タック二階堂 さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
肉食獣の矜持、草食獣の尊厳。
詳細は1期を観てください。
ガッツリの獣の学校の学園ラブコメ2期です。
レゴシのハルに対する告白からの続きですね。もう1期を観ていないと意味がわからないので、未視聴の方はとりあえずNetflixかFODで観てからです。
=====第13話視聴後、追記です。
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棚上げになっていた1期冒頭のアルパカ喰殺事件。その真犯人を追うというのが2期のテーマの1つとなりそうですね。1話のラストで、いよいよレゴシは6つの目を持つ怪物と対峙することに(ムツメなんて書いてありましたけどねエンドロールには)。
それと同時並行的に、1期で「ツノ以外なにも残すな。感謝して食えよ」とライオンたちに大見得を切って行方不明になっていたルイが、なんと2ヶ月ぶりに帰ってきますが、演劇部に退部届を出しますね。
そしてレゴシはハルと、友達以上恋人未満的な何かとして、階段で語り合う仲といった感じ。一方、ハイイロオオカミの後輩・ジュノは文化祭の演劇で一躍、学園とヒロインとなっています。そんな初回。
センス抜群の1期の映像表現は健在。続きが気になる引きの強いストーリー展開といい、文句のつけようがない初回でした。言うまでもなく継続視聴は決定です。
{/netabare}
=====第19話視聴後、追記です。
{netabare}
ここに来て、フルスイングでホームランを打てるのが、さすがBEASTARSですよね。今回は、ゾクゾクするほどの神回でした。
うまいですよねえ、見せ方といい、演出といい。
テムを喰殺した犯人を、あっさりヒグマのリズって教えてしまう演出も唸りました。そして、リズの狂気ともいえるテムへの友情。
面白いです。続きが気になります。
{/netabare}
=====第24話視聴後、追記です。
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テムを喰殺したリズと、大晦日の決闘に臨むレゴシ。
一方、獅子組を抜けると告げたルイ。その決意を、そしてルイがいたからこそ自らのレゾンデートルを知ることができたイブキは、ルイを喰殺することで決着をつけようとします。
今まさにルイを喰殺しようとした瞬間、銃声が。イブキは、自分がルイを食べようとしたときは、迷わず撃ち殺してくれと手下のフリーに伝えていたのです。覚悟を決めていたルイでしたが、フリーの忠誠(イブキへの)によって獅子組を抜け、レゴシの元へ向かいます。
レゴシは一方的にリズに痛めつけられていました。
肉食獣は、草食獣を食うことで自らの力を解放することができる。でも、喰殺しないと心に誓っているレゴシは、肉食獣の力が出せきれず、リズのパワーに勝てない。
そんなとき、決闘現場に現れたルイ。
はたして、どんな結末が待っているのでしょうか。
{/netabare}
という最終回です。
素晴らしい出来の最終話。ちゃんと落とし所もつけ、レゴシとリズの決闘も迫力のある動き。でも、ただ殴り合うだけの描写に留まらず、レゴシがあっけらかんと「君の話をもっと聞きたいな」とか、そういった優しい視点のシーンも入れ込んできます。原作の板垣巴留さん、脚本家の樋口七海さんとストーリー作りが女性だからでしょうね。そういった繊細な描写が、この作品をスッキリと美しく見せてくれていると思います。
映像センスも抜群。これは、1期のときから感じていましたが、オレンジの3DCGと相まって、本当に素晴らしい。制作スタッフ一丸で、この作品を良いものにしようという意気込みが感じられる作品です。
2期はOP、EDに“旬”なアーチストのYOASOBIを起用。どちらの曲も秀逸。特に最終話まで観ると、ED『優しい彗星』の歌詞に鳥肌がゾワッと立ちました。
「無情に響く銃声が夜を引き裂く
別れの息吹が襲いかかる」
説明はいりませんね。観た人なら、ゾクッとすると思います。
フジテレビ系「+Ultra」枠で制作されましたが、ノイタミナ枠のアレがひどい有り様になってしまったのに対し、こちらは本当に頑張ったと思いますよ。1期は、どちらかというとレゴシとハルのラブストーリーに振っていた物語でしたが、今期は肉食獣の矜持と草食獣の尊厳というものに焦点を当てた内容になっていたと思います。
視聴後感も爽やかで、本当に良作でした。GJ!
{/netabare}