プラ さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
地球外生命体の侵略か、人類の進化か、それとも・・・
日本で最も有名なアニメ作品の一つである「ヱヴァンゲリヲン」を、初めて視聴。
このアニメの世界観や用語に関しては、これだけ有名なアニメだけあってwikipediaをはじめとする多くのウェブサイトで詳説されているので割愛。
「前情報ナシ」で見た自分の感想をここでは述べる。
・地球外生命体「使徒」V.S.人類史上最高傑作の人造兵器「ヱヴァンゲリヲン」
序盤は、地球外生命体の使徒と人類の全面戦争という構図で話は進む。使徒はまさに怪物という仰々しい見た目をしており、銃弾やミサイルといった激しい物理攻撃を特殊バリアで防ぐほどの強大な力を持つ。
特殊バリアを「ATフィールド」と呼んでいるが、光量子を自在に扱って発生させているらしい。現在の物理学から考えると、ものすごい強大な能力である。使徒が自己を動かしているエネルギー源も、原発の何倍ものエネルギーを生み出せる内燃機関でもありそうである。コアと呼んでいる部分に、それがありそうである。
使徒のバリアを貫ける唯一の存在がヱヴァンゲリヲンとなっている。ヱヴァンゲリヲンは、科学技術の最高傑作であるかのように表現されているが、何かワケアリの技術には見える。ヱヴァンゲリヲンを所有しているのは「NERV」という特務機関であり、実質的に世界の実権を握っているといえる。
・「セカンドインパクト」
20世紀の終わりに南極に隕石が衝突し、南極大陸の消失・海洋生命の喪失をともなった甚大なる自然災害とされている。もはやNERVの傀儡となりつつある国連によって公表された情報であるが、真偽は異なる。隕石が衝突したのではなく、実際は「第一の使徒」がやってきたのであった。
NERVの上部には「ゼーレ」という秘密結社的な存在があり、「人類補完計画」の遂行のために水面下を動いている。そのために、使徒とヱヴァの戦いを利用しているフシがある。
ゼーレは「死海文書」という預言の書のようなものを有しており、そのストーリー通りに行動しているらしい。果たして、彼らの真意・目的は何なのであろうか。
・ジオフロント
ヱヴァの世界における、地下空間。地下と地上の接地面はヱヴァ迎撃のための要塞都市となっており、地上と地下でビルの出し入れすらできる。地上は「第三・新東京市」という都市ができている。また、使徒の襲撃を想定して、何重もの分厚い装甲を備えている。
最深部にはNERVの本部があり、ヱヴァに関する研究や作戦命令の任務が行われる場所である。それらをすべて担っているスーパーコンピューター「MAGI」も存在している。
地下空間の地底にはメタリックのピラミッドがある。だいたいの使徒は、ここをピンポイントで攻撃してくる。人類や地球を滅亡させたいだけなら、わざわざジオフロントを狙ってくる必要はないはずである。・・・ということは、使徒たちにとって大事な何かがジオフロントの内部にあるということであり、NERVはそれを大事に守っているということである。
・使徒は人類の進化系か?ヱヴァと使徒は=なのか?
使徒は光量子を自在に扱う最強の物理武器を持っているだけでなく、だんだんと知性を有するようになってきた。そう考えると、人類の進化系ともいえよう。では、新人類とするならば「魂」はあるのだろうか?
使徒と対抗できる唯一の存在であるヱヴァだが、それはつまり使徒と同じ能力を有するということである。電力で動いているという点では使徒には劣っているが、パイロットと融合している=魂を持つという点では優れているといえよう。
NERVに潜入していたスパイによって明かされた「ヱヴァは使徒の一部」という情報とも合致する。NERVの最深部にあったのは、十字架に磔にされたまぎれもなく使徒であった。ヱヴァは人類と使徒の一体化実験であると考えるのが妥当であろうか。
・生命の原始回帰(25・26話)
ついに第十七の使徒「カヲル」が現れる。使徒との戦いで心がすさんでいたシンジに取り入り、シンジもすぐにカヲルのことがお気に入りになる。
カヲルは意図も簡単に最深部まで侵入し、ついに「第二の使徒」と対峙する。第二の使徒は地球の原始生命を生み出し、その進化先が「第十八の使徒:人類」だと語る。
カヲルの語りの後、躊躇・葛藤しながらも、シンジはカヲルを破壊することを選択した。この行為により、「人類補完計画」がいよいよ始動した。
人類補完計画とは、生命の一体化であったと推察される。人間一人一人は肉体を与えられ知性を得たが、心は不完全なままであった。すべての人間が一体化すれば、お互いに欠けている感情を補うことで、完全体となることができる。これは生命の進化でありながら、原子への回帰であるといえよう。
シンジは、父からも見放され、誰の役にも立たない人生を歩んできたが、皮肉にも人類補完計画によって、みんなから祝福を受けたのであった。
自分は設定も完全に理解してないし、世界観を把握しているわけではないので、この解釈があっているかは分からない。設定資料集とか目を通してから、もう一度見た方がいいかもしれない。