ウェスタンガール さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ゆく河の流れは絶えずして、
ご存じ、日本の三大随筆の一つ、方丈記の冒頭であり、作者の鴨長明はヒッキー界のレジェンドである、と言って差し支えはなかろう。
世をすね、「淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」と達観してみせながら、しかし、草庵での生活に愛着を持ってしまっている自分に気付く彼の裏腹な気持ちに、人の心は、今も昔も何ら変わらないと感じ入ったものだ。
そして、このアニメのラスト、何故かこの一文が浮かんだのである。
いつかなくなってしまうに違いない安達との関係、しかし今はそれもまた良し、なお愛おしく感じる自分を見つめる“しまむら”の揺れる気持ちとダブって見えるのだ。
そしてここに、もう一人のレジェンドを加えねば。
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX の少佐こと草薙素子である。
孤立した個人でありながら、集団的な行動をとって見せる彼女の個性こそ島村抱月そのものであると考えるのはうがち過ぎだろうか。
集団に埋没することを良しとしない彼女たち。
そのヒントを与えてくれるのが宇宙人である知我麻社であり、S.A.C.で言えばタチコマと言うことになるわけだ。
妄想が過ぎた。