「ウマ娘 プリティーダービー Season 2(TVアニメ動画)」

総合得点
89.0
感想・評価
680
棚に入れた
2199
ランキング
95
★★★★★ 4.2 (680)
物語
4.3
作画
4.1
声優
4.2
音楽
4.1
キャラ
4.3

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ネタバレ

森可成 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ダビスタ発、別冊宝島経由、ウマ娘行

念願の二期がまさかの降臨でした。
ついでにアプリも来ました、
事前登録期間3年は不滅の大記録となるでしょう。
オレハマッテタゼ。

そんな二期。
主役はトウカイテイオーとメジロマックイーンでした。

スペちゃんとスズカはもうifレースしかないから
交代はやむなしといったところでしょうか。
一期でモデル馬が走ったレースは完走しちゃいました
からね・・・

テイオーもマックイーンも原作(史実)が
神シナリオなので
どう料理してくれるか楽しみでしたが、
1話、2話でもう成功を確信できてました。

制作会社が変わり作画が心配されましたが、
レースシーンで一部CGが浮いてるかな、
と思う程度で、とりたてて問題ないかな、と。

どちらかといえばプロデューサーが
代わったことの方が私は心配だったのですが、
おそらく競馬愛がある方なのでしょう。
シナリオにも問題がありません。
というか2話は完璧でした。

1話から顔を見せていた
リオナタール
(レオダーバン、
 ダービー、菊花賞が史実通りだったし
 父親のマルゼンスキーが応援してた)
シュガーブレード
(シャコーグレイド、
 名前が似てるし
 父親のミスターシービーが応援してた)
は正直テイオーを語る上で強大なライバルとは言い難いです。
ナイスネイチャもそう。

でもそんなことは一面的な見方なんですよね。
主役不在とか面子不足とか。

どんなレースにもドラマがあって
どんなウマ娘にもファンがいて、
競馬ってやっぱりスポーツなんだよなあ、
と、ジーンとさせられました。

一期の時から継続しているスタンスですが、
ただ擬人化して一発当ててやろう、という
浅い考えではないのがよく分かるシーンでしたね。

もちろん二期が一期と違うところもあって、
大きなifを入れなかったこともそうですね。
一期においてはエルコンドルパサーのダービー参戦、
サイレンススズカの存命、ラストの超豪華レース
というifが重要なピースになっていました。

二期は、そういった魅力的なifを入れることはせずに、
一見主役達には関係ないキャラクターをフォーカス
することで話に彩りを持たせた訳です。

さて、皆さんは「コウカイテイオー」という馬名を
ご存じでしょうか。

初期の頃のダビスタにおけるトウカイテイオーの
ことです。

これがまた滅法強くてね・・・
恐らくマスクデータとかでいったら、
もっと強い馬いたと思うんですよ。
「アグリキャップ」とか「アイリスフウジン」とか。

それでも自分が上手く育成できて三冠とか狙える
逸材なんじゃないのこの子!って時には
何故か「コウカイテイオー」が参戦してきて
私の愛馬を8馬身とか千切っていったせいか
一番の強キャラだった印象です。

ダビスタⅡ、Ⅲが出たときはまだテイオー奇跡の復活
のインパクトがまだ強く残っていた時期だったのも
あったからの様な気もします。

ダビスタから実際の競馬にハマった方は少なくないでしょうが、
当時私は大っぴらには馬券を買えない年齢でしたので、
ダビスタから直接馬券ではなく一旦、別冊宝島へ行きました。

で、別冊宝島の競馬本を読むと、やっぱりテイオーは
大人気でした。
そりゃまあ、今回の二期を観て改めて思いましたけど、
マンガかよ、って経歴ですからね。
実際少年マンガの主人公と言われてたくらいです。
不敗の帝王から、不屈のテイオーへ。
それを二期は見事に描き切ってくれました。

でもそれと同じくらいの熱量で紙面を賑わせている
馬は少なくなかったわけで。

オグリキャップやハイセイコーなんてのは
もう社会現象ですから例外ですが、
二期での影の主役とも言える
ライスシャワー、ツインターボも正にそんな馬でした。

ライスシャワー回である8話、
ツインターボ回である10話は
いずれも涙腺を直撃。
モデルの馬の魅力を
存分に活かした素晴らしい回でしたね。

どちらも小さくていじらしい馬だったんですよ。
キャラデザも含めて完璧ではないでしょうか。
両モデル馬ともにテイオーとはほぼ関係のない
経歴を過ごしたわけですが、
それをテイオーの復活にからめる脚本の妙には
ただ脱帽しかありません。
ノンフィクションを何個か繋げて
極上のフィクションに昇華させた
その手腕は本当に素晴らしいです。

あと個人的に大好きだったのは12話。
マックイーンのストイック過ぎるキャラ設定に今一つ
違和感が拭えなかった私ですが、
それはテイオーを鼓舞するためだったという見事な回答
が用意されて非常にスッキリ。
マックイーン役の大西沙織さんの泣きの演技の上手さ、
特殊EDまで用意する心憎さ、
最終回への期待度はMAXになりますわね。

そして迎えた最終回、13話。

正直言ってほとんど予想通りでした。

有馬での結果は当たり前のことですが、
キタサンブラックとサトノダイヤモンドが
大きくなったり、テイオーがマックイーンと
タイマン勝負すること、うまぴょいで締めることまで。

なのに、とてつもない満足感。
2話、8話、10話、12話の様に
横や後ろから予想外にぶん殴られて
感動したわけじゃない。

何もかも予想通り
(ギャグはちょっと減らして欲しかったけど)
だったのに当たり前の様に感動させられてしまう。

これは史実の力はもちろんあるんだけど、
それを一期から丹念にアニメに落とし込んできた
成果だと思うんです。

ただの結果(史実)ありきではない、
皆勝ちたくて努力をして、
一生懸命レースで走った結果が
順位でありライブである、という
スポ根ヒューマンドラマを描き続けた
成果だと思うんです。

これが出来る以上、三期もやるしかないでしょう。

アプリも歴史的大ヒットになってますし、
二期の円盤売上は一期を当然、上回るでしょう。

個人的にはヤングジャンプ連載中の
オグリキャップ主役の「シンデレラグレイ」を
アニメで見たいけど・・・
まあ、何であれ三期が来たら絶対見ます。

投稿 : 2021/04/01
閲覧 : 413
サンキュー:

49

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