Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
異端児(ゼノス)
この作品の原作は未読ですが、TVアニメ本編の第1期~第2期、外伝、OVAと劇場版は視聴済です。
TVアニメ版第1期の放送が2015年、第2期の放送が2019年と間が空いていますが、2017年にヴァレン何某を主人公とした外伝が放送されたので、4年のブランクは感じませんでした。
第1期でミノタウロスを単騎で撃退し、第2期で春姫を仲間に向かい入れた物語の続き…
私にとって2020年秋アニメの中でも視聴を楽しみにしていた作品の一つでした。
迷宮都市オラリオの中心に座するダンジョン…
数多の怪物(モンスター)が産み落とされるこの大穴は、
未だ人類が想像し得ない「未知」を無数に孕んでいる。
女神ヘスティアと冒険者ベル・クラネルが
【ヘスティア・ファミリア】を結成し、はや数ヶ月。
幾人かの友を加え、彼らのファミリアは
急速に成長の途を辿り、都市の注目を集めていた。
突如彼らのもとに舞い込んできた「未知」…
それは異端児(ゼノス)と呼ばれる
言葉を解する怪物(モンスター)だった。
「未知」は混乱を誘い、常識をも破壊し
苦悩と葛藤を喚び起こす。
その先にある「可能性」を覆い隠してしまうほどに…
激動のオラリオで、ベルに決断の時が迫る…
これは、少年が歩み、女神が記す【眷属の物語(ファミリア・ミイス)】
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
冒険者じゃなかったら絶対に起こり得ない偶然…
そんな奇跡のような出会いからこの物語は始まりました。
本来なら、この出会いは神様が授けてくれた賜りもの…
そうあって然るべきなのに、その関係は地上に住む人間たちにとっては決して受け入れることのできない忌み嫌う者だったんです。
確かに、人間ですから自分以外の相手に対する好き嫌いはあるでしょう。
もちろん、自分にだって自覚はあります。
でもそれは、相手のパーソナリティに対して生まれる感情だと思うんです。
彼らは自分と違う…だから憎い、嫌い…
何が違うと嫌いなの?
肌の色、耳の形…?
それこそ、同じ日本人であったとしても違いがあるというのに…
と思いましたが、ここは既にその感覚が植え付けられ、一線引かれた世界…
今更掘り返しても仕方の無い話なのかもしれません。
でも思います…
もし、オラリオに住む住人に、彼らの話にもっと耳を傾ける人たちが居たら…
彼らの叫びにもっと共感でき、感情にもっと寄り添える人たちが居たら…
きっと導き出される答えは全然違っていたと思うんです。
今回の物語では小さな絆を育むことはできたと思います。
でも、俯瞰してみればお互いに傷付いただけで、目立った成果なんて一つもありませんでした。
ダンジョンの奥深さの一端は知れたと思いますが、その代償があまりにも大き過ぎ…
モンスターの中には人間との敵対を望まない相手だっているんです。
それを十把一絡げに悪だと決めつけるのは、あまりにも横暴なのではないでしょうか。
モンスターの爪や羽は人を傷つける道具だと人は言います。
それを聞いたウィーネの言動を見ましたか…
本当に失いたくないモノ、大切なモノを知っているから厭わなかったのだと思います。
それでも未だモンスターは駆逐の対象ですか…
大切なのは大多数の声じゃなく、己の信じる心だと思うんです。
今は時期尚早だったのかもしれませんが、いずれ手を取り合える時代が来ることを信じてやみません。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、いぐっちゃんの「over and over」
エンディングテーマは、sajou no hanaさんの「Evergreen」
1クール全12話の物語でした。
完走後にwikiをチラ見して知ったのですが、原作の本編第一部がTVアニメ版第1期に相当しているようです。
同様に本編の第2部がTVアニメ版第2期に、本編第3部が今回の第3期に相当していました。
そして原作の方は、現在第4部に突入しているようです。
ネタバレが怖いので、内容は見ていませんけど…
言いたかったのは、ここで終わる作品では無いということです。
続編の情報を楽しみに待っています。
もちろん、今回もしっかり堪能させて貰いました。
公式HPを見て知りましたが、新作のOVAが21年4月28日に発売されるそうです。
神ヘスティアとヴァレン何某の入浴シーンが背景になっていましたが…
こちらも要チェックですね^^