Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
この「国」は、何かを隠している──。
この作品の原作は未読ですが、TVアニメ版第1期は視聴済です。
TVアニメ版第1期は強烈な印象が残っています。
物語の内容自体もさることながら、放送序盤に起こった「京都アニメーション放火殺人事件」に配慮して放送を見送ったり、編集・演出を一部変更したりと作品に関わる作り手の皆さまが、できる限りを尽くしてくれましたから…
“地下(ネザー)”での激戦を終え、 シンラたちは「伝導者」の野望を知る。
その目的は、特殊な炎「アドラバースト」の 使い手を集めて弐佰伍拾年前の大災害を再び起こし、
世界を滅ぼすことだった。
自らもアドラバーストを持つシンラは、 伝導者に追われる身ながら、その策略を潰すべく奔走を続ける。
新たなアドラバーストを持つ少女との出会い、
そして、ひた隠しにされてきた皇国の要たる 天照<アマテラス>の大いなる秘密。
炎に狂わされ、炎に導かれし少年は、一歩ずつ、 真実へと近づいていく。
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
この「弐の章」は大きく5つの物語で構成されています。
・五柱目争奪篇
・新大陸冒険篇
・皇王庁襲撃篇
・灰島の死神篇
・第2共同戦線篇
この作品を完走して分かったこと…
どの物語にも鍵となるキャラが存在するのですが、そのキャラが総じて頭のネジが2,3本ぶっ飛んでいる…そんな捩れ方の独特なキャラがこの物語を面白くしていると同時に、奥を深めているのだと思います。
五柱目争奪篇なんかが良い例だと思います。
誰が彼女のあの様な言動を予測していたでしょうか。
多分、大多数の人が望む答えの真逆でしたから…
新大陸篇でこそ、そんなキャラはなりを潜めていましたが、真実への手掛かりを掴んだ物語でもありました。
皇王庁襲撃篇や、灰島の死神篇では言わずもがなですよね。
そんなキャラが暴れまわる程、シンラ達の前に立ちはだかる壁がどんどん大きくなっていくんです。
第1期を視聴していた頃、シンラはそこそこ強い…やれるキャラだと思っていました。
それが今じゃどうです…
シンラが逆立ちしても太刀打ちできない相手がゴロゴロとひしめいているじゃありませんか。
これがこの作品の底が知れない理由の一つだと思いますけど…
そして、この作品のもう一つの柱と言っても過言じゃないのは、登場するヒロインの皆さまが抜群だということです。
マキ一等消防官…「誰がゴリラ・サイクロプスじゃいっ…!」の怒り方こそ単調ですが、彼女の消防官としての自覚と誇りは並大抵のモノではありません。
CVの上條沙恵子さんは、この作品が声優としてのデビュー作品なんだとか…
新人であるが故の演技の粗さが全然感じられなかったんですけど…
M・A・Oさん演じるアイリスは、私にとってこの作品で唯一の癒しキャラです。
公式サイトにも「変人が多い第8の中で、天使のような性格をしてえいる。」とキャラ紹介欄に記載されていますが、正にその通りじゃありませんか。
アイリスの鎮魂している姿も個人的にはストライクです。
碧ちゃん演じるタマキも中々の個性派キャラです。
自他共に認める「ラッキースケベられ」体質は、いつどこで発動するかが全く分からないスキルですが、彼女の一番の魅力はそこではなく、消防隊員として一生懸命であろうとする気持ちと、同年代のシンラやアーサーに離されまいと自分を高めようとする心意気だと思います。
他にもシンラにデレる火華大隊長も中々良い感じです。
今回出番はそう多くなかったのが残念で仕方ありません。
オープニングテーマは、と、KANA-BOONさんの「Torch of Liberty」
エンディングテーマは、サイダーガールさんの「ID」と、PELICAN FANCLUBさんの「ディザイア」
Aimerさんの「SPARK-AGAIN」がお気に入りでした。
そして、最終話のラストで流れてきたのは、まさかの第1期のオープニングテーマだった「インフェルノ」。
この演出には痺れましたよ。
やっぱり「炎炎ノ消防隊」と言えば、「インフェルノ」ですよね。
2クール全24話の物語でした。
相当な熱量を持ったまま終幕しましたが、本当の戦いはこれからなんだと思います。
最終話のエンドテロップも「またね」からも続編を期待して良いんでしょう。
伝導者との戦い…きっと「熾烈」という言葉の枠なんかに収まらないくらい激しい戦いが繰り広げられるんでしょうね。
今期もしっかり堪能させて貰いました。
そして続編も期待しています!