栞織 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
各話毎に感想していくことにします
「進撃の巨人」については、これまでのシリーズについてはまだレヴューしていないのですが、今期この最終シリーズを視聴しながら感想を書いていくことにします。完結の最終話まで見てから、それ以前のシリーズについても、レヴューしたいと思います。
第一話{netabare}
エレンたちが登場しない第一話でちょっとがっかりです。民族差別と第一次世界大戦の話みたいな描写で、世界史が好きな人ならうれしいと思いますが、私はちょっと引き。うーん、海外からの要請もあるのでしょうか・・・。明らかにトルコとヨーロッパのどこかの国という図式。日本人にはなじみのない国ばかりです。話としては、決死でヒロインの子が手りゅう弾で攻撃して、そのあと巨人が降下部隊で突撃、という以外に主だったあらすじはないです。しかしその描写がものすごかった。まさにおなかいっぱいの特撮ものでした。特撮好きな方にはたまらないでしょう。ものすごく爆発していましたからね。負傷兵がいっぱいで、戦争って怖い・・・・。 {/netabare}
第二話(61話) {netabare}
話が原作知らないからよくわからない・・・エルディア人というのが、ユダヤ人みたいな感じで描かれていると思いますが・・・・。これまでのシリーズで悪役だった鋼の巨人のライナーとその家族にスポットが当たり、ライナーもいろいろあったという描写。妹がガビという、前回手りゅう弾で突撃した少女らしいです。善悪転倒でどちらにも正義はないという描写は、戦争ものとしてはすぐれていると思いますが、ラストすっきりしない予感。政治的なやりとりがあって、獣の巨人に変わる男性も、この話では紳士的に描かれています。というか、エレンたちの住んでいたのは島なんですか?ものすごく大きいから、日本列島みたいなもんか。とにかく「えー?」の連続で、どこに連れていかれるかわからない予感。本シリーズで終了のはずですが、一体どうなる? {/netabare}
第三話(62話) {netabare}
原作知らないからわからない場面が多すぎる・・・。あと1話のライナーたち側からの再現があったけど、候補生三人以外にいた巨人たちの理由は・・・?辻褄が合っていない気がします。それ以前の候補生たちの旅のキャンプで誰かが巨人に食われたあたりも、なんだかわからないイメージシーンで。あれはその候補生が巨人に変わったやつが、制御できなくて仲間を食べたということなのでしょうか?また時制が過去だったり現在だったりで、何がなんだかわかりません。特に後半。監獄でピストル自殺しようとしていたのはライナーかライナーのお父さん?なのかもわからない。え、あの軍事パレードの時抜け出して会いに行った父親は、たぶん本当のライナーの父ではないですよね?髪の毛黒いもん。ライナーの母親のエルディア人の母も黒色、誰か金髪の本当の父親がいないとおかしい。とにかく見ていて不明すぎる場面の連続で、難解でした。もう少しわかりやすく描いてほしい。原作がそうだからそうなっているのかもしれないですが・・・・。 {/netabare}
第四話(63話){netabare}
え、あの病院?にいた片足の男はエレンであれから4年もたっていたんですか?いきなりだったなあー。どうして今塀の中の街のパラディ島にいないのかも不明。ただ前回よりも情報が多くて少しわかってきた。ライナーと似た金髪の少年はファルコで、やはり前回銃で自殺しようとしていたのは、ライナーだったみたい。ライナーたちは軍人で、理由があって巨人と合体して変身できるようになっていると、ようやくわかってきた。ウルトラマンみたいなもんか?発想は間違いなくウルトラマンだろう。しかし最初の巨人召喚に失敗すると、らりぱっぱな巨人にしかならないみたいだ。「屍鬼」の人狼と屍鬼の違いみたいなもんみたい。あと今回の話では日本人が出て来たのが驚きだった。着物を着ていたからなあ。第二次世界大戦の頃みたいな歴史なのも、理由があるのかもしれない。エレンたちの住む地球は、多次元宇宙みたいなものなのかもしれない。いずれにせよ、設定がいちいちぶっ飛んでいて、その理由を考えると見当もつかない感じ。続きはいったいどうなる? {/netabare}
第五話(64話) {netabare}
これまでの国々の歴史が、昔の舞台劇みたいにして演じられるのはよかったと思う。ただ今ひとつピンと来ないのは今までどおり。始祖の巨人がよくわからないので、説明にこれと言った決め手がない感じ。こういう作品なんだなあと思う。パラディ島に始祖の巨人を封じ込めたというのだけおぼろげにわかった。エレンがマーレに渡っていたのは、諜報活動だから、ライナーに「おまえと同じだ」と言っていたのだろう。エレンはいきなり巨人に変身して、これから怪獣戦になるところで終。ファルコという少年はエレンにだまされていたわけだが、どうなるのだろうか。エレンに土下座で謝ったライナーはしかしつくづくいい奴だな、鎧の巨人は別にして。 {/netabare}
第六話(65話){netabare}
これはだいぶ盛り上がった!すごい話でした。出だしはちょっと説明セリフ長くて退屈だったけど、後半の戦闘場面が!ミカサやリヴァイたちも登場してきて、すごい戦闘だった。戦槌の巨人はアングラ劇みたいな扮装でかっこいい。しかも本体があんなところに?!作画作劇とも現時点では最高潮。ただやっぱり全体の背景の設定がよく呑み込めないので、見ていて全部理解できないのが惜しい。でもレベル高い演出で堪能しました。戦争の悲惨さ、一般市民がどれだけ犠牲になるかもちゃんと描かれているので、えらいですね。 {/netabare}
第七話(66話) {netabare}
前話に引き続き戦闘話で、やっぱりこの回もすごかったです。ライナーが最後復活して、エレンがピンチになったところで続くでした。しかしエレンの巨人も残酷に敵を殺して食べたりして、どっかが善と言えない感じです。また、エレンたち側が今度は超大型級の巨人を召喚したりして、ほんと戦争ってこういう事だって感じでした。作画もすごかったです。最終回はいったいどうなるのでしょうか。 {/netabare}
第八話(67話){netabare}
前回でひとまず巨人戦は終了し、エレンたちの撤退の話でした。ガビはしかし、仇討ちでエレンたちの飛行船に乗り込んでしまいます。一人銃殺して、サシャも飛行船の中で狙撃してしまいます。そしてサシャはおなかを撃たれて死んでしまうのでした・・・・・。
サシャがまさかここで死ぬとは思ってもみなかったので、とても悲しかったです。あんなに明るいキャラだったのに・・・・。もちろんたくさんドラマの中では人が死んでいるんですが、一話から追って描かれていたキャラが死ぬのは意味が違います。
それにしても獣の巨人のジークの意図がつかめません。エレンたちとふつうに会話していたその意味は・・・?進撃はほんとわからない描写が多くて困ります。しかしそれだけ解読の意味があるドラマです。 {/netabare}
第九話(68話) {netabare}
マーレ軍の捕虜を捕らえたサンジたちの話の回想録、まだ元気だった頃のサシャが出てきます。サシャに料理をふるまったマーレ兵とサシャの墓の前で会話するサシャの父親たちなど、今回の話は前回の話の後日談の感じが強かったです。しかしその中で、強硬にマーレを攻撃することを考えているエレンと、超大型巨人を継承した平和派のアルミンとの間に、考え方の溝ができてきています。マーレの捕虜の中に見た目がアルミンと似ている金髪の少年が出てくるのも、それに即した演出方法だと思います。そのあたり非常に高度なことをアニメでやっていて、見ていてやっぱり引き込まれます。演出も作画も隙がない感じで、うまく話が組みあがってきていると思います。 {/netabare}
第十話(69話) {netabare}
今回の話も過去の回想と現在が入り混じった構成で、原作もこんな風なのかと思いました。解読が大変です。ヒストリアがジークの獣の巨人の継承を拒否する目的で、かつての知り合いの男と子供を作る話には驚きました。およそ脇役、いやそれ以下のキャラとの間に子供ですか。それもこれもパラディ島の女王であるためという事ですが、ほとんど海外の文学作品に出てくるみたいな展開だなと思いました。また日出る国というのは日本のことなのでしょうか。パラディ島自体が架空の存在なのですが、実在の国を差しているみたいな気がして、なんとなく落ち着かなかったです。しかし日本の隠喩としてエレンたちの故郷が出されていると思っていたのに、違っていたのも意外でした。そしてその日本が主導で、巨人たちに地ならしさせて国造りを進めるという話が出て来ていて、それもなんとなく戦前のある国のことなのではないかと思ったりしました。実際、日本がインフラを整備したと言われている国が、アジアなどの諸国には存在するからです。全体的にこれまでの糖衣をかぶせられていたと思われる設定が、どんどんはがれ落ちていっているみたいで、この「進撃の巨人」が非常に難解なものを含んだ作品であるという感じで見ています。そしてラスト、巨人と一体化しているエレンにも人格の変化があるのではないかという疑念が仲間たちの間に生じているところで終わりました。次回の展開が非常に待たれます。 {/netabare}
第十一話(70話) {netabare}
ガビたちの話で一話、思いもよらぬ展開でした。ガビたちの潜り込んだ先の農家も何かあるような気配・・・。豆のスープを食べるくだりで、必要以上に変な感じがあったのは、以前のシーズン2で描かれた、壊滅した農家で缶詰の空き缶が転がっていたことの伏線かな?なんか食べると巨人化するのかな。でも注射でなるって描写が今のところ正式だから、どうなるのかなと思います。
それでカヤという少女とガビが言い争いする場面ですが、ガビが信じていたことをカヤに打ち消される描写は、戦争ものって感じでした。自分の信条が敵国側から見たら正義ではない・・・・よくある話ですが、悲しいですね。あとガビはジークを裏切者として付け狙っていますが、これは一体どうなるのかな。ジークの化身の獣の巨人を見ていたら、昔の映画で「猿の惑星」という作品を思い出します。それは見たことないんですけど、結構すごい映画みたいですね。その中に出てくる猿人とそっくりですから。うちに「惑星ソラリス」とカップリングのDVDあるから、いつか見てみた方がいいのかな。 {/netabare}
第十二話(71話){netabare}
エレンが新生エルディアを恃む人々によって脱獄に成功し、今後マーレへのテロリスト?になっていくのかと思いました。エレンがそれを選んだことで、苦悩するミカサとアルミンが焦点で、前回よりも落ち着いて見ていられました。ただセリフの中の設定が理解できない事が多くて、なぜエレンたちの狙いがヒストリアとジークなのかという点が理解できないです。あらすじが大変複雑になっていて、表層的な部分でしか筋を追うことができません。しかし作画や演出は非常にレベルが高くて、見ていてまったく飽きることはないですね。あと、マーレからエルディアの捕虜になったキャラが女性とは気づきませんでした。男装しているってことなのでしょうか。 {/netabare}
第十三話(72話) {netabare}
今回も非常に重い話で、冒頭でジークのせき髄液を摂取すると巨人になってしまうという話があり、第二次世界大戦の時などの毒ガス戦のような描写がありました。現実の戦争に取材したもので、冷徹な事実の設定です。話は変わって、だいぶ前の話だったサシャが死んだあと、料理をふるまう約束をしたサシャの家族とマーレの捕虜兵の話の続きが描かれ、ガビたちが潜入した農家はそのサシャの家だったことがわかります。ガビがサシャを殺した事がわかり、激高する捕虜のコックですが、あやまってジークの脊髄液の入ったワインをファルコに飲ませてしまいます。このあたりの話はわかりやすかったのですが、続きのハンジたちとエレンの話がよくわかりませんでした。エレンはマーレ側についたということなのでしょうか。前回デモの人々と合流していましたが、それらの人々は反エルディアということで、マーレについているということなのか・・・。おそらくそういう事だと思いますが、話が複雑でセリフを聞いただけですぐに理解できません。原作がそうなっているのでしょうか。もう少しわかりやすかったならなあと思いました。
そして、仲間を裏切ったエレンとリヴァイの間にも何か起こりそうで、今後どうなるのかと思います。 {/netabare}
第十四話 十五話(73 74話){netabare}
2話続けての放映だったので、続けて見ました。前半はジークのせき髄液入りのワインを飲んだ仲間の巨人を惨殺し、ジークを捕らえるリヴァイ、エレンのミカサへの決別、エルディア内でのクーデター、後半はジークの回想録の話でした。ジークが爆発したところで終わったので、引きがすごかったです。
リヴァイの勇猛果敢なところが見どころでした。後は歴史的な戦争話で、救いがまったくない感じで、これからもこの感じで最後まで行くのかなと思いました。ジークの子供の頃の話は胸が痛かったですけど。歴史的解釈でゲリラ活動をしていた両親を告発してしまうあたり、重かったです。このくだりは第二次世界大戦の時のユダヤ人差別の話を明らかに重ねていると思いました。ジークがあまり優秀な子供ではなかったというのも、単なる敵役としてだけでは捕らえられない感じに思いました。
またエレンが父親そっくりな感じになってきていて、ミカサに非常に冷たい事を言ってしまうシーンは本当につらかったです。最初のシリーズから見ているので、まさかこうなってしまうとは思いもしなかったです。最終回あたりでまたエレンと元通りの関係に戻っても、もやもやするのではないかと思いました。ミカサがとてもかわいそうでしたです。 {/netabare}
第十六話(75話 season1最終話)
いきなりですが、76話「断罪」は今冬放送予定で、「season1」はこれで最終回です。えっ、ここで終わりかみたいな感じでしたね。アニメ派なのでわからない事が多々ありますが、この先ナウシカの大海嘯みたいな巨人たちによる「地ならし」が待ち構えているみたいです。やはり最終戦争、ハルマゲドンになるのですか・・・。
それでシナリオがまた一気にわからない方向にシフトしまして、え、何の事状態で最後まで見ました。エレンの巨人がいつの間にか始祖の巨人ってことになっているみたいですね。最初は別ってことじゃなかったのか?そういう細かい設定の後だしが気になりました。まあしかしこれだけ長く続いているシリーズだから、そういう事を言うのはもう野暮なのでしょう。冒頭のジークの残骸をお腹におさめる女の巨人の描写が不気味でしたね。原作漫画を買って読むほどのめりこめない本シリーズですが、そういうことで、続きがまた先になりましたので、これ以前のシリーズについての感想も、しばらくは保留とさせていただきます。
ところで最初から気になって仕方がない描写がひとつ。その、巨人たちですが、どう見ても障碍者の福祉児童みたいに見えて、やばいんじゃないかとずーっと思ってまして。人類の敵だからリヴァイとか問答無用で殺してますが、やばいな、あの最近の事件で障碍者福祉施設で殺して回った犯人の思想を思い浮かべてしまい、まずいんじゃないかと思ってずっと今まで来ています。私が「進撃の巨人」に今ひとつのめりこめない最大の理由のひとつですね。そういうのを取り上げた点は、たいていのアニメは健常者たちだけで成り立っていますから、チャレンジな設定だと思いましたが、このまま何のフォローもなく人類の敵ということだけで終わりそうで、世間に対して残した遺恨が大きいのではないかと思います。うーん、これだけ作画といい演出といいハイレベルな作品に対してケチをつけたくはないのですが、どうしてもその基本設定が納得ができないというか、なぜその福祉児童みたいな巨人にしたのかということで、原作者の方のどのような思いでそうなっているのか、知りたいと思っています。それではまたSeason2で。