たわし(爆豪) さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
最後の最後に「傑作」を出したジャンプアニメ映画
素晴らしい。制作のサンライズ、バンナムピクチャーズの仕事として、何より、声優の杉田智和氏の代表作にふさわしい完璧な映画だと思います。
原作が始まったのが僕が高校時代であり、アニメで大学生、劇場版で社会人となりましたが、正直そこまでファンだというわけでもなく、アニメとジャンプ内で連載時に読んでいたくらいで、映画も最初の作品「 新訳紅桜篇」は一ミリも興味がなかったのですが、二作目「よろず屋永遠なれ」が非常に良い出来だったので、本作も鑑賞。感動いたしました。
まさか、アラサーでジャンプアニメに泣かされることがあるのかと思いましたが、「映画」としての完成度、レイアウトの上手さ、お馴染みの下ネタギャグがすべてにおいてよくマッチしています。
しかも、「鬼滅の刃」のようにただ感動させようとしているのではなく、緩むときはとことん緩んでギャグを挟み、絞めるときは一番良く気合を入れて絞める。という、「大人の余裕」が素晴らしかったです。
硬くも柔らかすぎもしないこの感覚は、往年の名作「コブラ」「シティーハンター」「地獄先生ぬーべー」などの大人が活躍するジャンプ作品に名を連ねるだけでなく、映画の完成度としては「鬼滅」や「ワンピース」の互角以上だと思います。
何よりも、主人公銀時と高杉晋助のラストシーンや、銀時の「ある重要なシーン」は間の取り方が絶妙で、キャラクターの心情がよく伝わるシーンでした。
あと、銀時と杉田智和氏はほぼキャラクターとして「イコール」なんでしょうね。これ以上のはまり役はいないと思います。演技もキャリアの中で最高の演技だったでしょう。
サンライズといえば昔、「カウボーイビバップ 天国の扉」でこれ以上の大人向けアニメ映画には出会えないかもしれない。。。と思いましたが、本作は同等レベルのよい纏め方でした。
お正月映画として老若男女だれでも楽しめる傑作だと思います。