遊微々 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
努力した者しかいない世界だからこそ、徹底しなければならない実力主義
1期見終わった勢いで当然2期も視聴。
ぶっちゃけ1期2期というよりは、2クールの作品見た感触ですね。
傘木希美を中心とした2年生の退部問題に対する真相や、自身の本心を見せなかった副部長の田中あすかに迫るストーリー等前期では十分に描かれなかったキャラクターに焦点が当てられ、北宇治高校吹奏楽部メンバー各々へのさらなる掘り下げが印象深かった2期ですが、個人的に1番印象に残ったのはコンクールでの優劣評価方式に対する見方。
特に吹奏楽は第三者である審査員によって評価が決まるので、好みの問題等色々不満が出そうですよね。私自身もこの評価の手法、あんまり好きではねえです。ただ、重要なのは勝敗や優劣ではないというきれいごとの意見は個人的には唾棄すべき考えだと思っています。
彼女たちに限った話ではありませんが、彼女たちは何のために努力してきたんでしょうか?細かいことを挙げればたくさんあるでしょうが、何よりもコンクールで金賞を取ることが一番の目標ですよね?人が努力するのは、結果を得るためです。勝利とは、最も単純で分かりやすい結果であり、努力をするために起爆剤です。彼女たちを含め、全国の人々がこの結果に向かって努力を重ねています。だからこそ、その努力に真摯に向き合うためにしっかりとした優劣をつけて評価しなければならないと思うんですよね。「こんなに頑張っているのに」とか「悲しむ人がいる」というような意見もあるとは思いますが、そもそも上の世界にいけばいいくほど、頑張った人間しかいなくなりますので、残念ながらそれは理由にはならないんですよね。これは1期で描かれた部内でのオーディションもそうでしたよね?
正直私は北宇治が銅賞という結果で終わったことに安心したんですよね。彼女たちの頑張りは確かに見てきましたが、時間にすれば半年ちょっとといったところ。全国の強豪は彼女たちよりもさらに長い時間努力をしたわけですから、あの結果は当然なんです。むしろあれで金賞取ってたら一気に冷めてました。
作画や音楽面に関してはもう今さら触れることもないくらい素晴らしいので割愛するとして、それ以外だとやはり今作で主演を務められた黒沢ともよさんの演技ですかね。今作きっかけでブレイクしたという話は聞いてましたが、久美子ちゃんの自然体な演技は確かに素晴らしいと思いました。黒沢さんといえば、そういえばまだ『宝石の国』とか見てなかったですね、要チェックですねこれは。
1期2期通して非常に素晴らしい時間を過ごさせていただきました。引き続き映画の方も見たいと思います。