Ka-ZZ（★） さんの感想・評価

4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態：観終わった

勇気はある、翼はどうだ

このシリーズは、2007年に放送されたパイロット版以外は視聴済です。
第1期から12年、第2期から10年、劇場版から8年、Operation Victory Arrowから6年もの歳月が過ぎていますが、それでもあまり久々感が無いのは、間に「ブレイブウィッチーズ」や「ストライクウィッチーズ 501部隊発進しますっ！」を挟んだからなんでしょうね。

「ブレイブウィッチーズ」は第502統合戦闘航空団について描かれているので少し違いますが、「ストライクウィッチーズ 501部隊発進しますっ！」は、確実に本作品への繋ぎになっていると思います。
ですが、501部隊発進しますっ！はキャラデザがデフォルメされている上、ネウロイが全くやってこないので、このシリーズの最大の見どころであるネウロイとの戦闘シーンが1㎜も描かれていないんですよね。
そして、待ちに待った第3期に位置する本作が放送されるとあり、期待値MAXで視聴を楽しみにしていました。


突如出現した人類の敵「ネウロイ」に対抗するべく世界各国が連合軍を組んだ。
ただし、彼らに対抗できるのは特殊な魔力を持った、少女たちだけだった・・・。

遂に連合軍によるベルリン奪還作戦が始動し、
再び結成される第501統合戦闘航空団「ストライクウィッチーズ」、

新たな501メンバーとして「服部静夏」も加わり
ネウロイとの死闘を繰り広げてゆく！

果たしてベルリンの空を開放する事は出来るのか！？


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
第2期から本作までの放送に10年も間が空いているのに、物語の中では半年ほどしか月日が流れていなかったとは気付きませんでした。

いよいよベルリン奪還です。
特に、母国であるミーナ中佐、バルクホルン大尉、ハルトマン中尉の今回の作戦に対する意気込みは半端ありませんでした。
特にミーナ中佐は、20歳を目前にして魔法力の減退も見え始めていましたから、何としてもベルリン奪還の一助になるという強い意志が感じられました。

一方、主人公の芳佳ちゃんの魔法力は相変わらず不安定でしたね。
全魔法力を失ったかと思えば、劇場版で魔法力が復活してホッとするのも束の間…
今度は魔法力と魔法圧の問題から魔法が枯渇したら一切魔法が使えなくなってしまうんです。
でも、芳佳ちゃんの魔法力の凄まじさは周知の事実…

だから上層部が下した決断は、ここぞという時の切り札とすべく「温存」でした。
芳佳ちゃんは、きっと悔しかったに違いありません。
それは芳佳ちゃんに限らず、501部隊全員に言えることですけれどね。
「仲間を守りたい」
「傷付いた人を守りたい」
今回視聴した中で、彼女たちが何度「守りたい」と叫んだことか…
でもそれは、自分の身を自身でちゃんと守れるから言える台詞だと思うんです。

だから最終回の展開は全く想定外…
まさか重ねた手が力尽き滑り落ちていく瞬間をこの作品で見るとは思いませんでした。
この局面が無かったらベルリンは奪還できなかったかもしれないので、結果オーライなんですけどね。

一つ気になったことがあります。
今回から501部隊に加勢した服部静夏ちゃん…
芳佳ちゃんの方が先輩なのに、なんで静夏ちゃんの方が階級が上なんでしょうね。
というか、芳佳ちゃんはかなり貢献している筈なのに、何故何時までも軍曹とか曹長のままなんでしょうか。
階級は年功序列であれ、とは思いませんが芳佳ちゃんはもう少し評価されても良いのではないかと思います。

オープニングテーマは、石田燿子さんの「勇気の翼」
エンディングテーマは、第501統合戦闘航空団による「君の翼に憧れて」
1期からブレずにこのスタイルを貫き通しているのも個人的には高ポイントです。

1クール全12話の物語でした。
第3期に相応しい作品だったのではないでしょうか。
声優陣ですが、もう面子が大物の声優さんが揃いすぎ…
第1期から12年も経っているので仕方無いのかもしれませんけれど。
第502統合戦闘航空団もいずれ同じように感じる時が来てくれると嬉しいです。