいか。
それは全話視聴しても全く囲碁のルールが理解できていないことです。
(私の場合・吉原(梅澤)先生のパート除く)
それも、ただ理解できないという訳ではありません。
しっかりと囲碁という「競技」を描きったのです。
ある意味で、ボードゲームだけでなく、競技(特に個人競技)を描く作品の可能性を潰してしまったのかもしれません。
競技×超能力、競技×ミステリー、競技×格闘、競技×美少女、競技×青春
この作品が発表されてしまったことで、他の作品はそこに「×何か」をしなければならなくなりました。名作だからこその罪でしょうか。
そして感情表現。
たかがゲーム、たかが囲碁です。
ですが勝負師という生き物は悲しい存在なのです。
勝てば嬉しいし、負ければ自分を全否定されたような気分になる。勝ったとしても自分が納得できなければみじめな気分になる。もう嫌になって辞めてしまいたいと思っても、気づけば戻ってきてしまう。
無茶苦茶でストイックで常人ならまずそこまでしない、でもだからこそ魅力的にうつるのです。
主題歌“Get Over”の「諦めきれるものならば最初から興味もたない」という一節がとても印象的でした。