上位者のヒモ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
二次元の皮を被った三次元!
佐藤(主人公)についての分析
{netabare}
まぁ、要するに引きこもりなんですが、彼が引きこもった理由を考えた際、とても他人事とは思えなくなってきます。以下私の推論です。
幼い頃は優越者または普通のポジションだったが、高校、大学と大人になるにつれて、求められる水準が上がり、周りの人たちに追いつかれてしまう。ん?この流れ見たことあるような...(exリゼロ2期)
で、追いつかれた際に、幼い頃に形成されたプライドのせいで余計に傷つく。佐藤の場合は幼い頃よく褒められたために、他人に認められない=価値がない人間だと思い込んでいる。
ここで留意して欲しいのは、おそらく佐藤は、大勢から認められる自分を理想像と見なしている。しかし現実で、他人からの承認がもらえない自分に向き合う勇気はなく、またその状況を解決する気力もないため、引きこもる...(これを示す心理学用語とかありますかね?詳しい人に任せます。)
どうです?承認欲求を渇望する人が多い現代人にとっては、無関係な話とは思えません。ちなみに私はこうした経験がありました。(唐突の告白)
だから私的には、佐藤を責めることは出来ないです。幼い子は両親がいないと生きていけないから、子供は親の期待を満たして、自分を守ってもらうんですよ。
佐藤は親から関心を得るために、承認欲求を熱望するようになったんです。じゃ親が悪いかって言えば、そうとも言い切れない。
勉強しろって言うのも、成績が良かったら褒めるのも、子供の将来の便宜の為によかれと思ってやっている訳で...うん!難しい!(思考放棄)
で、佐藤はこうした不都合から逃げるために、自分に不利なことは陰謀のせいにするという訳です。「全てNHKのせいなんだ!」(NHK=日本引きこもり協会)
あ、余談なんですが、佐藤って結構クズムーブしますよねぇ。軸があってぶれないキャラが好きな人にはあまりおススメできないかもです。{/netabare}
タイトル回収
{netabare}世の中には引きこもりが主人公の作品が沢山ありますが、彼らは、何かしらずば抜けた能力があったり、コミュ力が結構高かったりします。(スバルとかスバルとか)これはストーリーをドラマチックにするために必要なのでしょう。
しかしこの作品は、劇的な展開はほとんどなく、主人公は全然行動しなくて、ぼんやりと不満な日々が続くだけ。 ...現実と似てますねー
ですので、普通に見るとと緩急のないつまらない作品に見えると思います。むしろこの作風?構成?で1,2話があれだけ面白くできたことが驚きです。
だから敢えて言おう!これは二次元の皮を被った三次元であると! {/netabare}
このアニメ、BGMが結構良くて、気に入ったBGMを3つほど紹介しますね。
・『Puzzle』 ・・・opです。このopを見ただけではとても、鬱アニメだとは思えません。そのくらい明るい曲調です。まさにop詐欺w
・『Ikasuze ! Positive Thinking』・・・テンション上がります。つらい時に聞いてみてください。
・『午睡に垂らす釣り糸』・・・暗いです。でもアニメを見終わってから聞くと心地よい気分になります。ノスタルジーかな?