小林輪 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
3人の役割配分が絶妙!
正義の大黒柱のように常にまっすぐドッシリ聳え立つ「ベム」、一番人間になりたいと願い時に人間に傷付きながらもその強い気持ちで2人を引っ張ってゆく「ベラ」、2人を信じつつ人間の善悪と存在を常に問うている「ベロ」。妖怪人間ベムとは違うBEMでは、この3人だからこそ家族のような絶妙なバランスでずっと一緒にいるのだろうと思えました。「妖怪人間って何者?」「人間になったら変わる?」「人間らしさって何だろう?」「自分が本当に欲しいものは何?」そういう疑問を共有し、時に議論し、それでも一緒に過ごす3人の絶妙なバランスがアニメを面白くしていました。
また、妖怪人間ベムが持つスタイリッシュさをしっかり抜き出して表現したところが好感です。高いビルに3人の小さい影、日本ではなく外国、などなど、そこをさらに現代風にすることでモダンへと昇華されていて、映像も綺麗で感動しました。
劇伴もOPEDもしっかりテーマがあって良かったです。
エンディング『イルイミ』の「期待させてよ」というベラの内面を表した歌詞は、妖怪人間ベムからBEMへの50周年の節目を迎えて社会情勢も変わった中で、より一層強く人間社会に伝えたいメッセージなのではないかと感じました。素敵な作品をありがとう。