saitama さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:今観てる
帰ってきた『ゆるキャン△』は期待を裏切らない! が、静岡チャリンは…。
ついに帰ってきた『ゆるキャン△』
完全にビジネスライクだった『へやキャン△』で本当に心配だったが、本編は変わらなかった。良かった、本当に良かった。このままでお願いします。
1話の最初は原作コミックスには無かった、リンちゃんのキャンプ始まり物語だった。1期最終話の最後のパートも原作にないストーリーで、それが1期1話最初のパートとリンクしていて、すごくホッコリしたのを思い出す。カレー麺がいい感じに最後リンクしたけど、このパート自体も最終話にリンクするのだろうか?
1期1話に登場し、もはや聖地として冬でも激混みな浩庵キャンプ場が、リンちゃんにとってもキャンプ始まりだった。
『ゆるキャン△』にハマって、ついにキャンプを始めてしまい、自分も最初のキャンプ場に浩庵キャンプ場を選択した。11月中旬なのに人が多くて本当に驚いた。
夜中はアニメ以上な暴風に苦しんだなぁ…とか、リンちゃんのチェアなしスタートは、下の石がゴロゴロしていてお尻が痛いだろうな…とか、炊事場から湖畔のところまで夜は歩きにくいよなぁ…とか、自分が同じキャンプ場を追体験しているだけに、このリアリティさが良い。
リアリティさと言えば、ご飯に芯を残してしまうとか、料理初心者あるあるとして楽しめた。松ぼっくりのこととか、てっきりおじいちゃんからの知識かと思いきや、浩庵キャンプ場スタッフから得たものだったとは…。
それと、1期では自転車やバイクのミニマルキャンプなのにナタを持っていることが不思議だったが、このオリジナルパートで謎が解けた…笑
それから原作コミックスの山中湖編、初日の出編、伊豆編へとつながっていくストーリーへと引き継がれていったのだけど、ゆるキャン△のアニメ制作陣は原作へのリスペクトと、オリジナル追加の塩梅が最高にいい。監督の能力が本当に高いんだろうなと思わせる。
あと、なんと言っても背景に流れる音楽。いまやテレビの情報番組とかでも、アウトドアっぽい場面では、ゆるキャン△のBGMがガンガン使われている。このなんともいえないテンポが良い。二期のBGMで更なるバリエーションが増えるんだろうな。
氷点下な山中湖編や初日の出編が待ちきれない。それと伊豆編はイヌコの妹も出てくるし、初日の出編ではなでしこの底なし体力の秘密が明かされる。アニメ化で新たな聖地として人気な店がまた増えるなぁ。下田の干物屋とか…。でも、なんと言っても、ゆるキャン△で知った身延饅頭は昔ながらのお饅頭で、しかも凄く美味しい。また食べに行こうと思わせる優しい味。
いやー、本当にいいアニメ。この感じで進んで欲しい。
ちなみに、へやキャン△みたいなあからさまではないが、しまりんバイクはヤマハ、家のクルマはスバル、OPに登場した先生のクルマは日産と…、この先、こちらの現実世界側ではコラボが色々あるのだろうな…という予感はある。実際、ヤマハなんてバイクどころか、ヤマハ楽器側もコラボ始まったし。アニメ本編に無駄なエピソードが登場でない限りはアリかなと思う。ヤマハのトリシティコラボアニメは、正直、BD特典じゃなく配信とかでも見せてほしいくらいだし。
4話まで視聴
1話の最初にオリジナルストーリーを盛り込んで驚かせてくれたが、それ以後は丁寧に原作を追いかけている。とくに良いと思うのは、原作コミックスがこだわっている風景描写のパース感をアニメにも取り込んでいること。ちょっとアニメだと強く出すぎてしまうのだけど、原作ファンからすると、「いーねー、わかってる」となると思う。
あと、4話はなんてことはないストーリーなのだけど、姉さくらとの関係性が描写されていて、この関係性がこの後に、なでしこのソロキャンを見守るときの、りんちゃんとさくらの描写へと繋がると思うと、ここもいい。
最後のEDのとき、ちゃんとみていないと、なでしこが、さくらのハスラーの助手席に、白金カイロを置くシーンがあって、ED終わりに、それをさくらが見つけるシーンへとつながっている。そこは本当にコミックスでも感動したけれど、アニメ化で、その良さが一切消えず、感動をちゃんと伝えていて、本当に監督以下の制作陣が原作者と良い関係性を築けているのだろうなと思う。
制作陣の向く方向が皆同じだなぁと感じさせるパートだった。
11話まで視聴
基本的に原作通りなので文句はないのだけど、明らかに静岡観光情報を差し込みすぎ…。
静岡県とかなりがっつりとタッグを組んだことは、さまざまなチケットやら、イベントやらでも明らかなので、仕方ないし、アニメを骨格にしてライセンス的に金を稼ぐことは悪いことではないので、否定もできない。実写ドラマも完全にアニメを追いかけて演出含め作品化されているしなぁ。
ただ、それでも静岡観光ガイドに成り下がってしまっている感は否めないので、もうちょっと原作からカットしてしまった野クルメンバーの関係や細かいやり取りを丁寧に拾ってほしいかな…。
そもそも、聖地的な楽しみ方は、詳しく紹介されていないからこそ、逆に盛り上がるのだし。
まあ、原作も確実に観光ガイド化が強まっているので、お金が集まることが、創作にすべて良い方向でないことが難しい。でも、作者やクリエイターはしっかり儲けてほしいほしいし…。
色々と葛藤を感じる2期。
のんのんびより、みたいにただただ平和に楽しめるアニメが逆に希少なんだなと感じられた。
■追記
映画「ゆるキャン△」を観たついでに、シーズン2を見返した。
結果、オリジナルストーリーの1話がダントツのベスト。で、2話もよし、3話まあまあ。
あとはだんだん中だるみして(一部に良い話内エピソードや演出シーンあり)、伊豆キャンがスタートすると別物に…。
DeNAのビジネス臭は消せなかったのを再確認した感じ。
一年半ぶりくらいに見返して、まったく同じ感想を感じるあたり、何事も塩梅が大事なんだと実感した。
「ゆるキャン△」→→→「映画ゆるキャン△」→→→→→→→→「ゆるキャン△シーズン2」→(別次元で論外の設定)→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→「へやキャン△」という印象。