みゃあ さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
評価が高くなるのは仕方ない!
ミュンヘンオリンピックの日本男子バレーの優勝までの軌跡を描いた「ミュンヘンへの道」というアニメがその昔にありました。
クイックや時間差、回転レシーブなど、今につながるスピーディで見ていてワクワクするバレーボールはこの頃に日本から始まったものです。
H攻撃や、ジャンプサーブなども生み出され、サーブブロックはルール変更で消えていったりもしていますが、バレーボールはオープン攻撃の時代からスピーディかつパワーを感じさせるスポーツへと変わっていきました。
烏野高校の影山、日向コンビが繰り出すマイナステンポの速攻なんて進化の最たるもの、それが小気味よく動き見ていてと手気持ち良い。
勿論高校生のスポーツを描いているので上手くいかないことも含め、しっかり描かれる。スポーツ物の基本ですが、これがつまらなかったりテンポが悪いと見る気が失われる。
「ハイキュー!!」はこの辺が良い。が、3期以降はこれが冗長気味でダレるようになってきた。
物語としてはスポーツ物の鉄板とも言える流れで、かつて強豪だった時がある高校に中学時代に因縁のある二人の新入生が入ってくる。一人はかつてTVで観たエースに憧れ人一倍バレーボールに情熱を持ちながらも中学時代にメンバーも揃わず、まともなチームプレーもやったこともない少年、もう一人は己の能力と周囲とがかみ合わずに裸の王様となってしまった少年。
そしてかつての強豪校は落ちぶれていた。顧問はいても指導者がいない。こんな中でも時は過ぎていき、インターハイ予選、次には春高予選を迎えることになる。
バレーボールに情熱を持った二人の新入生は、また先輩たちは・・・。
この作品で虜になるのは主人公たちではない。青葉城西の及川徹だ。
このキャラクターの魅力は、大口とチャラかったり尊大だったりする態度とは裏腹に、バレーボールに向ける真摯でひたむきな姿にある。バレーボールとチームとセッターというものに対してひたすら尽くす、チームの為におのれの力を出し切り、チーム全員の力をフルに引き出そうとする。
そんな彼だけに時に追い詰められ自分を見失うこともある。
そんな彼を助けたのがチームメイトの岩泉。
「6人で強い方が強い」という名言をもって及川をいさめ、その言葉は及川にとっても箴言となった。
浪川大輔さんの演技も素晴らしく、倒すべき相手でありながら及川徹には本当に魅せられていく。
他にも魅力ある人物は多く、よい場面で上手に描かれていて、それが「ハイキュー」の魅力なのだが、及川徹は特出している。
音楽について
劇伴ははやしゆうきさんで多くのドラマ、映画、アニメを手掛けられており、ヒロアカ、ボールルームへようこそ、、からくりサーカス、風が強く吹いているでも視聴者の気持ちを乗せていく音楽を作っていらっしゃいました。気が付くと音楽に乗せられているのです。
このハイキューでもその手腕は健在で、ココという時に流れる音楽はとても熱いです。
まとめると「とても面白い」です。スポーツ物としてもかなり良い出来のアニメだと思います。