みゃあ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:今観てる
自治組織と他政治形態とのぶつかり
ログ・ホライズンの第3期になります。
原作未読、1期、2期とも放送時に視聴済み。大変期待している作品です。一時は原作者の問題により続編製作はなくなったと思われていましたから、続編制作決定の報にアニメ版のファンは喜びました。
放送中ではありますが、☆評価をしています。
原作者の橙乃ままれは別のシリーズ「まおゆう魔王勇者」でも、人の世の成り立ち、その方向が違う広がりや形体の進化を物語の中に落とし込んできたりとやっておられるようで、アニメを観た限りそちらも大変興味深いものでした。
もちろん歴史を振り返っての執筆ですから後出しになるわけですが、歴史好きって人は結構いるわけで語り口が上手ければとても魅力的なわけです。
ちょっと駆け足だったのがもったいないと思いましたが、それでもまおゆうは面白かったです。
ログ・ホライズンは異世界転生とは違いますが、現社会と切り離されよく知っているゲーム世界によく似た世界に閉じ込められた集団が、元の世界へ帰るまでどう生きるのか、生きるって何?というのも含めて語られていきます。
異世界転生アニメはよくありますが、ログ・ホライズンの面白さを言うなら「生きるって何?」というところを序盤で描いたことかと思います。(1期の内容になります)
2期の終盤で元の(現実の)社会に戻る大きなヒントを得た「円卓会議」が、それに向けて進もうというのが3期の序盤のベクトルとなるはずなのですが、
☆第一話あらすじ
{netabare}円卓会議代表クラスティは海外サーバーに飛ばされ不在が続く、ヤマトサーバー東の地を治める自由都市同盟イースタル筆頭コーウェン家の姫にしてイースタルとアキバを繋げるレイネシアを守るはずの彼の不在時に、レイネシアは母により婚姻が決まったと告げられてしまう。切れ者な母に弱く元々怠惰なレイネシアにそれを撥ね退けるパワーは見えないが・・。
時を同じくして、月を通しての通信による元の社会への帰還という大きなヒントを得たシロエたち円卓会議もその後が順調とは言えず、元々脆弱な共通項を基にシロエの強硬手段とその後の善意の持ち寄りで成り立っている「円卓会議」にも、ヤマトサーバー西方、ミナミを元老院をも取り込み制圧しているプラントフローデンとそれと結託した大地人によりアキバの分断攻撃を受ける。 {/netabare}
人がいればそれぞれに考えること求めることは違います。まおゆうが過去に拠っているのいるのに対し、ログ・ホライズンは冒険者たちは現代人であり、その手法だけでは通用しません。政治的手法にしても最終的に現代人同士の発想に拠るものになると思います。
もちろんこんな簡単な話ではないのですが、ログホライズンの魅力の一つでしょう。
権力の一極集中と大地人を駒の一つとして動かすプラントフローデンと、この地は死んでも生き返る冒険者ではなく大地人が真の住人と考え、人の善意の共有で支えようというアキバの円卓会議は相容れるはずもなく。それはどう動くのか、また母より姫に告げられたこととクラスティはどうなるのか。この辺が大きな柱となって物語は進みそうで、相変わらず面白かったのが良かった。
カラシンの性格が大分以前と違うように感じるのは多視点の表現の表れでしょうか。
一方でマンウィズのOP、yunciのEDが変わってしまいました。随分と時間が経ったので仕方ないと思うものの、EDの雰囲気が変わったのは残念でした。
BGMは継続なので違和感はないです。