テナ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
一度してみたい旅の形
魔女が旅をする物語です。
実はこの作品の主人公のイレイナの旅は少し羨ましく感じてしまいました。
その理由としては旅のワクワク感です。
私たちの世界は科学が発達しました。
とても便利な世の中です。
旅先を調べられる。
そこがどんな場所なのか?
綺麗な観光地は?
危険な場所はないか?
何が名物なのか?
全てある程度は写真やサイトや口コミで調べられます。
大変便利で有り難く助かります。
でも、私はそんな旅を便利な反面退屈だと昔から感じていました。
確かに簡単に調べられるのは凄いです。
その場所で国で地域で何が起きているのかはネットを使えば簡単に解ります。
でも、私が感じたいワクワク感ってのが、まさにこの作品にあるものなんです。
イレイナの旅は行き先が決まっていません。
次の国がどんな国なのか。
何が美味しいのか。
その国で何が起きているのか。
ニケの冒険譚と言う本に書いてある国の大まかな情報のみ。
殆どの情報がないからこそ、次の旅先がワクワクする。
どんな場所なのか。
どんな出会いがあるのだろうか。
大まかな情報しかなないからこそあるワクワク感。
この作品はその感覚が味わえます。
それは私がしてみたいと思う旅の感じ方です。
イレイナの旅は危険な旅や楽しい旅など様々ですが現代では感じられなくなったワクワク感を少し感じられる気がする作品です。
さて、物語の感想に入ります。
彼女は優秀な魔女なのですが、自分の過剰評価してしまう女の子です。
そんな彼女は最年少で試験を突破したのですが一人前の魔女になる為には魔女に弟子入りして認められなければダメなのですが、彼女の才能をよく思わない魔女達は彼女を拒否します。
色々な魔女のもとを訪ね歩きますが中々彼女を迎えて貰えない彼女は両親の会話の立聞きで星屑の魔女と言う魔女フラン先生の元を尋ねます。
ですが、フラン先生は中々魔法を教えてくれないのでした。
そんなある日、フラン先生はイレイナと一騎打ちをします。
試験で優秀なイレイナも戦闘ともなれば太刀打ちできません。
それもそのはず…
試験でいくら強かろうと同い年子が相手…
実戦経験もなし、本当の魔女相手に魔法で及ぶわけがない…彼女は天才ではありません。
彼女は努力をしたから最年少で試験突破しただけなのです。
そんな女の子はボロボロにされ泣かされてしまいます。
でも、それはフラン先生に理由があります。
両親は失敗や挫折を知らないイレイナに学んで欲しかった。
失敗や挫折ってしないで人生を終えるのならそれが一番だと思います。
一度も挫折をしないで生涯を終えられるのなら…
ですが…人間は必ず失敗もするし挫折もします。
失敗や挫折は子供の頃に経験しておくのが良いと思います。
大人になって失敗や挫折を始めて経験した時にどうすればいいかわからなくなるからです。
子供なり周りから手を差し伸べても貰える。
実は、この両親の優しさと厳しさがよく描かれたのが第一話です。
厳しさは挫折と失敗…それで泣くのは子供…ですが両親が一番辛いかもしれません。
そして、与えたフラン先生も…いくらお金を貰って……ゴホン!ゴホン!…失礼…あれはゲームのメダルだと思います…フラン先生も辛かったはずwwww
優しさ。
これは、1つ目はイレイナは魔女達に弟子入りを断られていて弟子入りできずに居た。
そんな、イレイナの為に受け入れて貰えるようにフラン先生に頼みこんでイレイナに聞こえる様に夫婦の会話をしてイレイナとフラン先生を出会わせてくれた。
そして、子供の頃に挫折と失敗を教えてくれたと言う点
そんな中、フラン先生に我慢をし過ぎだと言われます。
この辺りのフラン先生の言葉は本当に素敵です。
自分だけが耐えればいいと思わない事。
気にくわない事があるなら戦いなさい。
嫌なものは嫌といいなさい?
自分を守る為に。
耐え無ければダメな事も沢山あります。
でも、耐えなくていいなら、耐えたくはないし自分が苦しんで耐えても自分に負担が掛かるだけだし、気にくわない事も気に食わない事に流されて…耐えて、目を瞑って、無理やり受け入れて、でも全てを受け入れるだけでは自分を苦しめるだけです。
嫌なものは嫌だと言えば楽ですよね。
誰だって嫌な事もあるし嫌だと言いたいです。
これらすべての共通点があります。
それは全て受け入れ続けると人はいつか心が壊れちゃいます。
正直、全てに抗い生きていけたらいいと思いますが、流石にそうはいきませんよね。
でも、これは自分を守る大切な事なんです。
耐えなくていい事は耐えなくていいのです。
悩んでも一つ一つ耐えるべきか耐えなくていいのかを考える事の大切さ。
気にくわない事があれば立ち向うべきなのです。
周りの意見が正しい訳じゃない。
自分を信じて意見を言うのが大切なのです。
嫌だと勇気をだして断れるものは嫌だというべきなのです。
これはそれらを、しっかり見極めて物事を決めようというフラン先生の大切な教えですね。
このセリフは本当に素敵だと感じました♪
ここから彼女たちは本当の子弟になる。
そして、彼女は旅へ出る。
イレイナは旅先で沢山の物を見て経験していきます。
それは希望と絶望が渦巻く旅。
沢山の国を見ます。
時には笑顔で
時には涙して
時には楽しんで
時には謎もあり
沢山の人にも出会います。
出会った人も良い人も居ますが悪い人も居ます。
そんな出会いと沢山の国がまた楽しいのです。
物語は殆どがイレイナ目線で展開するので殆ど本当にイレイナと同じ目線で作品を楽しめるのがまた魅力的です。
本当は、全ての国について少し描きたかったのですが、もしまだ見ていない人が居て、それでも私のレビューを読んで頂いているのだとしたら私が感じた「旅のワクワク感」を感じてる貰いたいので国の詳しい内容は伏せておきたいと思います。
私のこの作品で感じた第一印象は「旅のワクワク感」なので、同じ気持ちを感じて私の伝えたい事を少しでも感じて貰えたらとも思います。
と、思うのですが1つだけ。
花の国と言う国があります。
この話は、この作品の残念な点でストーリーがかなりカットされている気がしました。
何故、女の子はお花畑にいたのか
あの少年が何故あのお花畑に行き着き結末を迎えたのか。
何よりイレイナは何故何も出来ずに去ったのかなどなど、かなりカットされたエピソードでした。
話数の関係や時間の関係もありますがもう少し作り込んで欲しいと思いました。
ですが、その点を差し引いても2020年放送作品では間違えなく上位に食い込む面白さと魅力のある作品だと思います。
最終回も凄かったです。
イレイナの旅があっての物語
選択肢の積み重ねと、もしもの積み重ね。
この最終回が成立するのは彼女の旅があったからこその最終回。
彼女が歩んできたからこそ良い最終回になったと思います。
そして、一番凄いのは1話のアニメを全てイレイナで終わる
最終回で1人で終幕する他にアニメってあるのかな?
多分、私はこの最終回は忘れないと思います。
イレイナの声優さん凄く頑張りましたね。
そして2期の予感?
もしかしたら…アムネシア編スタート?
だとしたら、是非2期もして欲しいです^ ^
1話から面白いと感じていましたが最終回みて本当にこの作品に魅入られてしまった気がします^ ^