ようす さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
「消されるな、この想い。忘れるな、我が痛み。」
2006年放送のロボットアニメ。
後から放送されていたのが夕方6時ということを知ってびっくり。
子ども向けアニメとして放送されていたのかな。
いやいや、普通に大人向けの作品だと思っていました。
「人生とは」「生命とは」という語りの点では、
子ども達へ考えてほしいメッセージと捉えられなくもないけど…。
全26話です。
● ストーリー
ある日、学校のプールで謎の美女を見かけた十凍京(そごる きょう)。
水泳部のPRビデオに出てもらうために探すが、
学校の中で知る人はいない。
「世界を救って。」
その美女、三崎 紫雫乃(ミサキ シズノ)の言葉が気になるキョウ。
シズノに導かれ、
人型兵器「ゼーガペイン・アルティール」に乗り、敵を倒していく。
この時はまだ、これはゲームの世界なのだと思っていた。
設定(というよりも、用語?)が難しくて、
話についていけないなーと思うことが何度もありました^^;
また、世界の真実や、なぜこのようなことが起きてしまったのか、敵は一体何なのかなどの全貌がわかるのは物語がある程度進んでからなので、
物語が進んでいるようにあまり感じられないじれったさもありました。
6話あたりからちょっとずつ見えてくるようになったので、
少なくともそこまでは我慢が必要です。
そこからものらりくらり感がありましたけど。笑
全話見終わって世界観の全貌が分かった今となっては、
ちゃんと物語1話1話で積み上げられてたんだなと分かるのですが、
視聴中には、この世界の秘密がいつまで経ってもよくわからないことにもどかしさを感じていました。
≪ 生きている世界って… ≫
朝起きて、いろいろ準備をしていると、時々不安になります。
「私今ちゃんと起きてるよね?まだ夢の中じゃないよね?」って。笑
自分が今見えている世界がすべて見えている通りだという保証はどこにもなく、ただそれが本物だと受け止めるしかない。
私の寝ぼけている時の不安はさておき、
自分が見えているものがすべて本物だとか、
他の人にも同じものが同じように見えているとか、
そんな確証はどこにもなくて、
だけど自分の見えているものを否定するわけにはいかなくて。
そういうもやっとした不安に焦点を当てているのがこの作品なのです。
自分の見ている世界は本物か?
今生きていると思っている自分は本物か?
本当に生きているのか?
本当に死んだらそれで終わりなのか?
どこにもすべてが本物だという確証がなくて、
だけど本物だと信じて日々を懸命に生きている。
それでいいと私は思うのだけど、
というか、そうする以外の術はないのだけど、
もし違っていたら…
そこにあるのは、この作品のような世界なのかもしれません。
この虚構の世界を守るために、
キョウたちのように誰かが戦ってくれていたりして。
そんな想像が膨らみます。
● 音楽
【 OP「キミヘ ムカウ ヒカリ」/ 新居昭乃 】
【 ED「リトルグッバイ」/ ROCKY CHACK 】
どちらもこの作品にぴったりだし、
この曲だからこその魅力がありますね。
どちらも切なく儚い印象です。
ゼーガペインにこの2曲は欠かせないです。
● まとめ
多分ちゃんと理解すれば壮大で科学的なおもしろさがあるんだろうな。
私には半分以上ちんぷんかんぷんで聞き流してましたが。笑
技術的なことがよくわからなかったのです^^;
ちゃんと用語や意味を理解しながら観進めていたら、
もっと印象は変わったかもしれません。
どんどん先が見たくなるほどのめり込むような面白さは感じませんでしたが、考えさせられるものはあったし、振り返って余韻に浸りたくなるし、良い作品であったと思います。