かんぱり さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
夏の終わりのせつない感じを思いだす佳作
昔、父親と一緒に来た山に1人できたユウタ。
そこは昔、村があった場所で今はダムになっているところ。
そこで不思議な老人に出会い、村がダムに沈む前の年、昭和52年にタイムスリップしてしまう・・
そしてこの物語は始まります。
戸惑うユウタ。そこに現れたサエコという女の子。
サエコはなぜかユウタのことを「都会に住むいとこのお兄ちゃん」として接してきて、ユウタはサエコの家にひと月の間暮らすことになります。
早朝のカブトムシ取り。
怖い神社の神主さん。
おいしい湧水で冷やしたスイカ。
高低差のある美しい山村。
そしてホタルの海・・わー、私もこういうところに一か月くらい休暇を取って行ってみたい!!と癒されながら見てましたが・・
中盤、サエコの秘密が明らかになります。
{netabare}ユウタの父の交通事故とサエコの兄の死が繋がっていたこと、そしてサエコもこの村にきていたことが。
もっとびっくりしたのは、サエコの体は元の世界にあって、病院で意識不明のままでいること。{/netabare}
胸が締め付けられ、悲しくなりました。。
昭和52年の短い夏は過ぎていって、引っ越していく友達もいて、もうすぐ村はダムに沈んでしまう。
そして村で最後の祭りが始まる。
{netabare}サエコに向こうの世界に生きて戻ろうと話すユウタ。
向こうの世界に戻ったらユウタもサエコもケンゾーもお互いのことを忘れてしまうと老人は言った。{/netabare}
{netabare}ホタルは運命の相手を見つけて欲しくて光ってる。
だから必ず見つけるというユウタ。
サエコはありがとうと言って消え、ユウタはサエコのことを忘れてしまう。{/netabare}
なんかせつなすぎる・・
とうとうユウタもこの村を去るときがきて。
ケンゾーたちとの別れ。
ここでうるっときちゃいました。
そして時は流れて・・
大人になったユウタ。
{netabare}あの村があったダムでバイクイベントが開かれて、ユウタも訪れる。
そこには大人になったケンゾー、そしてサエコもいて。
サエコは事故の後遺症で目が見えないみたい。{/netabare}
{netabare}二人は偶然出会い、手をつないだ時に思い出す。{/netabare}
そして虹色ホタルが現れて。。
最初、人物の描き方がラフなのがちょっとあれって思ったけど、慣れたらあんまり気にならなくなりました。
見ていて夏休みの楽しかったこと、夏休みの終わりのあのせつない感じとかを思い出しました。
公開当時はあまり話題にならなかったみたいですが、もったいないなかなかの佳作だと思います。