Jun さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
約束された悲劇と奇跡
キャラデザインに抵抗感があり、三度目の挑戦で完走。
卒業までは前作同様、ギャグとシリアスが交互にくる。
卒業後は普通の大人のシリアスな生活が続く。仕事、結婚、出産、育児。父親との確執。そして病気。高校時代の友人達は思い出したようにしか登場しない。仲の良かった友人でも卒業したらそんなもんだろう。
どんなに努力をしても、どんなに強く信じていても、個人のレベルでは治療法の確立していない病気が治癒できるという保証はない。人間は万能ではない。そして優しく率直な人達は弄ばれるように、約束された悲劇へと転がり落ちてゆく。
最後の最後に奇跡にすがるのが人間ではあるが、幻想的な過去改変で手に入れた幸せを結論にするのは、少し安易な気がする。悲劇がなんのためにこの世に降臨するのか理解させて欲しい。
むしろ自分が共感するのは、岡崎父の惚けたように「やり切ったのか、、、」という自問自答。もう一つは、古河さなえの数年間耐え忍んだ後の嗚咽だろう。
汐死後の主人公を冷酷に描いて欲しかった。