シャベール大佐 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
引退を勧告された体操選手の再起を描く、ホームドラマ的なスポーツアニメ
怪我で成績が低迷し、コーチから引退を勧告された元日本代表の体操選手・荒垣城太郎が主人公のオリジナルアニメ。全11話。
「体操ザムライ」という奇妙なタイトルに、日光江戸村で謎の外国人忍者が出てくる第1話の展開など、予備知識ゼロで観始めた最初は、この作品の向かう先がよくわからなかったのですが、実際の内容は、挫折からの再起を親子愛や人情と絡めて描く物語、といった感じでしょうか。登場人物にはちょっとクセのあるキャラが多くて、かなりコメディ色が強いですが、優しくて温かい「いい話」系のストーリーなので、気持ちよく観ることができました。特に印象に残ったのは、城太郎の娘の玲。幼くして母を亡くし、当然ながら寂しさもあるのに、父に心配や迷惑を掛けないように頑張る、とても健気な良い子でした。作中で、城太郎はあまり感情を表に出さないこともあり、普通に観ていて、いちばん気持ちが伝わってくるキャラは玲だったりもして、もしかすると実質的な主役はこちらだったかもしれません。
作画は綺麗。体操の演技シーンもよく出来ていたと思います。音楽は普通。キャラは、玲以外ではペットのビッグバードが良い味を出していました。
最後まで観終わって、まあまあ面白かったです。どちらかというと、スポーツアニメとしてよりも、ホームドラマ的な部分で魅力がある作品でした。