STONE さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
個性的な異世界転移ものではあるが。。。
原作は未読。
途中まで散々ゲームシステムのような設定を描くことで、四谷 友助ら転送者と同様に
視聴者にもゲーム世界への転送と思わせておいて、終盤にパラレルワールドの異世界であることが
判明するくだりはちょっとした驚きがあった。
設定や世界観は従来の異世界転送ものと較べると異色感のあるものだが、同様に変わった感じが
あったのが主人公の友助で、他者などに冷たいタイプかと思いきや、ところどころで温情を
見せたりといった具合に、なかなか本質が掴み切れないキャラ。
変則的な異世界転送ものとして、基本的展開などはそう悪いものでもなかったが、
終始もやもやしたものが残る。
未来人の目的などはプロット上の謎として不明なのはいいんだけど、友助の成長譚を
描くのかと思いきや、心情の変化があった後も結局はたいして変わっていなかったり、逆に一種の
ダーティーヒーロー的な描き方をするのかと思いきやそうでもなしで、結局は何を
見せたかったのかよく判らず。
また友助の冷めた感じは作品そのものにも伝播したようで、バトルだろうが、
ヒューマンドラマ的展開だろうが淡々とした感じ。
そのためかシリアス要素もあまり深刻な感がなく、逆にコメディ部分もあまり笑えないまま。
新堂 衣宇、箱崎 紅末、時舘 由香らヒロインらは成長的部分があったりするが、全体が淡々と
していたため、この辺もあまり熱さを感じなかったりする。
本編が変則的なためか、随所に変則的な部分がある。ゲームマスターを毎回変えたり、実写を
多用したCパートを入れたりと、かなり遊んでいる部分が多い。
こういった遊び的な部分では、第1話にいらすとやの絵を使用したワケあり版があった。
どういう理由でこういうものができたのかは知らないけど、ワケあり版しか視聴できない環境の
人はちょっとかわいそうな気が。
あとキャラに馴染みが出てきた後半以降ならパロディ的な面白さが多少は
感じられたかもしれないが、初回でこれをやっても違和感しか残らないんじゃないかと。
2020/01/05
2022/10/23 加筆・修正