ミュラー さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
戦闘機乗りへのレクイエム
エンディングの描写。喪服のようなクラウディアことシュベルトライテが赤い糸をたどって戦場を歩く。
そして数えきれないほどの墓標の前にたどり着く。
伸ばそうとしたその手を、館山基地の仲間が制止し、日差しが差し込み、明るい光に包まれる。
これは戦場に散った多くの英霊へのレクイエムとして描かれているのだろう。
美少女チームが人類の敵と戦う。アニメとしてはよくある展開。
それでも素晴らしい作画とスピード感あふれる戦闘シーンで非常に面白い。
この作品を高く評価するのは、基地の一偵察隊員にすぎない仲間の死を、
1話まるごと使って
描いたこと。この手の作品では、人が何人死のうがお構いなしだが、
たった一人の戦死者のためにこれだけ描くとは。
死神と言われた主人公、クラウディアが自分の立ち位置を考え直すきっかけになった。
{netabare}
その後も司令部全滅したり、仲間が次々戦死するという
凄惨な物語であるにもかかわらず、常に明るい主人公達。
神の加護が与えられた4人の戦闘機乗りが、オーディンの企みを看破し、世界を救う。
戦力差からして奇跡の勝利だが、予定調和の描写にせず、最後までしっかり見せ場を作るあたり、大変好感持てる。
最終決戦、戦略的にはオーディン側を戦力分散させたのが勝因か。
オーディンもクラウディアによって引き離されてしまったし、
アズズと宮古の突入の手助けとなった。{/netabare}
まあ、そんなことは良いとして、全体としてとても良く作っていたと思う。
ついでながら、最終話のみの効果音付きオープニング、なかなか燃える演出でした。