テナ さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.0
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:----
選手として…父として…
父であり記録を残せなくなった体操選手の城太郎。
彼は体操が大好きで出来ればいつまでも体操選手として頑張りたかった。
そんな彼は引退を迫られてしまう。
彼には確かに体操選手としての技術もあるのですが人に教える才能は本当になくて、引退=体操業界から撤退を意味する。
彼には1人の娘が居ます。
妻を亡くして父とお婆ちゃんで娘を育ています。
娘の名前はレイ、この子は忍者が大好きなのですが忍者が好きな理由が凄く素敵なのです。
母親が女優さんだったらしく忍者の役をしていたのが母で父の体操選手としての演技が忍者みたいでカッコいいから好きなんだそうです。
両親の素敵な姿をみたから忍者が好きって凄く良い理由だと思います。
父は中々作れなかった娘との時間を作り
旅行を企画します。
鬼怒川へ忍者を見に行く。
そして、その本当の理由は娘に引退を告げる事…が、伝えられないままご帰宅…
その代わり、旅行先に居た忍者が付いて来て忍者のレオが居候する事に…
そんな中、やってきた引退会見で彼はついに決意する!
引退しないと言う事を…
いきなりの引退会見中に引退しない発言をしてコーチから見放されてしまうも、自分を見つめ直し自分の気持ちを伝えてコーチと再スタートで歩み始める。
作中では引退詐欺だと言われています。
実は、私は殆どスポーツって知らないのですが、やはり好きなスポーツ選手が居て、その選手が記録を残せないのとファンの方は引退を望むのかな?
見てるのが悔しいし辛いのかな?
それでも応援するかな?
好きな選手がそれでも頑張ってる姿を見たら勇気が貰えたり自分も何かを頑張ろうって思えるかな?
私は別に引退しなくてもいいんじゃない?って思うのですよ。
それに心ないことを言う人もいると思う。
選手が大好きだらこそ厳しい言葉を掛けてくださる人もいると思う。
でも、選手が限界を感じて居ないのなら…周りに応援してくれる人が居てくれるなら…それで頑張れると思うな…世間の声も大事だけど、悪い事をしてる訳じゃないし自分が満足できるまでやればいいと思うのです。
作中のでも、彼は沢山の方に支えて貰いながら体操選手として頑張っていました。
彼は本当に周りの人に恵まれた環境で体操出来てるのだと感じる事があります。
そんな中、娘のレイちゃんがお父さんの引退でからかわれている姿を忍者レオが目撃してしまいます。
親に何かがあった時に辛い立場に立つのは子供かもしれません。
特に小さいうちは悪気があるのか、構って欲しいのか、弄るのが楽しいのか…
子供は無邪気だから…それでも当人からしたらいい気分はしないものです。
そうしてレオにも、見た事を口止めする。
それは心配させたくないらってのもあるのだろうけど。
心配したレオが授業参観に参加に参加して、やらかしますw
それにレオとクラスメイトをレイが一喝するのですが、お父さんをからかう事に対しの怒り。
彼女がどれだけお父さんを応援してるかが解る言葉なのです。
誰かの事で、怒れる人は優しい人だからだと思います。
でも、そんなレイもある日、忍者が修行で戻らず、父も夜遅くにまで帰ってこない時がありました。
ビッグバードという鳥がいます。
この鳥はペットなのですが、よく理不尽にレイちゃんに怒られています。
不思議とビッグバードには厳しくあたるシーンが多々有りやりとりが面白いですw
そんなビッグバードが知らずにチキンを食べて共食いに気付いてショックで気絶してしまいました。
それで動物病院へ連れて行きビッグバードが入院する事に。
その後、家に戻ると誰も居ない…そんな現実が寂しくなり彼女は行方不明に…
彼女は、ずっと我慢をしてきた。
いつも誰かの気持ちを優先して強がってしまう。
それは強いからではない…我慢していたから大丈夫に見えるだけであり実際は大丈夫な訳じゃない。
大丈夫に見えても一人の女の子。
寂しいものは寂しい、悲しいものは悲しい。
そうして彼女は初めての我儘を父に言う。
それは父が買ってくれた自転車。
彼女は自転車に乗れなくて本当は教えて欲しかったけど心配させないように乗れるフリをしていたのです。
そうして自転車の練習をする事になります。
それが彼女の初めての子供らしいお願い。
レオにも実は秘密があります。
彼はバレー選手でした。
周りに凄く期待されて、期待がプレーシャーに変る。
期待される事は悪くはないでしょうけど期待がどうしても膨らんでしまう。
期待される側は間違えなく素晴らしい物を見せているのでしょうけど、期待する側が膨らませすぎて期待に答えられなかったかの様に受け取られてしまう。
仮に期待を超えると次は更に期待値が上がる…最初は良いでしょうけど…それが続くと周りの目が怖くなるのです。
そうして自分らしさを崩してしまう。
そこから期待は失望へと変わる。
失望した人の声を聞いてしまうと…その場には居たくなくなる。
でも、ラストの城太郎の四回転をみてレオの中で確実に何かが変わったと思います。
レオは見ないで国に帰ろうとしたけど、もし城太郎の演技を見ずに国に帰ったとしても成果は出せなかった気がします^ ^
この作品、最初は面白いかな?と言う印象でしたが、見ていたら家族の話やら競技への思いやら面白くなってきます。
結構いい話しも多くて楽しめましたし、OPがリズムよくて癖になる良さがあります。