Appleモンキー さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
一味違うラブコメ
ラブコメはかわいい女の子が沢山出てきて、それぞれ甲乙つけがたいほどの個性が出てくると思い入れが深くなるものです。
例えば私の好きな冴えカノはメインヒロインである加藤恵、霞ヶ丘詩羽、澤村エリリが3話おきにメイン回をはることでそれぞれの個性が立って、どのメインヒロインも可愛く、愛着がわいてきます。
五等分の花嫁も、どのヒロインも可愛く甲乙つけがたいですよね。
基本的にラブコメはかわいい女の子を複数登場させて、優劣(=誰と結ばせるか)は終盤までハッキリさせないものです。
しかし、「彼女、お借りします」はメインヒロインである水原千鶴一択で物語は進行します。
ヒロインは複数出てきますが、いづれも千鶴との比較で登場してきます。
元カノの麻美は登場時から視聴者からの好感度が低く(笑)、普通のラブコメヒロインの登場ではあり得ないですが、基本的には主人公である和也のことをどれ程想ってくれるのかという比較がされています。その代表が第12話だったと思います。自分と別れた後にすぐに可愛い彼女を作った和也への嫉妬から、和也に対して執着する麻美と、和也の将来を思って気にかけてくれる千鶴との対比が描かれていました。
瑠夏は、千鶴と同じような展開を歩み、和也にホの字になり、猛烈なアタックを和也にしかけます。「彼女が欲しい」と考えていた和也からしてみれば、本来は瑠夏と付き合うことで目標達成ですが、フェリーの一件で千鶴への気持ちに和也は気づき始めます。相手から好かれても、相手のことを好きになれているのかという対比が描かれています。そのためか、瑠夏に対しては妄想シーンがありません(笑)
墨は、「相手のために何かしてあげたい」という和也の気持ちは千鶴と同じではありますが、その深さや気持ちの源が違うのだと思います。和也は墨にも手を差し伸べますが、千鶴とは違うのでしょう。
このように各ヒロインは様々な点で千鶴と比較されているように感じました。その意味でも、本作のメインヒロインは千鶴一択なのだと思います。
レンカノとしてビジネスライクに和也に接しつつも、徐々にプライベートでも和也に寄り添っていく千鶴との距離感が絶妙ですね。
2期が決定したとのことで、続きが楽しみです。
雑記
和也はラブコメ主人公の中でもかなりクズ(笑)ですが、下心の塊だった和也が千鶴のことを本気で好きになっていくピュアな展開も本作の見所なのかもしれません。あまりのダメっぷりに視聴者は離れていそうではありますが(笑)
千鶴の「表の顔」は、一週間フレンズの藤宮かおりや七つの大罪のエリザベスのように、王道の雨宮天さんですね。一方でプライベートで和也と会うときのツンツンした感じは、東京グールのトーカとも、リケコイの氷室とも違って、クールだけど嫌みでなく、アタリも強すぎない絶妙な演じ分けでしたね。「現実にいそう」な感じが胸キュンポイントでした。
瑠夏は、栗林や初詣の一件がありましたし、嫌な女の子になりかねなかったですが、東山奈央さんがうまくカバーされてたんでしょうね。やっぱり私は雪乃派ではなく、由比ヶ浜派です(笑)
高橋李依さんはセリフ少なかったですが、11話最後の「和也くん、またね」のセリフが鬼がかってます。
悠木碧さんの声が好きなので、麻美の登場はもっと増やして欲しいですね。11話は意味深なセリフがありましたが、単に悪い子ではないんでしょうね。